TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
生きてたって、意味がない。

一覧ページ

「生きてたって、意味がない。」のメインビジュアル

生きてたって、意味がない。

12 - 生きてたって、意味がない

♥

131

2020年06月28日

シェアするシェアする
報告する

“コッチニ来ナヨ”

嗚呼、きょうも死神さんが 喚んでるよ

俺を向こう側に連れて行こうとするの

大我

じゃあね

北斗にメールを送る

すると、すぐに来てくれる

北斗

大我、

大我

あ、来てくれたんだ、北斗

ほら、予想通りに来てくれる

大我

もう嫌なの

北斗

俺の所に来て、ほら、危ないから、

ねぇ、北斗、 北斗なら分かってくれるでしょ

違うよ、そうじゃないの

大我

もう、死んじゃいたいの、

北斗

大丈夫だから、こっちに来てよ。

違う、違うの、そうじゃなくて、

大我

ねぇ、そうじゃないの
違うよ、、?
北斗なら…
北斗なら、分かってくれるでしょ!

目の前が歪んで見えて、 自分の手に温かいものが触れるまで 泣いた事には気付かなかった。

そこに残ってたのは

俺のこのやりどころのない気持ちと

眉を下げて、明らかに動揺する 北斗の姿だった。

北斗には分かってくれるでしょ!!!

分からないよ、俺には

大我が何を考えているかなんて 分からない

大我と出会って、大我を好きになって

笑あって、食卓を囲んで、

大我との思い出はたったの 4日間だけど 零れるほど沢山ある

でも、俺は何も知らなくて 苦しむ原因も、流す涙の源さえも。

助けてるつもりだった

大我を幸せに出来ていると思った。

でも、違ったんだね違ったんだね 俺は助けてるつもりだっただけで 本当に伸ばした手は大我に 届いてなんかなくて

助けを、幸せを、大我の目の前に、 餌のように

チラつかせてるだけで 苦しめていたんだ。

でも、大我が好きなはずの 俺じゃなくて

、、死神さんを見つめる大我が 大嫌いだった。

見惚れているような、 惚れているようなその瞳も

全部全部俺の、 大嫌いなモノだった。

俺たちの2人の歯車が 綺麗に壊れて

“儚”く散って、

大我

俺ね、もう嫌なの

俺だって、嫌だ。 実質浮気じみた事をされているんだ

大我

もう苦しいの、

俺だって苦しい。 現実を見ると、俺の片思いな気がして

大我

もう、全部から逃げたいの

フェイク 俺だって逃げたいよ。その偽物から

大我

もう、死にたいの!!!!!

大我

もう、死にたいの!!!

北斗

おれだって、死にたいよ!!

すると、 “死 にたい”彼が微笑んで

“愛した”彼は君が望むのは 俺が手を差し伸べる事では 無かったと気付く。

大我

そうだよ、北斗、分かってくれた?

大我

一緒に行こうよ、死神さんの
ところに。

嗚呼、そうか。

北斗にとっての死神は大我だった。

北斗

うん。ようやく分かったよ。

手を差し伸べ、愛する彼を助ける 事が使命だと 信じきって、生きていた。

でも大我が求めていたのは 助けの手でも、救い出す言葉 でもなくて

北斗を連れて行く事だった。

大我

一緒に行こう?

北斗

うん、大我と一緒にね

2人で手を繋ぐ。 風が程よい屋上に立つ 2人の手はほんのり暖かかった

お互い微笑み合う。

止めようとする、人間を無視して、 2人だけの世界

ゆっくりと落ちていく。

最後に見た君は、微笑んで、

『「愛してるよ。」』

生きてたって、意味がない。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

131

コメント

2

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚