青
目が覚めると、もう窓の外は暗くなっていて 腕からの出血も止まって赤黒く固まっている
僕を狂わすスマホの音も鳴り止んでいた
それにしても、
桃くんからの電話なんていつぶりなんだろう
どうして...?なんの用事で...?
すごく気になった
僕のことを信じてくれたんじゃないかって期待しちゃって
青
青
青
そんなことを思った
裏切られるためのものと言っていいほどの淡い期待なのは 分かっているけれど
それでも、
過去も今も未来のことも
みんなが僕を嫌いでも僕は今も
いや、これからも
全部全部
青
青
愛しているよ
愛されなくてもいいよ
期待されないくらいが楽だから
周りに比べると
青
青
青
青
自分が弱く見えるけど
大丈夫、僕なら大丈夫
そう願っていたのは
いつの日だっけな
パタッ
青
―次の日の朝―
青
青
青
青
青
青
青
青
青
青
ガチャッッ
青
青ママ
青ママ
青ママ
青ママ
青
青
青
青
青ママ
青
青ママ
青
青ママ
青
青
青ママ
青
青ママ
青ママ
青
話せる訳無いじゃんか
学校でイジメられてるなんてこと、
イジメっ子の中に🍓👑がいること、
桃くんがいることなんて、
でも、それを何を話してなくても
僕が部屋に篭りきりでご飯もろくに食べず、学校にも行かないのを見て
何かを察して干渉してこない母さんは僕の宝物だった
青
青ママ
母さんはまだ何か言いたげな、心配そうな目で僕を見ていたが 見ぬふりをして玄関を出た
校門まで着いた
この景色を見るのは約1ヶ月ぶりだ
前までは毎日当たり前に見ていた景色が懐かしいそして、
青
とても怖い
でも、またいじめられることなんて百の承知でここに来たのだ
拳を強く握りしめて門をくぐった
教室の前まで辿り着いた
ドアの取っ手に触れている僕の手は小刻みに震えていた
青
震える手に無理矢理力を入れてドアを開けた
ガラガラガラガラガラッ──
最近君が来ない
いじめた俺達が悪いなんてこと言われずとも分かっているけれど、
君がゴミさんをいじめたことも知っているけど
やっぱり心配になる
赤
黄
橙
赤
桃
桃
赤
黄
橙
桃
桃
橙
桃
赤
桃
久しぶりにメンバーの口から出た君の名前に心臓が跳ねる
橙
黄
橙
赤
赤
桃
桃
橙
心の隅の方に、あの時から本当は青はやってないんじゃないか、という 気持ちがあった
が、もちろんその気持ちは当時から心の奥底に沈めて 目を背けていた
でも、やっぱり少しでもそういう気持ちがあることは確かで、
口で青を攻撃することはあっても、どうしても手は出せなかった
キーンコーンカーンコーン
赤
橙
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る
赤と橙はそれぞれの席へ帰っていった
黄はいつの間にかさっさと自分の席に戻っていたようだ
その後の授業は君のことが頭から離れなくて、 授業を真面目に受けられるような状態ではなかった
君は今何をしているんだろう
学校にも来ずに、一人で何を、?
そんな疑問が頭に次々と浮かび上がって、
放課後久しぶりに君に電話をしようと考えた
家に帰ってきた
あれから赤達は昼休みにした話を忘れたのか、
帰り道に君の名前が出ることはなかった
桃
桃
トーク欄の下の方に埋まっている君の名前を探す
桃
桃
無駄に緊張する
そりゃこの1ヶ月間何も話してなければ会ってもいないんだ
強張る指を動かして通話ボタンを押した
プルルルルップルルルルッ
プルルルルップルルルルッ
プルルルルップルルルルッ
桃
プルルルルップルルルルッ
プルルルルップルルルルッ
プルルルルップルルルルッ
桃
まあ当たり前といえば当たり前だ
学校で散々な目に合わせたんだから
それから俺はしばらく青に電話をかけ続けた
でも結局、君に繋がることはなかった
しかしその次の日のことだった
赤
桃
黄
桃
橙
桃
紫
桃
赤
橙
黄
紫
赤
黄
赤
そんないつも通りの他愛ない会話をしていた時だ
ガラガラガラガラガラッ
教室のドアが開いた
🍓👑(青以外)
みんながそちらを一斉に見る
桃
俺達の目に入ってきたのは他の誰でもない
服を着ていても分かるくらいにやせ細った君の姿だった
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コメント
11件
ブクマ失礼します.ᐟ.ᐟ.ᐟ🙇🏻
あっ、もう最高、乁(°ω°`乁)マジ神✧*。
フォロー失礼します!