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ニキ
しろせんせー
俺たちは、2人でゲームセンターに来ていた。
ニキ
しろせんせー
こいつ、こういうの苦手や思っとったんやけど……
しろせんせー
ニキ
俺が指を指した、ぬいぐるみのキーホルダーがある方へ走っていった。
りぃちょ
りぃちょ
1か月前。
ニキニキが死んだ。
最初に気づいたのはせんせーで、すぐに救急車を呼んだけれど、着いた頃には手遅れだったらしい
浴槽に張られた水は真っ赤に染まっており、近くにはカミソリが何本も落ちていたらしい。
ニキニキの葬儀が終わり、事態も色々と落ち着いて来た頃、せんせーの様子がおかしいことに気がついた。
せんせーの様子が気になり、 なんとなく家に行った時だった。
鍵は開けっ放し。 カーテンは閉まっていて、部屋は真っ暗で
部屋の中は少し嫌な臭いが漂っていた。
床は恐らくせんせーのものであろう吐瀉物と、薬のゴミや短く切られた太い縄が散乱していた
部屋の真ん中に、丸まって倒れているせんせーがいた。
しろせんせー
りぃちょ
思わず駆け寄ると、 せんせーは縋るような目でおれを見た。
しろせんせー
しろせんせー
酷く掠れた小さな声で、そう呟いた。
ぶるぶると震える手で、おれの頬を撫でて
しろせんせー
どうやら、おれのことをニキニキだと"勘違い"しているようだった。
りぃちょ
おれはこの時、最悪の選択をしてしまう。
ニキニキ…ごめんなさい…
ほんとに、ごめん…
ニキ
ニキ
おれは久しぶりに、あんなに心から笑うせんせーを見た気がする。
安心してね、せんせー。
おれが、"ニキニキになってあげる"から。