花が落ちたので、

⚠️ モブみこ要素あるよ すっちー片思いだよ(多分) 本人様に一切の関係はございません

柔らかな手

透る白肌

"すちくん!"そう俺を呼ぶ振れる声

極めつけにあの鮮やかな表情

あの日君と見つめあい、笑いあったあの時

　　ひとつの花が咲いた

あの日から俺の見える視界は君が見せてくれる光だけが投影されていて、

俺は君という光の影に目を閉じた

今日はみこちゃんが家に遊びに来ている だから少し気になったことを聞いた

俺は全てを見えちゃいない…見ないようにしているのだろう

盲目的に君を想うよ

あれから少し時間が経った

少し前からみこちゃんとオフコラボの話をしていて今日がその日だった

それで配信も終わり…

なんか誤魔化された気がするけど…

お泊まりのお誘いは嬉しいし

そういって差し出してきたのは恋愛ドラマだった

自分でもやり過ぎた自覚があるから言い返せない…

そういいながらみこちゃんは俺に服を渡してきた

みこちゃんの服を着れるし変な目で見られるだろうから 服を持って来なくて良かった心の底から思う

あれ?俺いつの間に寝てたんだ?…みこちゃんが運んでくれたのかな

というかみこちゃんはどこ行ったんだろ

そこに写っていたのは知らない男の人と 腕を組んでいる金髪の毛先がサーモンピンクの青年、 紛れもなくみこちゃんだった

頭を鈍器で殴られたみたいな衝撃がする…

さっきまで残ってた眠気が嘘みたいに消えていき、 代わりに頭を覆い尽くすように疑問が広がる

思考を放棄しようとしているとすすり泣くような声が聞こえてきた

部屋を覗くとそこにいたのは泣いているみこちゃんだった

どうして泣いているのか、聞きたい

でもこれ以上踏み込むべきなのか_____ そう思う

でも、

やっぱり俺は泣いている君を無視はできない

聞きたくなんてない…なにか嫌な予感がするから 知らなければ"知らない"それだけだから苦しまなくていい

でも、見てしまったからにはもう無関係ではいられない

ほらみこちゃんにとっても俺にとってもくだらないものではないじゃん

やっぱり嫌な予感は当たるんだ

やることがあるなんて嘘だ

今すぐに片付けなければいけないことなんてない

ただ

ただ__

羨ましかった

みこちゃんに昔、恋人がいたってことが

その形跡がみこちゃんに残っているのかもしれない

誰かと深く深く絡みあい、染み込んだ痕跡が残っているのかもしれない

その事実を消してしまいたい

見ないふりをしようとしてもできない

しようとする度にあの光景が…

"大好きなの"そういった見たことないみこちゃんの笑顔が頭をよぎって

恋人にはその笑顔を見せていた

確信もないその考えが…ひどく俺を苦しめている

あれからみこちゃんと少し距離を置くことにした

理由は…みこちゃんのため

みこちゃんの過去に手を伸ばす、そんな俺が居るから

人の過去に手を伸ばすのはよくないこと、はしたないこと

そういって自分を窘めている 「諦め」や「妥協」でできた俺には見ないふりをして毎日を過ごす

そんなある日

俺の心配をしているようだが今日はらんらんもだいぶおかしい

いつもなら飽きるほどこさめちゃんとの惚気話を聞かせてくるのに…

いいな

不意にそんなことを思ってしまう

前はこんなこと思わなかったのに…どうして?

答えは単純、らんらんがこさめちゃんの初恋だから…それが羨ましい

何度祈っても過去には戻れない…

みこちゃんの過去にいた恋人を消せない

あぁいっそのこと死んでしまえたらな

こんな醜い今の心なんて消してしまえたのに…

俺が愚図っている原因も

過去の恋人を恨み、溶け込んでったこの羨望も

変わるフリをしたってすぎるこの感情ばっかりに

俺がよく知る本音が俺の「そこ」にあった

…バレてた

なにか言い訳しないと…

なにそれ

大丈夫かな、引かれないかな

行っちゃった…

まぁ引かれてないみたいだしいっか!

でも…みこちゃんの過去の恋人はあんなにかわいいみこちゃんを ずっーと見ていれたんだな

どうしたって羨ましいという嫉妬は消えないな…

やっぱり変われないな…

あぁやって元気に振る舞っていてもやっぱりあの日みたいに思い出すことも あるんだろうな

みこちゃんの胸には大きな穴が空いてしまってるんだろうな

でもその穴にはかつては誰かが住んでいたんだ…

………………

あぁこんな気持ちも反芻していれば慣れることができるかな

ん?夢?自覚するタイプの夢は珍しいな

これ…過去の記憶だ

了承しちゃダメだ、やめてよ

ほら気づいちゃった

いつか後悔するってことも知らずに

これだからにらめっこなんてしないでほしかった

こうして見つめ合わなければこの後悔なんてしなくてもよかったのに

ただの"同じグループのメンバー"で終われたのに…

この日、このあとからだみこちゃんのことを好きだって自覚したのは…

いつか後悔すんだっていうのに

君に…みこちゃんに恋した瞬間を

二人で見つめあって知ってしまった

俺の中にある"恋"という痕跡を

はじめからずっとメンバーのままいられたらな…なーんてね

なんで知ってしまったんだろう

君が恋してた形跡も誰かと深く絡みあって染み込んだその痕跡も

許すことができたならこの感情だって_____

大人になれるような気がしたんだ

それは正しいのかな

きっと正しいのだろう

でも本当にそれは正しいのかな

これはきっと__________。