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SnowManと物忘れの女の子

第3話 - 第3話 SnowManと物忘れの女の子

174

2020年08月23日

#SnowMan

める

〇〇が鏡の前にいると翔太が入ってきた

渡辺翔太

おい

渡辺翔太

ノックもせずに入ってこないでって怒らなくて良いの？

渡辺翔太

まだぼーっとしてんの？

〇〇

大丈夫

〇〇

傷が痛んで

渡辺翔太

痛み止めの薬飲んだ？

〇〇

薬？

渡辺翔太

どうやったら毎日飲んでる薬忘れんの？

渡辺翔太

さっさと飲め

〇〇がカバンの中をあさる

渡辺翔太

もしかして、鍵出そうとしてるわけ？

〇〇

うん

渡辺翔太

俺が預かってるだろ

翔太が鍵を〇〇に見せながら言った

〇〇が首を抑える

渡辺翔太

痛む？

〇〇

う、ううん

渡辺翔太

倒れたらベッドまで運んでやるから

渡辺翔太

俺がいる間にリハビリしとけよ

〇〇

うん

渡辺翔太

じゃあお茶入れて

〇〇

何が良い？

渡辺翔太

何ってメロンソーダ

〇〇

え？

〇〇

でもお茶って

渡辺翔太

何言ってんの？

渡辺翔太

メロンソーダ好きなの

〇〇

そうだね

渡辺翔太

お前さ何かあるなら言えよ

渡辺翔太

あんまり調子悪いなら病院戻るから

〇〇

っh

ラウール

ダメだよ病院なんか行っちゃ

ラウールが言っていたのを思い出す

渡辺翔太

何？

〇〇

平気だよ、病院なんか行かなくても

〇〇は急いでキッチンへ行った

〇〇

（たしか、みんなで山荘に行ってあの後、たしか

− −キッチン− –

〇〇

（どうなったんだっけ

〇〇

（信濃に流星群を見に行ってそれから

殺した

人を...殺した

〇〇

（あの後、私、崖から落ちて

渡辺翔太

おいっ

渡辺翔太

溢れてるぞ

注いでいたメロンソーダがコップから溢れていた

渡辺翔太

朝から何も食べてないんだろ？

渡辺翔太

何か食べろ

翔太がサンドウィッチを出して言った

〇〇

うん

〇〇

ありがと

渡辺翔太

俺そろそろ行くけど今日は早めに寝とけよ

〇〇

うん

渡辺翔太

明日も来るから

〇〇

えっ

渡辺翔太

何だよその意外そうな顔

渡辺翔太

いや、いい

渡辺翔太

じゃあ明日

− –キッチン– –

〇〇

また、混乱してるのかな

〇〇

記憶を失ってラウールと会って

〇〇

それから、ちゃんと覚えてたはずなんだけど

〇〇

それ、で

〇〇

もしかして

夢？

〇〇

っは

〇〇が翔太とキスをしたことを思い出す

〇〇

何で翔太が、あんなこと

〇〇

まさか、こっちが夢？

〇〇は水を触る

〇〇

ううん、この冷たさは紛もない

現実

部屋のチャイムが鳴る

〇〇は起きた

渡辺翔太

寝てたな

〇〇

おはよう

〇〇は笑顔で言った

渡辺翔太

今日で付き合って一年になるよな

〇〇

えっ

〇〇

ごm

渡辺翔太

何かしなくていいのか？

〇〇

そ、そうだね、何か...

渡辺翔太

忘れてただろ

〇〇

う、うん

渡辺翔太

やっぱりな

〇〇

ごめん

渡辺翔太

ちなみに

渡辺翔太

俺たち付き合い始めてまだ3ヶ月だから

〇〇

えっ！

渡辺翔太

昨日から必死に俺に話し合わせようとしてるけど

渡辺翔太

もうしらばっくれても無駄

渡辺翔太

記憶

渡辺翔太

混乱してるんだろ、お前

〇〇

（ばれてる...

渡辺翔太

昨日病室でキスした時、いつもなら恥ずかしがって暴れるのに

渡辺翔太

会話もなんか噛み合わないし

渡辺翔太

どうなんだ

〇〇

何を、どう説明すればいいのか、分からなくて

〇〇

それから、その、病院には戻されたくなくって

渡辺翔太

分かった

渡辺翔太

病院には絶対戻さない

〇〇

本当？

渡辺翔太

だからもう隠す必要ないだろ

渡辺翔太

てか隠せると思う方がおかしいだろ

渡辺翔太

お前、記憶混乱しててもバカなのは変わんないよな

渡辺翔太

バーカ

〇〇は安心したように笑った

渡辺翔太

出掛けるぞ

〇〇

えっ

〇〇

どこへ？

渡辺翔太

いいから来い

〇〇は翔太の後ろを歩く

渡辺翔太

俺、昨日から名前呼ばれてないんだけど

〇〇

えっ

渡辺翔太

忘れてるんだろ

〇〇

うん

〇〇は頷いた

渡辺翔太

じゃあ1から説明してやる

渡辺翔太

俺の名前は翔太、お前とは幼馴染だ

渡辺翔太

で、さっきも言ったけど3ヶ月前から付き合ってる

〇〇

（私、翔太と付き合ってたんだ

渡辺翔太

やっぱり何も覚えてないんだな

渡辺翔太

記憶を取り戻すヒントになればいいんだけど

渡辺翔太

ここがお前の通ってる大学

渡辺翔太

俺はお前の後輩で同じ高校の三年生

渡辺翔太

大学と高校は同じ敷地内にあるんだ

渡辺翔太

多分、お前の記憶に一番残ってるのは部活のことだと思う

高校の階段を上りながら言った

渡辺翔太

高2からバンドやってた、ボーカル担当

〇〇

私が、歌を？

渡辺翔太

最初スッゲー下手だったけど3年の時はまぁまぁ

渡辺翔太

大学に入ってからはあんまり聞いてないけど熱中してたな

翔太がドアを開ける

渡辺翔太

ここが部室

渡辺翔太

見覚えは？

〇〇

ううん

〇〇は首を横に振った

渡辺翔太

怪我するまでは週2で練習してたかな

渡辺翔太

授業の後とかしょっちゅうここに来てた

渡辺翔太

お前が必死になってるとこ見てるの楽しかったし

渡辺翔太

部活が終わった後ここで2人で色々話した

渡辺翔太

俺がお前に告白したのも

渡辺翔太

初めてキスしたのも

この部屋

渡辺翔太

それから、数えきれないほどキスしてるんだけど

渡辺翔太

思い出せないのか？

〇〇

うん

翔太が両手で〇〇の肩を触りキスしようとする

〇〇は避けた

〇〇がピアノにあたりピアノは不気味な音を立てた

渡辺翔太

っh

渡辺翔太

悪い、もうしない

渡辺翔太

ここでキスしたら何か少しでも思い出すんじゃないかって思ったけど

渡辺翔太

今のお前にとって俺はただの知らない男だもんな

〇〇

ごめん

渡辺翔太

そうやって謝られると返って...

沈黙が続く

渡辺翔太

そういえば、お前明日からバイトに復帰する予定だったんだよな

翔太がスマホで誰かに電話しながら言う

〇〇

（バイトって、もしかして

〇〇

（あの店？

〇〇

ここ？

2人がある店の前で立ち止まった

渡辺翔太

おい、どこ行くんだよ

〇〇

通用口

渡辺翔太

バーカ、何勘違いしてんだ？

渡辺翔太

ここはバイト先じゃないから

翔太が店の中を指差しながら言う

〇〇が振り向く

〇〇

大介？

大介が手を振る

佐久間大介

お前大丈夫だったか？

佐久間大介

記憶が混乱してるんだってね

〇〇

え？

渡辺翔太

こいつは佐久間

渡辺翔太

バイトの中で頼れる奴がいないと困るだろって

渡辺翔太

こいつだけには話した

佐久間大介

で、どれくらい忘れてるの？

佐久間大介

俺のことも完全に忘れてるわけ？

渡辺翔太

ほとんど覚えてないみたいだ

佐久間大介

はぁ？みたいだって何それ

渡辺翔太

自分で調べられることは調べさせた方が良いだろ

佐久間大介

始まったよ

佐久間大介

こいつ、子供の頃からずーっとこういう奴だったってことも忘れてるんだよね

渡辺翔太

お前は昔から甘やかしすぎなんだよ

〇〇

（なんか、この2人は変わってないみたい

佐久間大介

生意気な弟から可愛い妹のことを頼まれたら兄貴分としては任せとけって感じだな

〇〇

ありがとう

佐久間大介

で、本当に明日から復帰すんの？

〇〇

そのつもり、かな

佐久間大介

記憶が曖昧なことを秘密にするのは良いけど、病院には連れってったんだよな

渡辺翔太

あぁ

〇〇

えっ

佐久間大介

バイトなんか休ませた方が良いんじゃないのか？

佐久間大介

何かあったr

渡辺翔太

休んでた方が良いとは限らないだろ

渡辺翔太

お前のバイト先って冥土の羊って言うんだ

〇〇

っは

渡辺翔太

お前事故のことも覚えてないの？

〇〇

えっ

渡辺翔太

事故の原因とか

〇〇

なんとなくは覚えてるんだけど

渡辺翔太

なんで落ちたかとか

〇〇

足を滑らせたんだと思う

渡辺翔太

そうか

〇〇

（事故の時、翔太も一緒にいたのかな

〇〇

（あの記憶は夢だったのかもしれないし

渡辺翔太

なぁ

〇〇

何？

翔太は〇〇と目を合わせたが

渡辺翔太

やっぱりいい

〇〇

（何？

何を言おうとしたの？

〇〇はメモ帳にあったことを書いている

8月1日退院 8月2日翔太が大学へ連れて行ってくれる大介と3人でファミレス

家のチャイムが鳴る

渡辺翔太

寝坊しすぎ

渡辺翔太

生活のサイクルちゃんとしろよ

〇〇

ごめんなさい

渡辺翔太

謝ってる暇あったら早くしろ

渡辺翔太

じゃあ俺はここで

〇〇

翔太は？

渡辺翔太

え？あぁ、俺は予備校

渡辺翔太

お前がバイト終わる頃迎えに来るから

〇〇

え、いいの？

渡辺翔太

そういう気遣いいらないから

〇〇

ありがと

渡辺翔太

あ、そうだ

渡辺翔太

あれちゃんと覚えてるか

〇〇

え、あれって？

渡辺翔太

昨日教えただろ？挨拶

渡辺翔太

「いらっしゃいませ」じゃなくて

渡辺翔太

「おかえりなさいませご主人様」って言うんだ

〇〇

うん

渡辺翔太

じゃぁ客を送るときは？

〇〇

うっ

渡辺翔太

恥ずかしがってる場合か

〇〇

い、行ってらっしゃいませご主人様

渡辺翔太

あっ

渡辺翔太

大丈夫そうだな

翔太が頬を染めて言った

宮舘涼太

あら、おはよう

宮舘涼太

お久しぶりね

〇〇

（あれ、宮舘さんなんか雰囲気変わったみたい

宮舘涼太

どうしたの？ぼんやりしちゃって

宮舘涼太

まだ本調子じゃないんじゃない？

〇〇

平気です

宮舘涼太

あまり無理しないでね

宮舘涼太

にしても、包帯姿のメイドなんて、いてくれるだけで映えるわね

宮舘涼太

あなたのその可愛いお顔に傷がつかなくてよかったわぁぁあ！

宮舘涼太

もしそんなことになっていたらこのお店の看板が！

宮舘涼太

いやぁぁん

宮舘涼太

考えるだけで恐ろしいわよ

桜

それって、本当に先輩のこと心配してるんですか？

桜がお店に入ってきて言った

宮舘涼太

桜ちゃんおはよー

宮舘涼太

今日も可愛いことぉ！💓

桜

誤魔化さないでください

桜

先輩、今日から復帰だったんですね！

〇〇

うん

佐久間大介

おはようございます

佐久間が元気に言った

佐久間大介

あぁぁ

佐久間大介

フォローするって言ったのに、先に着いちゃってたね

佐久間大介

店長、こいつ久々のバイトだからお手柔らかにお願いしますよ

宮舘涼太

やぁね大介、励ましの言葉をかけていただけじゃない？

さわか

おっはようございまーす

宮舘涼太

あぁ、さわかちゃん

さわか

やぁ！ちょっとだけ久しぶり〜！

さわかが〇〇に向かって走ってきた

さわか

もう大丈夫なの？

〇〇

うん、心配かけてごめんね

さわか

酷い目にあったよね〜

さわか

でも思ったより平気そうで良かった〜、事故の時はどうなるかと思ったよ

桜

ほーんとびっくりしました

〇〇

（やっぱりあのときさわかと桜は一緒にいたんだ

〇〇

私、崖から落ちたんだよね

さわか

え？翔太からは何も聞いてないの？

〇〇

特には何も

桜

はぁ

さわか

じゃっ私が知ってる範囲であの日のこと話すね

〇〇

うん

さわか

私たちとあんた、翔太と大介と舘さんで信濃旅行に行ったじゃない？

〇〇

え？うん

〇〇

それってバイトの親睦会だったんだよね

さわか

そうだよ

〇〇

メンバーって

桜

だから、バイトのメンバーですよ

〇〇

だったら、蓮さんと亮平さんは？

桜

え？

桜

あぁ、あの2人は山荘で偶然一緒になったんですよね

桜

先輩、知ってる人だったんですか？

〇〇

え？

桜

先輩、しっかりしてくださいよ〜

〇〇

（話が噛み合ってないみたい

〇〇

（旅行のことやっぱり記憶が混乱してる

〇〇

（入院中に見た長い夢ってこと？

〇〇はさわかたちの話を思い出す

さわか

夜になってあんたと出かけてたはずの翔太が青い顔して戻ってきて

さわか

崖からあんたが落ちて行方が分からなくなったって

桜

それを聞いて私たち、みんなすっごい焦っちゃって

〇〇

え、みんな山荘にいたの？流星群を見に一緒に出かけたんじゃ

桜

え、なんの話ですか？

桜が引いたように話す

〇〇が口を手で押さえる

さわか

で、お客さんも一緒になってみんなで大捜索よ

さわか

そんときに蓮さんと亮平さんとあと1人...

さわか

う〜ん、名前は思い出せないけど確かカメラマンとか言ってたかな

さわか

その人も探すの手伝ってくれてさぁ、で、

さわか

1時間くらいみんなで探してから、ようやく崖下で倒れてるのを見つけたんだよ

〇〇

そうだったの

桜

でも、先輩が見つかった時の翔太、正直ちょっと怖かったです

〇〇

え？どういうこと？

桜

どういうことって言われても困るんですけど、

桜

なんか、すごく冷静っていうか

桜

あまりにも焦ってる大介とは対照的すぎるっていうか

〇〇

（信濃旅行は事実だったけど、流星群を見に言ったのは違っていた

〇〇

（私の怪我の原因は？

〇〇が踏切の前で止まる

〇〇

（翔太に確かめてみようかな

〇〇が逆側の歩道に目を向ける

〇〇

（この人...

〇〇

あの！

その人は微笑んで振り向いた

岩本照

君から僕に話しかけてくれるなんて

岩本照

なんだか嬉しいな、久しぶり

〇〇

え？

岩本照

あれ、初対面だったっけ？

岩本照

確か今回は山荘であっているはず

岩本照

もう大丈夫なの？その...

岩本照

事故のこと

岩本照が何かを口にしたが電車の音でかき消された

渡辺翔太

おい！何やってんの

渡辺翔太

迎えに行ったらもう帰ったって言うから

翔太が走ってくる

渡辺翔太

1人でウロウロすんなよ、何かあったらどうすんの

〇〇

うん

〇〇と翔太は公園のベンチに座っている

〇〇

あの、8月なのに涼しいね

渡辺翔太

天気予報では異常気象とか騒いでるけどな

〇〇

このまま秋になっちゃうのかな

渡辺翔太

この感じだとそうかもな

渡辺翔太

お前覚えてる？初ライブの事

〇〇

ライブって、私の？

渡辺翔太

ああ

〇〇

ううん

渡辺翔太

そっか

渡辺翔太

俺ライブの後にお前にひどいこと言った

渡辺翔太

何あのライブ、お前人に聞かせるって気があんの？

渡辺翔太

声全然出てなかったし、マジで聞けたもんじゃなかったんだけど

渡辺翔太

とか言ってすっげぇ説教とかしちゃって

渡辺翔太

で、お前の事

泣かせた

渡辺翔太

覚えてないか

渡辺翔太

俺結構きついこと言っちゃうけど

渡辺翔太

いうのは考えてみれば、記憶が無いっていうのは俺が思ってるよりもっとずっと大変なことなんだよな

〇〇

えっと、あの、事故のこと聞いても良い？

渡辺翔太

えっ何？

〇〇

あの信濃旅行での夜、一体何があったの？

沈黙が続く

渡辺翔太

悪かった

〇〇

え？

渡辺翔太

あれは、俺のせいなんだ

渡辺翔太

俺がお前に怪我させたんだ

〇〇

どういうこと？

渡辺翔太

事故のことは悪い、俺もまだ気持ちの整理がついてないから

〇〇

あの

渡辺翔太

お前に冷静に話せる自信がない

渡辺翔太

とにかく俺のせいだ

翔太の手に力が入った

渡辺翔太

今はそれしか言えない

渡辺翔太

悪い、勘弁して

〇〇

（怒らせちゃったのかな、どうしよう

ラウール

い.....わ....え....

〇〇

っは！

ラウール

僕の声...ねぇ..iみ

〇〇は立ち上がる

SnowManと物忘れの女の子

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174

3件

ラウちゃんっ!! もうなんか感情移入しちゃって、私ラウちゃんがいないとダメみたい…

えっ！まさかラウール帰ってきた！？続きが楽しみです！！

める

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SnowManと物忘れの女の子

第3話 - 第3話 SnowManと物忘れの女の子

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