鷹也
ッ…
やっぱり幸せって長くは続かない
分かりきってることだけど
自覚するたびに胸が苦しくなる
鷹也
ジュン…
ジュン
あっ、鷹也…
ジュン
死んだの彼女だけだってッ…
鷹也
うん、聞いた…
鷹也
綺麗な人だね
顔が真っ青でも
体中血だらけでも
本当に綺麗な人だったんだなって分かる
ジュン
この子じゃなくて他の人が死ねばよかったのにッ…
ジュン
そう思うのってクソ野郎だよな…(苦笑
鷹也
そう、かな…
鷹也
俺はそう思わないよ
ジュン
へッ?
鷹也
事件が起こって自分の大切な人だけが死んじゃったら
鷹也
そう思うのも無理はない
鷹也
それだけその人を愛してたってことだし
ジュン
そっか…ありがとうッ…(泣
鷹也
ジュンッ…(手握
泣き崩れてしまったジュン
そんな彼の手を握ることしかは出来ない
こう言う時に自分の不甲斐なさを感じてしまう
部下
すいません…
ジュン
どうした?
部下
こんな時に本当申し訳ないんですけど
部下
遺体を処理したいのでッ…
ジュン
ッ…
そりゃそうだ
腐ったりすると元も子もない
優里
ジュン
ジュン
優里くんッ…
優里
気持ちは分かる、けど渡せ
優里
葬式もちゃんとやるから、お願いだ
ジュン
ッ…(頷
部下
すいません、失礼します…(礼
鷹也
ありがとうね
部下
いえいえ、これが僕らの仕事ですから
多分17歳くらいの男の子
なのにこんな仕事をまっとうして…
本当に凄いよ
優里
ジュン、ごめんな…
優里
読みが甘かった…
ジュン
優里くんのせいじゃないッ…
ジュン
全部彼奴らのせいなんだよッ…(泣
優里
ッ…(抱締
ジュン
あぁッ"!!!(泣叫
鷹也
ッ…
限界が来たジュンは優里に抱き締められたまま
声が出なくなるまで泣き叫び続けた
事件から数時間
みんな何事もなかったかのように過ごしている
切り替えの早さが異次元すぎて怖い
みんな怖いはずなのに
そんな中俺は優里を探していた
鷹也
ごめん、優里見た?
部下
自分の部屋に戻ると言ってました
鷹也
了解、ありがとう
優里の温もりが欲しい
そんな欲望に逆らえず彼の部屋に向かった
鷹也
ゆ、優里ッ!?
優里
うぇッ…(吐、震
部屋に入ると
苦しそうに吐き、震えている優里の姿が
鷹也
どうしたッ!?
事件、爆発、死体…
爆発…爆発!?
妹さんが死んだのって爆発だったよね!?
鷹也
大丈夫、俺が居るから(抱締
優里
たかッ…(体委
鷹也
思い出しちゃった?
優里
ッ…(頷
鷹也
妹さんはいないけど…俺は居るから
鷹也
頼ってよ、抱え込まないで
優里
ぁりがとッ…
鷹也
愛してるよ
優里
ぉれも、あぃしてる…
こんなに弱っている優里を初めてみた
一緒に居てもう長いのに…
やっぱり過去のことはまだ引きずってるんだね
だからこそ頼って欲しいけど
優里に取ってはそれすら難しいこと
だから無理は言わない
進むのはちょっとずつでいいんだから







