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『夜の星。』

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『夜の星。』

7 - 第5話 『心配。』

♥

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2021年12月14日

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パチッ.....

目が覚めると、もう窓の外は暗くなっていて 腕からの出血も止まって赤黒く固まっている

僕を狂わすスマホの音も鳴り止んでいた

それにしても、

桃くんからの電話なんていつぶりなんだろう

どうして...?なんの用事で...?

すごく気になった

僕のことを信じてくれたんじゃないかって期待しちゃって

....

明日

久しぶりに学校...行ってみる..?

そんなことを思った

裏切られるためのものと言っていいほどの淡い期待なのは 分かっているけれど

それでも、

過去も今も未来のことも

みんなが僕を嫌いでも僕は今も

いや、これからも

全部全部

みんなのことッ....

愛してるッ...ポロポロ

愛しているよ

愛されなくてもいいよ

期待されないくらいが楽だから

周りに比べると

ほら、青お前なら大丈夫だよ、

お前より辛い思いしてても強く生きてる人は沢山いる

こんなので怖がっててどうすんだよw

前まで毎日してた...ことじゃんかッ....ポロポロ

自分が弱く見えるけど

大丈夫、僕なら大丈夫

そう願っていたのは

いつの日だっけな

パタッ

スーッスーッ...

―次の日の朝―

んんッ...

...

朝か....

着替えよ....

りすか跡見られても困るし長袖かぁ...

ヌギヌギ

パサッ

プチプチプチプチ

キュッ

よし......

ガチャッッ

お....はよう....

青ママ

....?

青ママ

?!

青ママ

青!?

青ママ

学校、行くの....?

うん....

久しぶりに行こうかな〜...ってw

あ、食欲はないから、朝ご飯とお弁当は、大丈夫...

それじゃ、僕もう...行くね、?

青ママ

うん....いってらっしゃいッ....

ん、いってきます...

青ママ

...青?

ん?

青ママ

無理して行かなくていいのよ...?

無理してないよw

ただ、久しぶりに行きたいと思った、だけ、w

青ママ

そう...?本当....?

ほんとほんとw

青ママ

何かあったら母さんに相談しなさいね、?

青ママ

いつでも聞くから

うん、ありがとw

話せる訳無いじゃんか

学校でイジメられてるなんてこと、

イジメっ子の中に🍓👑がいること、

桃くんがいることなんて、

でも、それを何を話してなくても

僕が部屋に篭りきりでご飯もろくに食べず、学校にも行かないのを見て

何かを察して干渉してこない母さんは僕の宝物だった

それじゃあいってきます

青ママ

いってらっしゃい...

母さんはまだ何か言いたげな、心配そうな目で僕を見ていたが 見ぬふりをして玄関を出た

校門まで着いた

この景色を見るのは約1ヶ月ぶりだ

前までは毎日当たり前に見ていた景色が懐かしいそして、

.....ギュッ

とても怖い

でも、またいじめられることなんて百の承知でここに来たのだ

拳を強く握りしめて門をくぐった

教室の前まで辿り着いた

ドアの取っ手に触れている僕の手は小刻みに震えていた

お前なら.....いけるだろ青....

震える手に無理矢理力を入れてドアを開けた

ガラガラガラガラガラッ──

最近君が来ない

いじめた俺達が悪いなんてこと言われずとも分かっているけれど、

君がゴミさんをいじめたことも知っているけど

やっぱり心配になる

──ちゃん?

─みくん?

─もちゃん!

桃ちゃん!!!

うおっ、

赤、どした?

こっちがどうしただよ!

そうですよ〜

俺らが何度も声かけてんのに気付かんし....

あー...wごめんごめん...w

考え事してただけ...w

どーせまた卑猥なこと考えてたんやろ

ちげーよw

そいえば最近青来ないよね〜

ピク

久しぶりにメンバーの口から出た君の名前に心臓が跳ねる

せやな〜

いじめられるのが怖くなったんですよ、きっと

自分ゴミさんをいじめたんに?w

まあアイツのことだしあり得るでしょw

桃ちゃんはどう思う〜?

え....?

あ、あぁ...w俺もそう思う、かな...w

だよね〜

心の隅の方に、あの時から本当は青はやってないんじゃないか、という 気持ちがあった

が、もちろんその気持ちは当時から心の奥底に沈めて 目を背けていた

でも、やっぱり少しでもそういう気持ちがあることは確かで、

口で青を攻撃することはあっても、どうしても手は出せなかった

キーンコーンカーンコーン

あーあ、鳴っちゃったあ...

ほんじゃまたなあ

昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る

赤と橙はそれぞれの席へ帰っていった

黄はいつの間にかさっさと自分の席に戻っていたようだ

その後の授業は君のことが頭から離れなくて、 授業を真面目に受けられるような状態ではなかった

君は今何をしているんだろう

学校にも来ずに、一人で何を、?

そんな疑問が頭に次々と浮かび上がって、

放課後久しぶりに君に電話をしようと考えた

家に帰ってきた

あれから赤達は昼休みにした話を忘れたのか、

帰り道に君の名前が出ることはなかった

えーと、

青.....青...

トーク欄の下の方に埋まっている君の名前を探す

あった、

スゥー

無駄に緊張する

そりゃこの1ヶ月間何も話してなければ会ってもいないんだ

強張る指を動かして通話ボタンを押した

プルルルルップルルルルッ

プルルルルップルルルルッ

プルルルルップルルルルッ

....

プルルルルップルルルルッ

プルルルルップルルルルッ

プルルルルップルルルルッ

出ねぇな...

まあ当たり前といえば当たり前だ

学校で散々な目に合わせたんだから

それから俺はしばらく青に電話をかけ続けた

でも結局、君に繋がることはなかった

しかしその次の日のことだった

あ!桃ちゃんおっはよ〜!

おは....

桃くんおはようございます!

はよっす

桃ちゃんおはよう!

おはよ...

桃ちゃんおはよう

紫ーくんおはよう、

待って今日1時間目武鬼先生じゃん!!?

うぇ!?

そういえば今日木曜日ですか...

今週時間立つの早いね〜

やだぁ、1時間目サボりたぁい

だめですよ、赤、ちゃんと受けないと

やだやだやだぁ

そんないつも通りの他愛ない会話をしていた時だ

ガラガラガラガラガラッ

教室のドアが開いた

🍓👑(青以外)

チラッ

みんながそちらを一斉に見る

!?

俺達の目に入ってきたのは他の誰でもない

服を着ていても分かるくらいにやせ細った君の姿だった

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コメント

11

ユーザー

ブクマ失礼します.ᐟ.ᐟ.ᐟ🙇🏻

ユーザー

あっ、もう最高、乁(°ω°`乁)マジ神✧*。

ユーザー

フォロー失礼します!

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