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魔王城

内松楓(魔王)

……目的のためなら……
私はどんなに嫌われてもいい。
どうなろうと構わない。
なりふりなんて
構ってられない。

内松楓(魔王)

それがもし、
親友の神楽ちゃん、
貴女にだとしても。

結弦&詩乃(魔王の息子&娘の双子)

うー!

内松楓(魔王)

終一くんと
子供達を守るためなら……
家族を守るためなら……
どんな事でも厭わない。
(双子を抱っこ)

内松楓(魔王)

この子達には私と
終一くんが受けて来た様な
思いはさせたくない……

数年前の別の魔王城───。

魔王と言うだけで、 私たちの一族は何も悪いことをしていないのに忌み嫌われ、 蔑まれ、虐められ、理不尽に傷つけられ続けてきた。 ずっと、人間たちに 搾取され続けてきた。

内松楓(魔王)

……

内松の母親(先代魔王)

やっぱりアンタなんて
産むべきじゃなかった‼️

内松楓(魔王)

……

内松の母親(先代魔王)

私の人生で邪魔でしかないわ!

実の…… 血の繋がった実の母親でさえ、 私を忌み嫌っていた。

内松楓(魔王)

そんなに私が嫌いなんだね。
なら、この城で飢えて死んじゃえばいいんだよ。私は出てくから。私が育ててた作物も持っていくから。
さよならお母さん。
いいえ、クソババア。
せいぜい、
頑張ってもがいて生きて

─。 そういった手前だけれど、 私は行くあてなんてなかった。 生きる場所も希望も 無くなっていた。

???

内松楓(魔王)

(これから私はどうしたらいいんだろ……)

???????????

……あれ、楓?

膝を抱えていた 私に声をかけてきたのは。 同じく別の国の魔王の一族で息子の終一くんだった。 私と終一くんは 似た境遇であり、幼なじみだ。

黒幕原終一(魔王)

大丈夫?
……何かあった?

内松楓(魔王)

終一くん……

私は、終一くんに 全てを打ち明けた。

黒幕原終一(魔王)

……そっか……
同じだね。
僕も追い出されちゃったよ。
ははは……

内松楓(魔王)

終一くん……

黒幕原終一(魔王)

……ねぇ?
楓。

内松楓(魔王)

……?
どうしたの?

黒幕原終一(魔王)

……僕と家族にならない…?

内松楓(魔王)

…………え?

黒幕原終一(魔王)

……(見つめてる)

内松楓(魔王)

え、冗談じゃ……

黒幕原終一(魔王)

ないよ。
僕は昔から……
楓と出会ったときから
好きだったんだ。

愛されていたなんて 思わなかった。 忌み嫌われていた私が…好かれているなんて思わなかった。

内松楓(魔王)

……私でいいの……?

黒幕原終一(魔王)

楓じゃなきゃ嫌だよ。

現在の魔王城

内松楓(魔王)

(あれから私は─
終一くんと結婚して、
4人も子宝に恵まれた。)

内松楓(魔王)

(終一くんと子供達。
家族を持って
ようやく分かった。
守らないと。
私に幸せをくれる家族を。
この子達に……
私達が受けてきた思いをさせることなんてないように。
搾取されるんじゃなく……
今度は、私達が搾取する番だ。)

Despair and Hope 〜2つの華〜

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