き…ん。
起きて。
起きてってば!
ねぇ!!
海月
あれ?
咲愛
やっと起きたよ!もう!
咲愛
そんな爆睡してどんな夢見てたの?
海月
葉月の夢…。
咲愛
あ。葉月ちゃんがいなくなってもう1年経つのか。
海月
時が経つのって早すぎる。
咲愛
私たちもさ一応タイムリミット決まってるんだし。
咲愛
葉月ちゃんに心配されないように笑顔で過ごそう!
海月
…そうだね。
咲愛
…あっ!!やばい!次の授業始まる!崎野先生怖いんだよねー。海月くん!早く!
海月
あ。う、うん。
海月
はぁ。
また消しゴム忘れた。
また消しゴム忘れた。
咲愛
また〜?
もうしょうがないな。
はい!
もうしょうがないな。
はい!
海月
ありがとう。
葉月がいなくなってから僕はちょっとした忘れ物が多くなった
それに
もし今ここに葉月がいたらって想像してしまうんだ。
「海月ってば!ずっと忘れてるじゃん!」って言ってそうで。
なんだかんだで消しゴムを半分にしてくれて「はいっ」ってくれるのが葉月だ。
…葉月に会いたい。
今日8月8日は葉月と僕の誕生日。
葉月の好きだったりんごを用意してそなえる。
それが葉月がいなくなってからの毎月の日課。
今日はめでたい日だからりんごを2つプラスしておいた
葉月、ハッピーバースデー
お母さん
海月おかえり。
おそなえ出来た?
おそなえ出来た?
海月
うん。
お誕生日おめでとうって言ってきた
お誕生日おめでとうって言ってきた
お母さん
ふふっ。海月もだけどね。
海月
まぁね。
海月
最近はずっとお墓参り行ってて帰るのが遅くなっちゃってごめんね
お母さん
あら。全然いいのよ。
葉月だって喜んでると思うわ。
葉月だって喜んでると思うわ。
海月
そうだね。
お母さん
さぁ葉月と海月を祝ってカンパーイ!
海月
…乾杯
お母さん
今日は葉月の大好きだったりんごを久しぶりに、むいてみたの
海月
葉月、りんごに囲まれてるね。
海月
お供えにりんご3つでご飯にりんご1つ。
海月
りんごに祝われてるみたい
お母さん
そんなこと言ったら葉月に叱られるわよ!
海月
あ、ごめんごめん。
お母さん
明日謝らないとね!
海月
うん。そうしとく。
僕らの物語はまだ始まったばかりだ。