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今回の呪霊はやけに厄介だった 数日前伊地知さんから聞いたように、自分が一番思っている人の姿に変わる呪霊で、少々骨が折れた。
………ううん、今の私は少々どころではなく身も心もボロボロだ
恵
野薔薇
伊地知さん
伊地知さん
恵
野薔薇
伊地知さん
伊地知さん
恵
野薔薇
伊地知さん
ー闇より出でて闇より暗くその穢れを禊ぎ祓えー
野薔薇
恵
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
恵
野薔薇
野薔薇
恵
野薔薇
恵
野薔薇
……そういえば伏黒ってお姉さんいるんだっけ? 伏黒の唯一の家族とかなんとか聞いたことあるし、伏黒の大切な人ってお姉さんかな?
だとしたら伏黒には呪霊の相手をさせるわけにはいかない。 いくら自分が呪術師であっても、相手が人の形をした呪霊であっても、
自らの手で大切な人を殺めるというのはとてもじゃないけどできないだろう。
その点私は特に家族に対して思い入れはないし、赤の他人の形をした物を殺すぐらいどうってことない。 赤の他人と家族は戦った後の心のダメージが全然違うはずだから
恵
野薔薇
恵
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
恵
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
恵
野薔薇
野薔薇
恵
野薔薇
恵
恵
野薔薇
伏黒の方が強そうね。一級相当かしら… さっさと片付けて伏黒の応援に行った方が良さそう
野薔薇
野薔薇
野薔薇
野薔薇
ないじゃない。 言葉の続きは音にならずに消えていった
なんで、だって……
私の目の前にいるのは、紛れもなく 「禪院真希」だったから
呪霊一級(真希の姿)
野薔薇
呪霊一級(真希の姿)
纏う雰囲気も、呪力も、表情も、何一つ真希さんじゃないのに……
それでも私は動けない。 頭では分かっているのに、身体が動かない。
野薔薇
呪霊一級(真希の姿)
野薔薇
そうだ、真希さんはこんな笑い方しない 真希さんはもっと不器用に笑うし、もっと意地悪そうに笑うし、もっと照れ臭そうに笑う
野薔薇
呪霊一級(真希の姿)
野薔薇
野薔薇
呪霊一級(真希の姿)
野薔薇
呪霊一級(真希の姿)
呪霊一級(真希の姿)
それを言われると正直キツイ だって私の目に写るのは紛れもなく真希さんだから、前言撤回。 赤の他人だけど、私にとっては何よりも大切な人だから………
野薔薇
そう、この任務に行く直前『気をつけろよ』って言って不器用に頭を撫でてくれた真希さんに会うために
野薔薇
カンッと釘と金槌がぶつかる。
野薔薇
ー芻霊呪法【簪】ー
真希さんだったものはボロボロ崩れて跡形もなく消えていった。
あぁ………疲れた……
一瞬腰が抜けて地面に座り込んでしまう。 ひとしきり感情に浸ったあとは、一刻も早く真希さんに会いたくて仕方なくなった。
ちゃんと生きているのか、生きて私の帰りを待っていてくれてるのか、学校を出る前と同じ笑顔で迎えてくれるのか。
恵
野薔薇
野薔薇
恵
恵
野薔薇
恵
恵
野薔薇
恵
なによ、柄にもなく頭なんて撫でちゃって いつもの私ならすぐに手を払ってる所だけど、それをしないってことはどうやら私は自分が思っているより応えているらしい
恵
野薔薇
恵
恵
野薔薇
2人とも無言で歩く でも今はこの沈黙が心地よくて、無駄に干渉してこない伏黒に心の中でお礼を言っておく
歩き続けること数分。
伊地知さんの乗る車が見えてきた
伊地知さん
伊地知さん
恵
恵
伊地知さん
伊地知さん
野薔薇
伊地知さん
………釘崎、かなりダメージ受けてるな とりあえず禪院先輩に連絡入れておくか
恵
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
野薔薇
恵
恵
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
野薔薇
野薔薇
恵
まだ空元気感はあるが、少しでも調子を取り戻せたならそれでいい。 釘崎には甘えられる場所があるから………っと返信か?
この姉御肌で少しお節介な先輩は、随分釘崎に甘いと思う。 ……まぁ、俺には関係ない話だ
恵
伊地知さん
恵
伊地知さん
伊地知さん
恵
野薔薇
恵
野薔薇
伊地知さん
恵
野薔薇
伊地知さん
恵
野薔薇
野薔薇
伊地知さん
恵
野薔薇
伊地知さん
恵
野薔薇
門の手前で降ろされたから、少し歩くことにする。空元気の釘崎を相手にするのはなかなか骨が折れる。 さっさと禪院先輩に交代したい
野薔薇
恵
真希
野薔薇
恵
真希
野薔薇
恵
真希
野薔薇
恵
真希
野薔薇
恵
野薔薇
恵
真希さんが本当に真希さんなのか疑ってしまう自分が嫌だ。でも心配することはなにもないじゃない、私の感覚はこの人は真希さんだと認めている。
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
野薔薇
……あぁ、なるほどな 珍しく恵から連絡来たと思ったらそういうことか。こいつ、自分が思ってるより だいぶ心にきてるな
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希
とりあえず部屋まで連行して、それから考えよう。それがいい
真希
野薔薇
真希
恵に電話するか〜
プルプルガチャッ
恵
真希
恵
真希
恵
真希
恵
恵
真希
恵
恵
真希
恵
真希
恵
恵
真希
恵
恵
真希
恵
真希
恵
真希
恵
……なるほど、1番大切な人、ねぇ 可愛いところもあるじゃん。こりゃ存分に甘やかすしかないな
それにしても、相当応えてるなこれは。 いつも部屋に入るなり好き勝手歩き回ったり、風呂入ってる時も鼻歌歌ってたりするのにそれが一切ない
早くいつもの野薔薇に戻すためにも人肌脱ぎますか
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
お風呂から出た。 お風呂の中で少し泣いてしまったから、目が腫れてないかもきちんと確認した。
髪もいつもより綺麗に乾かして梳かした 少し心を落ち着かせてから、真希さんのいる部屋に戻ったらいきなりこれだ。
私の目の前には、両腕を広げて立っているこの部屋の主
野薔薇
真希
いつもなら、こんなことされたら間違いなく突進していくけれど、今の私にはそれができない
分かってる。今目の前にいるのは本物の真希さんで、さっき私を誘っていた真希さんの見た目をしたものとは別物だって でも………怖い。
真希
野薔薇
真希
なんでこんなに優しいんだろ 怖いとも、助けてとも言えない私の心の内を感じ取って、出来るだけ私が傷つかないように、繊細に繊細に扱ってくれる
涙で視界が滲む中、少しずつ真希さんに近づいて、手を伸ばす。真希さんの頬に触れた手からは少しひんやりとした、でもほんのり暖かい体温が伝わって
……思わずギュッと真希さんの首に抱きついた
野薔薇
真希
背中にまわる手が暖かい。 しばらくそのままでいたら、少し体制がキツくなってきた。………これだから背が高い人って困るのよね。
なんて心の中で悪態を吐きつつも、背伸びをした足の痺れさえ愛しく思えてきた。
少しだけ離れて、次は背中に腕を回すように抱きつくと、頭から包み込まれるように腕が回される。
顔が肩に当たって香る匂いは嗅ぎ慣れた優しい匂いがして、この人が真希さんであると訴えてくる
野薔薇
本当に本当に小さな声で呟いたこと言葉は、予想外にも本人の耳にも届いてしまったらしい
みるみる上がっていく真希さんの体温、 斜め下から覗き見た真希さんの表情はなんとも言えない恥ずかしさに満ちていて 少し上にある耳は紅く染まっている
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希さんに半ば強引にベッドまで連れていかれて寝転がる。私は壁側。2人で一緒に寝るときは決まってこの位置になる。
野薔薇
真希
野薔薇
真希
仕方なくと言った形でこっちを向いてくれた真希さんの腕を取って、肩の近くに頭を乗せる。するとほら……呆れた顔をしながらも抱きしめてくれるから、私も調子に乗っちゃうんですよ
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希
野薔薇
真希
恵
野薔薇
恵
野薔薇
恵
野薔薇
……心配して損した でも元気になったみたいでよかったな
ーENDー