ストーブつけてもぶるっと身体が震える
冬休み前は色々と片付けがあってなんだかんだ忙しい
私も準備室の掃除を進めていた
玲
うーわなんだこれ…
玲
なんの薬品だ…?
使えなくなった薬品をちゃんと適切に処理しないと大惨事になってしまうから慎重に処理していく
コンコン
玲
ん?はーい
永茉
綾瀬先生…
玲
あれ、柊さんどうしました?
永茉
ん…
永茉
先生休みっていつから…?
玲
!…
玲
そうですねぇ…
玲
柊さんが休み入った1週間後ぐらいかな…?
永茉
分かった…
永茉
あのね…
クイッと袖を引っ張られた
永茉
お父さんが挨拶しにこいって…
玲
なっ…
永茉
…嫌だったら断っても大丈夫よ…?
玲
…いや、行くよ
玲
いつかは行かないといけないって
玲
ちゃんと分かってるからね
永茉
わかった…
永茉
じゃあ後で日にち伝えるね
玲
ん、了解
玲
(うううわぁ…マジか……)
平然と答えたものの私は冷や汗が止まらなくなっていた
もうすぐ年明け…その2日前に永茉の家に来た
理事長
いつも娘がお世話になってるねぇ
玲
あ…はい…
玲
こちらこそ…はい
理事長
はっはっはっ!
理事長
そう緊張するな
理事長
私は君のこと大歓迎だから
玲
ははは…
玲
(無理に決まってんだろ?!)
理事長
可愛いだろう
玲
はい、それはもちろん
理事長
……
理事長
幸せにしてくれるよな?
玲
はい
玲
あの…折り入って相談が…
理事長
ん…?
玲
永茉が卒業したら…その…
玲
同棲したいと思ってるんですが…
理事長
おお、いいよ!
玲
え、かるっ
理事長
はっはっはっ!
理事長
君なら安心して預けられるよ
理事長
頼んだよ
玲
…はい!
理事長
…泣かせたら分かってるね?
玲
……はい…
永茉
お父さん?
永茉
もうお話終わった??
理事長
ん、ああ終わったよ
永茉
!じゃあ玲!お出かけしよ!
玲
う…うん
理事長
気をつけて行ってらっしゃい
薄く張ってある雪の上を2人で手を繋ぎながら歩いていた
永茉
お父さんなんだって…?
玲
ん、卒業したら一緒に住んでもいいってさ
永茉
!やった…!!
永茉
えへへ…
ギュッと腕にくっついてきてニコニコと嬉しそうに笑ってきてくれる永茉
玲
色々買い足さないとね
玲
…ベッドとか買い換えようかな…
永茉
ダブルベッド!
永茉
ふふふ…
玲
嬉しそうだねぇ
永茉
当たり前でしょー?
永茉
だってずっと待ってたんだもん
玲
…はは…
この子は一生大切にしないとなっと改めて心に決めた日だった