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24 - 絶対的信頼、希望的観測

♥

1,160

2025年02月08日

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et

なんで私まで…

ya

えとさんごめんて

演劇部

で、この後にスパイ役が出てアクションが始まるんだけどね…

ひょんなことから 演劇部の劇に出ることになったオレたちは

演劇部

わーっとこう、襲いかかってくる感じでやってもらって…

et

グーでワンパンしたらいいんだっけ?

ya

フリだよ、フリ!

いま出て行くタイミングやら 立ち位置なんかを聞いてるんだけど

あと少しで始まるとか過酷すぎだろ。

ya

(全く覚えられん)

ya

セリフってあるの?

演劇部

「ここは通せない、邪魔をさせるか」

演劇部

台本通りじゃなくても、このニュアンスならなんでもいいよ!

ya

アドリブでもいいってこと?

演劇部

そうそう!

セリフは置いといて… 問題はは力加減なんだよなぁ

ya

(本気でやっちゃいそうだから、しっかり受け流さないと)

et

やば…加減するの難しいな…

ya

思った?それオレもだわ…

演劇部

ごめん!
衣装はこっちに着替えて欲しい!

どさっと置かれたのは黒のスーツ

なんか見慣れた… いや、なんだか普段来てるものよりガラが悪そうな。

ya

えとさんみてこれ、黒のジャケットにナカは赤いシャツだよ…

ya

すげぇそれっぽい…

et

ゆあんくんふだんと変わらないじゃん。
むしろ悪役さが増したわ。

ya

つまり、いつも通りだな。

et

…だね。

お互いにぶん殴らないよう 固く誓い合った。

rn

文化祭の日も保健委員のお仕事があるんだよね〜

rn

うりりんちゃんとやってくれてるかな?

ガラッ

rn

…んん?

扉を開けて周りを見回す…

rn

えぇっ!?うりりん?
いないの!?

 

保健室はすっからかん…と思いきや

〜…♫♫

rn

(…ん?)

保健室では普段聞こえない 綺麗な音に歌

〜♫…♩…♪

rn

いたっ

ur

んあ?

ur

るなか。

ベッドのカーテンを開けた。 そこにはギターを抱えたうりりんの姿

rn

ちょ、ギター持ち込んで何してるんですか?

ur

オレ軽音部の助っ人なの。
出ることになっちゃってさ

rn

えぇっスゴッ!!

自分の高校の文化祭でも 歌ったことあるって言ってたし…

ur

…だめだ

ただうりりんの表情は厳しく 何か一つひいては首を捻って

ur

降りてこない…

何度も演奏を止めていた。

rn

降りてこないって?

ur

こう、心が入らないんだよ。

rn

心が入らない?

ur

気持ちがのってこない。
こまったなぁーどんなやつ歌おう…

ur

歌いたいものもなんか…思い浮かばないし…

rn

歌いたいものが出てこないの?

ur

そう

歌をうたう人は繊細な人が多いんだって いつしかじゃぱぱさんが言ってた。

面と向かってはっきり言えないから 音にのせて歌って伝えるんだって

だからじゃぱぱさんは歌下手なのって 尋ねたら泣かれたけど… (だって歌うの苦手だし)

声を出せばうたは歌えるのにね。 難しい問題なのかな?

うりりんも繊細なのかなぁ

rn

…うーん

rn

うりりん、歌をきいてほしい人いないの?

ur

聴いてほしい?

rn

う、上手く言えないんだけど。

rn

うりりんが歌いたいものがなければ、誰かのために歌えばいいと思うの。

ur

ーーー…

rn

うりりんの歌、誰に一番きいてほしい?

ur

誰、なんて

 

"私、うりさんの歌すきです"

 

ur

そんなの…

rn

…?

うりりんの声が小さくなった。

誰かを探してるみたいに視線を彷徨わせて 静かに下を向いた。

rn

もし誰かいるのなら、その人のために歌ってみたら?

rn

名前を言わない限り、うりりんが誰に向かって歌ってるかなんてわからないだろうし。

ur

なるほどな。

ur

(…奏でる音に想いをのせる)

ur

今のオレにはそれが一番しっくりくる。

rn

何か浮かんだ?

ur

浮かんだ!

ur

なんかスッキリしたよ。
ありがとう。

rn

あ、あわわ

うりりんの細くて綺麗な手で 頭をそっと撫でられた。

男の人の手なんだけど じゃぱぱさんやゆあんくんとは違う 繊細さがあった。

ur

そーいやぁうっさい彼氏はどうした?
仕事にならなさすぎて

ur

退場させられたんだって?

rn

なんで知ってるの…

rn

ゆあんくんなら、演劇部の助っ人にいったよ?

rn

なんかねぇ、闘うんだって??役で

ur

たたかうぅ!?

ur

…あいつ加減できんの?

rn

んー…でも流石に本気ではいかないでしょ…

ur

だといーけどなぁ…

まもなく

 

演劇部主催、『sparkle』が…

 講堂にて…

rn

あーいたいたっ

もう時期劇が始まる。 シヴァさんとなおきりさんが場所を確保してくれて

人を掻き分けてなんとか辿り着けた。

しばさん

すげぇ満員御礼なのな

no

二階の端っこ場所取れてよかったね

会場である講堂は満員! ぎゅうぎゅうです。

どぬ

滑り込みセーフ!!間に合った!!

rn

よかった、どぬくさん場所わかった??

hrくん

俺が連れてきたんだよ

どぬ

ヒロくんに拾ってもらえたー!
ありがと!

rn

…刀持ってきたの?

どぬかさんが背負った長い棒… あれはどぬくさんの愛刀だよね?? 眉間に皺寄せてじーっと見てたら どぬくさんに気づかれてしまった。

どぬ

きんきゅーよーだよ、お嬢

しばさん

お、ほらほら始まるぞ

 

 

ビー

 

 

rn

くら…

照明は落ち 舞台だけが明るく照らされた。

 

 

ストーリーは

結ばれていた二人が敵対相手だと知り

お互い引き離されてしまうけれど 諦めきれなくて

どうにか監視の目を掻い潜り 落ちあうのだけど…

rn

(なんだかこのお話…)

rn

(自分たちのことみたい…)

"なんで、わたしたちは一緒にいられないの?"

"この組織にいなかったら"

"普通の子たちみたいに、一緒にいられたのに…!"

 

男の子に

泣いてすがる、女の子。

 

rn

(オリジナル脚本なんだっけ)

rn

(胸が痛い…けれどこれは)

  

"大丈夫"

  

"絶対に待ってて"

  

"俺が必ず、普通の幸せを届けるよ。ーーー必ず"

  

"ーーー迎えにいくからね"

抱き合うふたり

未来のために

しばらく会えなくなるなんて…

 

rn

(悲しい)

rn

(幸せになってくれるといいな)

私たちと そして

のあさんとじゃぱぱさんたちを重ねて ステージを見つめた。

 

どぬ

ゆあんくんはまだかなぁ

rn

最後の方かな?

どぬ

おじょー、大丈夫?

rn

どぬくさんに心配されて 急いで目頭を拭った。

rn

平気です…

rn

(早く会いたいな…)

 

 

 

しばさん

…妙だな

no

わかる?

しばさん

嫌な予感がする

しばさん

どぬ

どぬ

なーに?

しばさん

ソレ、ちょっと貸して?

なんとか組織を抜け出して 今度こそ一緒になろうの手を繋ぐふたり

けれど

いく手を阻まれる

演劇部

"待て!!"

演劇部

"そんなこと許されるのか!!あろうことか、敵同士ーーー"

 

お互いの組織から狙われて

四面楚歌

 

演劇部

"まだ間に合います!"

演劇部

"こちらに戻ってきてください!"

"ごめんね"

"それはもうできないの"

"約束を守って、迎えにきてくれたから"

演劇部

"…なら仕方ない!"

  

et

…ここは通さないっ!!

ya

邪魔させるか!

 

rn

あっゆあんく

ギャーーーー!!!!

rn

えぇっ!?

hrくん

すっげ!悲鳴!?

どぬ

すごーい!ゆあんくんとえとさんでたらみんな泣き出したよ!?

ソデからでてきた 思いがけない人物の登場に

会場が超盛り上がってる…

rn

ゆあんくん、スーツきてるー!!

hrくん

えとさんもだ。

どぬ

っていうか、いつものカッコじゃない??

しばさん

相変わらず首すわってねぇな

no

あれでもだいぶ似合うようになったんだよ。

見慣れたみんなは それぞれ感想を口にする。

会場からは ゆあんくんかっこよすぎるとか スーツ似合いすぎるとか 眼福とか 死んでもいいとか

rn

しばさん

つうか、ゆあんくんって構内で人気者なの?

hrくん

本人はるなさんしか見てないので全く分かってませんが

hrくん

実は

どぬ

えとちゃん可愛いー!って声も聞こえるよ?

hrくん

えとさんも人気者だね。男女問わず

どぬ

二人とも人気者なんだね!

どぬ

ヒロくんだってそーじゃないの?

hrくん

いや、俺はそんなんじゃ…

←あだ名が王子で校内イチのモテ男

rn

hrくん

る、るなさん…

rn

人気者すぎる…

rn

なんか、やだ。

no

ふふふ

ふてくされたら なおきりさんに笑われちゃった。

no

大丈夫

no

いくらゆあんくんが人気者だとしても

no

それに気づいてないくらい、彼女に夢中だからね。

rn

…からかってます?

no

まさか!
…ゆあんくんには

no

好きな人とずっと一緒にいて欲しい。

no

こらはね、
僕とたっつんさんとそして…

no

のあさんの"目標"だから

 

 

わぁっ

視線をステージへと戻す。 派手なアクションシーンが繰り広げられている。

乱闘、とまではいかないけれど 敵対する組と、それぞれのボスが駆け落ちするんだから…

この劇一番の見せ所だろう

みんなすごく上手だった。

どぬ

わぁー!

どぬ

二人ともかっこいい!!

どぬ

あははっゆあんくんかわすの必死だね?

hrくん

あれはね、まっすぐ拳ださないように頑張ってるんだ…歯ぁ食いしばってるもん。

hrくん

若頭もえとさんもお願いだから殴んないでよ!?

rn

ゆあんくんもえとちゃんもすごい…!

なかでも ゆあんくんとえとちゃんは 本当比にならないほど

しばさん

いやー、ゆあんくん上手くなって

しばさん

俺の指導のおかげだわ

rn

し、シヴァさん…

自画自賛してるんだけど。

no

戦い方がシヴァさんになっちゃってるー

しばさん

なおきりさんまっすぐ前担当だもんな。正拳突き懐かしい。

もちろん会場は大興奮!

これだけ動けるゆあんくんとえとちゃんにみんなびっくりだよね。

rn

(かっこいいぞー)

rn

(でもほんとは、内緒にしたかったなぁ)

いつか

あんなふうに果敢に戦っていくのかな

るなの知らないところで

厳しくて殺伐とした世界に

潜っていくのかな

hrくん

あれ?

rn

どうしたの?

ヒロくんが目を凝らして前のめりになる

hrくん

なんか変

rn

変?なにが…

どぬ

!!

どぬくさんも何かに反応して 優しく垂れてた目がカッと開いた

どぬ

シヴァさんもしかして

rn

なに?どうしたの??

ピリつく四人に嫌な汗をかいた

しばさん

なおきりさん

no

はい、オッケー

シヴァさんはなおきりさんに声をかけると 自分の着てた上着を脱いだ。

しばさん

どぬ

どぬ

はいっ

rn

それって

どぬかさんが持ってきていた帯刀 ではなくて、シヴァさん愛用の銃

hrくん

すっ、スナイパーライフル!?

しばさん

なおきりさん肩貸して

no

はぁい

シヴァさんは自分の上着をかぶり なおきりさんにの肩にスナイパーを安定させて構えた。

rn

ちょ、まさか

しばさん

いるんだよ

no

なんでが本物がひとりね

rn

!?

hrくん

はぁ!?

しばさん

ったくどこから湧いたんだか

本物って… まさかゆあゆくんが狙われているの?

一生懸命ステージを見るけれど 誰がどれだかわからない

hrくん

なおきりさんっ!

ヒロくんが焦って大きな声をだした。

no

大丈夫、今日は僕らにまかせてね。

なおきりさんはヒロくんに向かって、綺麗に片目をつぶった。

シヴァさんがさらに腰を低くして 狙いを定める

 

 

no

シヴァさん間違えて暴発とかしないでよー?

しばさん

俺の腕疑ってんの?

no

まさか

no

…高校の時から、信頼しかしてないよ。

 

 

hrくん

あぁ!あれ!

rn

ゆあんくんの近くに!

不自然に近寄るひとり きっと普通の人にはわからない プロの動き

no

しばさん

…!!

 

パシュッ!

シヴァさんが引き金を引いた。

この作品はいかがでしたか?

1,160

コメント

15

ユーザー

初コメしつれーしますっ! 昔読んだこのお話がきっかけで私もテラーで小説を書くようになりました! 改めてもう一度一気見しました! ほんっとうにいい話で、続きがめちゃ気になります!これからも頑張ってください! ずっとずっと応援してます! 無理はしないで!!

ユーザー

初コメ失礼します。 好きすぎて何回も読みかいしています!! 続きを楽しみにしています!!

ユーザー

初コメ失礼します!‪( . .)"‬ 一気見したんですけど、すごく面白くて、読んでいてとても楽しかったです! 次回も楽しみにしてます!

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