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マフィア物語Ⅲ －白魔の哮り、黎明の泪－

第25話 - 露呈

2025年06月09日

#創作

#マフィア物語

#連載

#オリジナルストーリー

華

牛ﾀﾝつくね

どうもどうも。
今日も今日とて私です。

牛ﾀﾝつくね

書き始めなう(0007/06/09 21:41:48)がこれで超焦ってます(((

牛ﾀﾝつくね

間に合え……まじで……
早速行きましょう！！！

牛ﾀﾝつくね

行ってら👋っしゃー（^ω^ )/’い

━━━━━━━━━━━━━━━━

日晴

───はぁ……っ、はあ…

狄

何走ってんだ。こんな静かな日曜に息が切れてる方が怪しいぞ

日晴

そうは言っても……！
怖ぇじゃんかぁ…

日晴

お前はすげえよな。
よくあんな、いつ誰が入ってくんのかも分からんトコで堂々と物漁れるぜ…

狄

別に、…遊びでやってるわけじゃないだけだ。

狄

(“夢”のためにも……
あの国へは、なんとしてでも辿り着かなきゃだから)

狄

……それだけの覚悟で懸けてんだよ。

日晴

……。そうだな、お前はいっつもそうだよな、…ハハ

日晴

(自分のために…生きてない、つうかなぁ………
指摘したら怒るだろうけど)

日晴

──にしても……
何も無かったな…。

日晴

大事な書類とかって、あぁいうトコに大事にしまってるもんじゃねぇのか…？

狄

さあ。そりゃ、管理者にもよるに決まってるだろ。

狄

クジマはそういう面でも……常軌を逸してる。

狄

平たく言えば面倒くさいだ。…なんとか頭を捻らんと

クジマ

サンクトペテルブルクは、いい街ですか？

フラン

……、私自身は、記憶にございません。

クジマ

おや。そうですかそうですか…

クジマ

まあ、子供の頃の記憶なんてどんどん忘れてしまいますからね。

クジマ

私も歳を取る度に、より実感しています。ふふっ

フラン

…

フラン

……あの、ど──

クジマ

そうですねぇ…、私はどんな子供だったのでしょう。

フラン

ッ、…

クジマ

勉強はよく出来ていた方だとは自負してますが、それでも兄達には敵いませんでしたね。

クジマ

一番上の兄は特に、それはもう聡明で優等生でした。

クジマ

下の兄は…勉学は嫌っていましたが、その代わり身体が強かったからですかね？

クジマ

なので、彼らと比べて成績も劣る、体も弱い私は若干父から疎まれていたようです。

フラン

………。

クジマ

───ま、悪い事ばかりありませんでしたよ？

クジマ

1…4の時ですか。だいぶ歳が離れた訳ですが、妹が生まれてね。

クジマ

ほんと、それが私にとって可愛くて仕方がなくって。

クジマ

……だからね、熊に喰われたと聞いた時はショックでしたね。

フラン

！！

クジマ

あれほど、「来月でシュコーラに通える」と喜んでいた、まさに矢先の出来事でしたから。

クジマ

母はそれがトラウマになって、以降私が顔を見た事はありませんでした。

クジマ

…そして、立て続けにですよ。二人の兄も相次いで亡くなったのです。

クジマ

おかしな話ですよ、
これが運命の悪戯というものか、カミの気紛れと言うべきか。

フラン

…それは、
また、どうして…？

クジマ

…あの時代は大変でした。守秘義務もあるので一応伏せますが、
──“とある国”で、暴動が起きまして。

フラン

…！

クジマ

それを“鎮圧”しに行った、当時協会の部隊に勤めていた下の兄は、戦乱に巻かれてそこで死にました。

クジマ

上の兄は文官だったのでその辺の心配はないと思われましたが、

クジマ

事変後すぐ蒸発したかと思いきや、半年後に訃報が届きました。

クジマ

流石の私でも……内情は幾らか察せられましたよ。

フラン

……っ

クジマ

そんなわけで、父は相当堪えたみたいでしてね。

クジマ

それもそうでしょうね、優秀な跡取り息子候補が両方いっぺんに死んで…家の安泰も崩れたようなもんです。

クジマ

それゆえに、父は落ちこぼれの私を必死に教育するようになりました。

クジマ

厳しい叱責と体罰で辟易しそうな時もありましたけど、私は嬉しかったと思います。

クジマ

………やっと、父が私を目を向けた訳ですから。

フラン

、………………

クジマ

ごめんなさいねナザレンコ君。反応にも困りますよね

クジマ

ともかく私はその後無事名のある学院に合格しましたし、首席で卒業もできてこんな職に着けているので。

クジマ

今はすごく満足しています。

フラン

………貴重なお話、ありがとうございます。

クジマ

いえいえ。私こそ饒舌になってしまって申し訳ない。

クジマ

紅茶のおかわり要りますか？

フラン

！ああ、結構です…
お気遣い感謝します！

クジマ

くく、分かりました。───毎度ながら丁寧で嬉しいですね。パヴリチェンコ君は。

フラン

は、………───

フラン

…え？

ｶﾞﾀｯ──、！！

クジマ

まあまあ。そう焦りなさんな。別に取って食いやしませんよw

フラン

(そんな、どうして…っ)

フラン

(いつから……初めから？)

フラン

(私の…せいで……？)

クジマ

───ニコラス・ミトロファーノヴィチ・パヴリチェンコ。

クジマ

彼の事はよく知っています。協会の支部長は、その国の過去の戦や事件などを調べる義務がありますからね。

クジマ

もしかしたら、実の娘の、君より知っているのかもしれないですね。

フラン

……ッ！！

クジマ

先の日本支部での戦いっぷり、話は伝わってますよ。…そのついでの縁で、手配書も拝見しました。

クジマ

手配書と言っても名簿みたいな物でしたけれど。
…「フラン・“ニコル”・パヴリチェンコ」ですか。

クジマ

上手いこと父称を隠したんですね。
でも異邦人は誤魔化せても、さすがに我らは気づきますよ。

クジマ

本当は『ニコラシュナ』ですよね。それを隠すために語を削り、俗に言うミドルネーム風にした。

クジマ

──お父さんが政治犯で、関係あると思われたくなかったからですか？

フラン

ッ…もう、やめてください………、！

クジマ

やめませんよ。

クジマ

第二次チェチェン紛争のときでしたっけ？ゲリラ化した戦争の最中、テロリズムも活発に行われましたね。

クジマ

アパート連続爆破事件だとか…モスクワ劇場占拠事件だとか…あれは調べてて頭が痛くなりましたよ。

クジマ

その中にいましたよ、ニコラスさんも。地下鉄爆破テロとかでしたか？

フラン

……………、戻らせて、ください

フラン

(何言ってるの…私。
帰れるわけ、ないのに)

クジマ

……まあ、彼が何をやったかはもはやどうでもいいことですね。

クジマ

いずれにせよそれで彼は逮捕されて、行き場を失ったあなたは日本に亡命した…そうでしょう？

クジマ

ねぇパヴリチェンコ君。
良い話をしましょうか。

フラン

…………聞きたくないわ

クジマ

何をまた。君にとっても私にとっても、良い話です。

クジマ

───この後、ここからは出してあげます。…ですがお仲間の二人には、何も無かったと言ってあげてください。それが条件です

フラン

、！

クジマ

万が一でも話したりして、逃げたり襲ってきたりしようものなら…私は事前にこの施設の部下に全体通信を入れることになります。

クジマ

自分達の領地だけあって根回しは君達より早く済みますから。なので奇襲などを考えても無駄ですよ。

フラン

……くっ、

フラン

(飼い殺す…気だわ。何も、できないように…)

フラン

(どう……したらいいの……こんなの………私)

クジマ

………それと、もうひとつ。

クジマ

これは、──主に“あなた”へのお願いなんですが……

光

──Да!
Спасибо〜!

光

…フゥ。デュ●リンゴも舐めたもんじゃないね…！

光

……さぁて。
にぃに達探しますか！

-続-

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