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美咲
私はセーラー服に腕を通して急に思い出した。
美咲
それは私が小学3年生の時に遡る。
歩いている。私が歩いている。
満開の桜の中を紺色のセーラー服で赤いスカーフで学生鞄を持って。
スカートはまだ長めで髪はおろしている。でも少し楽しそうだった。
なぜか小学3年生の時に見たその夢は長く記憶に残った。中学1年生の今でもはっきりと覚えている。
私は鏡の中の自分を見つめた。
美咲
夢の中と同じように紺色のセーラー服で赤いスカーフでスカート長めで髪をおろしている、あの時夢に出てきた私が鏡に写っている。
私は確かにこのセーラー服が制服の学校にどうしても行きたかった。この制服に特に魅力があったわけではないが、どうしても行きたかった。
だけど、そう思ったのは小学5年生の時の話で、その時に初めて制服も見た。お母さんの母校だということでたまたま文化祭に行った時に熱烈にこの学校に入りたいと思った。
小学3年生の時の私はこの学校のセーラー服も、学校に桜があることも全く知らなかったのに…
美咲
美咲
私は鏡に微笑んで呟いた。