ーーー舞台袖
ya
出番まで 渡された台本をパラパラとめくった。
敵対同士の愛し合うことすら許されない むくわれない恋
最後は
すべてが上手くいかず お互い命を落とす。
ya
ya
オレは嫌だな。
来世も一緒にいられるとは限らないし。
ya
et
et
et
確かに
のあさんにも当てはまる…。
ya
自分が死ぬのものあさんが死ぬのも嫌だ。 るなが悲しむのも、もちろん…
じゃぱぱがいなくなる想像なんて したくない。
ya
卒業したら組の仕事が待ってる。
恋人同士になった以上 オレはるなとずっと一緒に笑っていたい。
et
ya
演劇部
舞台袖にいた演劇部員に呼ばれる。
オレとえとさんは前へ出て行き 目を合わせた。
ya
et
ya
et
演劇部
ya
演劇部
et
演劇部
演劇部
演劇部
演劇部
ya
ya
et
イタズラに笑うオレに えとさんも目を光らせた。
et
ya
いくら劇といえども たぶん目があったらスイッチ入っちゃうな
ya
ya
思わず若頭なオレが出てきてしまった。 恥ずかしくって照れ笑い。
et
そんなオレを見て えとさんが小さく笑った。
et
et
---
演劇部
…ワァ
眩しすぎる舞台の上へ オレたちは歩き出した。
わぁああ…
眩い光に一生懸命目を凝らす。
すごい歓声にたじろいだ。
ya
きゃーきゃーまじる声に オレの名やえとさんの名が叫ばれてる
et
ya
et
ya
ya
et
明らかに浮いてるオレらふたり
がしかし
ぼんやりする暇なく前方数名が飛んできた
ya
et
そのまま勢いよく 敵陣に突っ込んでいくえとさん
いつもヒロくんとえとさんは オレを守るように教えられてるから
体が勝手に動いちゃったんだろう
ya
えとさんが前に突っ込めば
et
もちろん後ろはガラ空き
ya
ya
突き抜けてくる拳をかわし お返しに拳で返そうとする
が!
ya
加減はしたが それなりにスピードをつけたはず
オレの拳はのけぞってかわされる
ya
足を引っ掛け相手のバランスを崩す
ya
空気が張った
コイツ…!!
ya
まわりでは変わらず 激しく戦闘シーンが繰り広げられている
ya
拳を蹴られ激痛が走る
オレがよろけると同時に拳銃を抜く仕草
ya
ya
et
カッッ
えとさんが何かを蹴り上げた。 それは真っ直ぐオレへと飛んでくる
ya
ya
オレも持てば 劇の一部シーンとして収まるだろう。
さすがにドンパチするには危険すぎる
ya
相手が構えた瞬間オレは腕を弾く
がしかし体を翻し銃を反らせた。
相手も苛立つ 撃つ暇がないからだ。
ya
周りを守りつつかわすのは至難の業
けれどやらなければやられるだけ
足を払おうとしたが 後ろに飛んで避けられる。
オレの追撃に足で対抗してきた。
ya
派手に動けない。防御が精一杯。
お互い間合いの奪い合いだ。
ya
一瞬の隙で相手は後ろに下がる
ya
オレと相手を結ぶ直線上 視界が開けた。
ya
パシュッ
何かが相手の拳に当たった。
ya
相手の持つ拳銃に当てたんだ
えとさんがうまくバトルを繰り広げながら オレに耳打ちする。
et
ーーー狙撃
ya
怯んだ隙を見逃さない 射程の距離を一気に詰める
慌てた相手の下半身はガラ空きだ
ya
スライディングで相手の股の下を潜り
体制を立て直し
ya
ドンッッ
背中に一撃を喰らわせた
まだまだ続くバトルシーンだが
ya
頑張って舞台に目を凝らす
ya
一番目立たない
後方の端
ya
なおきりさんが手すりに頬杖ついてる
et
ya
et
口をぱくぱくさせている えとさんの指示通り上を見上げれば
dn
ya
どぬが天井か顔出してって どーやって出てんだよ!?
舞台の天井は 鉄が張り巡らされてるだけなのに
いつのまにかのぼったのか?
dn
ま、か、せ、て
ya
意図がわかり小さく頷くと 天井上でどぬが笑っていた。
ya
すっかり意識を失った相手は 足元で倒れてる。
するとどぬが胸から何かを出し 筒状のものを持ったまま 口でピンを抜く仕草をした。
ya
床へ投げ落とすと瞬く間に
白い煙が舞台を覆う
ザワザワ
ザワザワ
突然の煙幕にざわつく
すかさずオレは袖に引っ込んだ。
演劇部
演劇部
ya
引っ込んですぐ 部員や他の方々に説明をしたが (だいぶしどろもどろに)
ya
演劇部
ya
護身用に白リン弾は持たねーな、なんて自分に突っ込んだ。
演劇部
演劇部
ya
et
ya
et
煙をモロに吸ったえとさんは むせかえっていた。
ya
オレが舞台を振り返った時には
もう
どぬもオレを襲ってきたやつも
忽然と姿を消していた。
ゆあんくんとえとちゃんの見せ場の後
すごい煙に包まれてしまって
けれど何事もなく話が進んでいく…
rn
明らかに動きがおかしかった。 ゆあんくんは最後、あれは本気の戦いだ。
rn
しばさん
rn
私の動きをシヴァさんに封じ込められた。 あーん力強い!!
しばさん
しばさん
hrくん
no
no
舞台に視線を向けたまま なおきりさんがつぶやいた。
しばさん
no
rn
シヴァさんとなおきりさんが 二人で作戦を練り始めた。
なら
rn
hrくん
rn
ヒロくんに"お願い"のポーズと"内緒"のポーズを繰り返して伝えた。
hrくん
rn
rn
意気込んできたはいいものの
rn
まさかの迷子
舞台側なんて入ったことないから 建物の仕組みが全くわからなくて。
rn
rn
ya
ya
腕を引っ張られたと思ったら びっくりしてるゆあんくんに遭遇
rn
もうすでに着替えたのか、さっきのスーツ姿からトランプ兵さんに変わっていた。
rn
ya
静かに頷くと ゆあんくんはあぁーとかなんとか言って
おでこに手を当てていた。
ya
ya
rn
見渡せば小道具なのかなんなのかよくわからない置物がいっぱいある。
初めて来た場所だった。
ya
rn
ya
rn
rn
ya
rn
わぁぁあ…
ちょうど舞台で歓声と拍手が湧き起こる。
ya
rn
ya
ya
最後…カーテンコールって言うんだっけ? 二人が並んだらまた悲鳴みたいな声がすごいだろうな。
rn
ya
ya
rn
そうだった!!
ゆあんくんが心配で こっちまで来たんだった!!
ya
rn
って言った瞬間 ゆあんくんの血相が変わった
ya
rn
rn
rn
やば、ゆあんくんの目が だんだん怖くなっていく…
ya
rn
ya
rn
ゆあんくんのお説教が長くなりそうなので 場にそぐわない満面の笑みを作ってみせた
ya
ya
私は知っている
rn
ゆあんくんはるなにとっても弱いことを (ゆあんくんごめんね)
rn
ya
ya
rn
ザワザワ
ザワザワ
ya
rn
演劇部の次は軽音部だったはず
rn
ya
ya
rn
保健室での出来事を話した。 うりりんの歌少しだけ聴いたけど、綺麗だったなぁ
rn
ya
rn
rn
ya
ya
ya
そわそわしてるゆあんくん
さっきまで怒ってたのに
rn
ya
rn
ya
いきなり言われて沸騰しそうになる!
rn
ya
わあわあと二人で赤くなって照れまくる だってそんな直接的に言われると思わないでしょ!?
rn
ya
ya
ゆあんくん うー、って言いながら真っ赤っかなお顔を下に向けた。
ya
rn
rn
心臓が爆発する!!
ya
rn
rn
ぐぐ、と距離を縮められて
rn
ya
ya
いつの間にか ゆあんくんの両手が私の腰に回る。
rn
いつもと違う格好のせいか いつもより積極的なせいか
ふわん
鼻先から香る、大好きなひとの香り
ya
rn
されたのは ふわん、て触れるだけのキスで
rn
すぐに唇を離されて
rn
物足りなさを感じてしまう のは
ya
rn
こてん、とゆあんくんの頭が私の肩に乗る
rn
ya
私の肩の上で ゆあんくんが静かに首を振る
ya
ya
しばらく静かにしてたゆあんくんだったけど
ぽつぽつと話し始めた。
ya
rn
ya
ya
ya
ya
ya
腰に回る手の力が強まった。
rn
rn
なにが大丈夫なのかわからないけれど
弱気になっていても仕方ないと思う
rn
rn
未来に確証はない
信じたものが勝つと思うの
ya
ya
絶対に私たちは幸せになれる
rn
rn
ya
ya
何にも言わずお互いに顔を近づけ 目をつむった。
ur
ur
ur
舞台の袖から無意識に探してしまう
"奏でる音に想いをのせる"
ur
舞台ではもう何組か 演奏をこなしており
次がオレの番だ
ur
ur
わぁあぁ…
緊張してるからか? 舞台の音が遠く聞こえた
ur
ur
----
ur
いつものようにのんびりとした口調で言ってはみたが
ur
コツ
コツ
コツ
ザワッ
観客がざわついた
まぁ、そうだよな
養護教諭の俺が出されんだから
歌しか歌わんよ、 と部員たちに伝えておいた。
俺が何故ここにいるのか 観客のみんなに向けて 部員たちから説明される。
席につき足を組んだ
ur
マイクの位置を調節する
…よし
まだざわつく観客に向かって唇に人差し指を立てた。
ur
マイクが音を拾う
俺の声を聞いた皆が息を呑む
ur
ur
ur
ur
歌しか歌はないって言ったのにな
でも言っておきたかったんだ
ur
ur
君は相変わらず
あいつのことしか見てないけれど
それと同じくらい
俺は君を想っている。
届かなくてもいい
むしろ知らなくてもいいかもしれない
これは俺の俺のための"告白"
この恋が確実にあったことを
絶対に忘れたくなかったんだよ。
コメント
8件
面白かったです!! 次のお話も楽しみにしてます! 無理せずに頑張って‼️
頬杖ついてんのかっこいいなw rnさんは大胆だし、dnはぶら下がってるしw、、 次回も楽しみにしています!
今回もとっても面白かったです!続き楽しみにしてます!