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⚠️注意⚠️ ・学パロです ・モブ多め ・若干グロ描写あり ・キャラ崩壊注意
一応中学生想定しております。 中高一貫校ですが詳しくないので勘で書いています。間違えていたらすみません
2年3組の教室。
金髪の少年が、引き出しから教科書を取り出す。その表紙には馬鹿と太いマジックで書き殴られていた。
モブ女1
近くの席から笑い声がする。それは明らかに空に向けられたものだ。
空
モブ女1
空
酷く平坦で、落ち着いた声で少年は返す。
その少年は、口元にうっすら笑みを浮かべている。機械的で、手本のような綺麗な笑顔だ。
モブ女1
モブ女2
モブ女1
リーダー格と思しき女子生徒は、取り巻きの女子にそう言われ普段の調子を取り戻す。
パチィン!と綺麗なビンタの音が響く。
空
モブ女1
モブ男1
モブ男2
無抵抗な金髪の少年に、思い思いに暴行を加えるのは4人の男女グループ。
空
モブ男1
1人の男子が、少年の腹に握り拳を埋めた。
モブ男1
モブ女2
悲鳴のひとつもあげない少年に野次を飛ばす取り巻き。男子がもう一度少年の腹に拳を入れると、少年は少しの間を置いて悲鳴を上げた。
空
モブ女2
モブ男2
腹を抑えて蹲る少年の三つ編みを引っ張る。それにつられて少年が立ち上がると、その腹に膝蹴りを入れた。
空
少年は痛みからか、再度地面に蹲り頭を垂れて悶える。
モブ女1
女はそう言いながら、少年に近付きその頭を踏み付けた。
空
モブ女1
魈
背後から声がする。女子は肩を跳ねさせて振り返ると、そこには魈という男子生徒が居た。
魈。この学校の、中学の学年では有名な不良だ。 なんでも、とんでもなく喧嘩が強く、裏社会とも繋がっているとかいう噂がある。
魈は一度だけ驚いた様に目を見開いたが、すぐに4人に意識を戻し、彼等を睨み付ける。
モブ女1
4人がそそくさと立ち去ると、魈は残った人物へ目を向ける。
もう痛みが引いたのか、少年は立ち上がっていて、魈ににこやかな笑みを向けている。
魈
空
魈
空
一方的に話を押し進めてくる空の勢いに、魈は思わず一歩後退りする。
何処か威圧的な言葉に何か感じたのか、魈は少し溜息を吐き、渋々自分の名前を伝える。
魈
空
魈
突き放すようにそう告げると、魈は踵を返し、早足で立ち去った。
空は魈の背中を、穏やかな笑みを浮かべたまま無言で見送っていた。
魈
魈は帰路を辿りながら、先程の少年の事を思い出す。
……空が初めて此方を認識した時。魈が初めて空を認識した時。
空は口元を歪めて、歓喜に満ち溢れた笑みを浮かべていた。
……怖気がした。あんな状況だったというのに、あの少年は確実に此方を見て、そして笑っていたのだ。
助けを求めて這いつくばっていたのも、確実に演技だ。魈の本能がそう訴えている。
魈
きっと、彼に会うのはこれで最後じゃない。
自分はこれから何に巻き込まれるのか、魈は柄にもなくそんな不安に、無意識に心を奪われていった。