わたしのアール
私屋上で靴を
脱ぎかけた時に
三つ編みの先客に
三つ編みの先客
…
声をかけてしまった
○○
ねぇ、やめなよ
口をついて出ただけ
本当はどうでも良かった
先を越されるのが
なんとなく癪だった
三つ編みの子は語る
どっかで聞いたようなこと
三つ編みの先客
運命の人だった
三つ編みの先客
どうしても愛されたかった
○○
ふざけんな
○○
そんなことくらいで
○○
私の先を越そうだなんて!
○○
欲しいものが
○○
手に入らないなんて
○○
奪われたことすらないくせに...
三つ編みの先客
話したら楽になった
って、三つ編みの子は消えてった。
○○
さぁ、今日こそは
と靴を
脱ぎかけたらそこに
背の低い女の子
背の低い女の子
、、、
また声をかけてしまった
背の低い子は語る
クラスでの孤独を
背の低い女の子
無視されて
背の低い女の子
奪われて
背の低い女の子
居場所がないんだ
って、、、
○○
ふざけんな
○○
そんなことくらいで、、、
○○
私の先を越そうだなんて!!!
○○
それでも
○○
家では愛されて
○○
温かいごはんも
○○
あるんでしょ?
背の低い女の子
おなかがすいた...
と泣いて
背の低い子は消えてった
○○
そうやって何人かに
○○
声をかけて
○○
追い返して
○○
私自身の
○○
痛みは誰にも
○○
言えないまま...
初めて見つけたんだ
似たような悩みの子
何人目かに会ったんだ
黄色いカーディガンの子
○○
ねぇ...
黄色いカーディガンの子
うちに帰る度に
黄色いカーディガンの子
増え続ける痣を
黄色いカーディガンの子
消し去ってしまうため
黄色いカーディガンの子
ここにきたの
と言った
口をついて出ただけ
本当はどうでも良かった
思ってもいないこと
でも声をかけてしまった
○○
ねぇ...やめてよ
ああ
どうしよう
この子は止められない
私には止める資格がない
それでも
○○
ここからは消えてよ...
○○
君を見ていると苦しいんだ。
黄色いカーディガンの子
じゃあ今日はやめておくよ
って、目を伏せたまま
消えてった...
○○
今日こそは誰もいない
○○
私1人だけ
○○
誰にも邪魔されない
○○
邪魔してはくれない
○○
カーディガンは脱いで
○○
三つ編みをほどいて
○○
背の低い私は
○○
今から
飛びます