2018年12月24日 某空港
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
そう言うと傑は、ニヤニヤしながら俺をつついてきた。
五条悟
五条悟
そのツンツンやめろよ、と言いながら俺もつつき返す。
出会い頭に『うっわ』なんて言ったけれど、久しぶりに会った傑に俺の気分は高揚しているのは確かだった。
夏油傑
夏油傑
五条悟
五条悟
五条悟
夏油傑
夏油傑
夏油傑
傑が防御に周りだした所で、七海が不愉快そうにこちらを振り返ってきた。
七海建人
灰原雄
灰原雄
五条悟
五条悟
「違う」だなんて大嘘だ
正直めっちゃテンション上がってる
夏油傑
夏油傑
傑が皮肉たっぷりの笑みをこちらに向けてきた。
どれだけ年を重ねても青春を忘れられない、拗らせ男だと思っているのだろうか。
五条悟
夏油傑
まあ、忘れられていないのは事実なんだけど。
七海建人
灰原雄
五条悟
五条悟
灰原雄
灰原雄
こぞって「お前は成長していない」とバカにされたので、灰原を標的にした
ガシガシと強めに、頭皮へダメージを与えられる程の強さで撫でてやる。
灰原雄
灰原雄
そう言う灰原の顔は笑っていた。
いや
灰原だけじゃない。俺の隣に座っている傑も、いつもは無愛想な七海も、俺も
皆笑っているんだ、あの頃のように。
ふと、戻りたいな、なんて考えが脳裏をかすめた。
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
灰原を撫でる手を止めて、俺は話しを切り出す。
五条悟
一同
皆口をつぐんで気まずそうに俯いてしまった。
そりゃそうか、この質問は否応なしに現実を突きつけることになるもんな。
五条悟
少し気を利かせるべきだったかなと反省。
でも気になるもんは気になる!
七海は南を選んだが……
五条悟
五条悟
灰原雄
灰原は難しそうな顔で考え込む仕草をした
灰原雄
灰原雄
灰原雄
五条悟
意外である
灰原雄
夏油傑
灰原雄
七海建人
夏油傑
灰原雄
灰原雄
そうだ、傑は……
夏油傑
夏油傑
灰原雄
七海建人
夏油傑
灰原雄
灰原雄
夏油傑
夏油傑
クスクスと、その巨体に似つかわしくない笑い声を上げる傑に目を向ける
夏油傑
夏油傑
五条悟
五条悟
五条悟
何故か傑が遠く感じて、引き止めるようにそう問いた。
夏油傑
五条悟
五条悟
でも、もし…
もしもの話だ。俺が北に行くなら傑は着いてきてくれるのだろうか?
五条悟
どこまで道連れにするつもりだ、と。頭の中で自制した。
夏油傑
夏油傑
夏油傑
五条悟
何言ってんだよ、俺たちは最強だろ?
なぁんて。
昔の俺なら絶対に言ったであろうセリフを、俺の口は発することが出来なかった。
五条悟
俺が。他でもない俺が、その言葉を信じられなくさせてしまったんだ
五条悟
ずっと置いていかれたと思っていた。 でも本当にそう思っていたのは傑だったんだな。
夏油傑
俺が黙ったのを見て『しまった、失言した』 とでも言うように申し訳なさそうな顔をした後、傑は聞いてきた。
夏油傑
五条悟
五条悟
五条悟
新しい自分になりたい気持ちもある
でも、それ以上に
俺は戻りたいんだ
傑がいたあの頃に
夏油傑
七海建人
灰原雄
五条悟
夏油傑
夏油傑
五条悟
俺が思ってること恥ずかしすぎて、本人に言える訳ねぇって
五条悟
五条悟
五条悟
夏油傑
夏油傑
夏油傑
それを聞いた傑は、恥ずかしそうにそっぽを向いた
照れるなよ、こっちまで恥ずかしくなる。
七海建人
七海建人
七海建人
七海建人
七海建人
夏油傑
五条悟
灰原雄
五条悟
夏油傑
夏油傑
夏油傑
望んでいないけれど、求められる_
夏油傑
夏油傑
『呪いだよ』と言わんばかりの言葉を吐いてきた。
最強であるが故の、呪い。
五条悟
五条悟
突きつけられたその二択を、どうしても選べずにいた。
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
五条悟
こんくらいの我儘許されてもいいよな?
だって、俺はもう十分やったんだ
五条悟
俺中々頑張ったろ?傑
五条悟
五条悟
傑と、皆と青春の続きがしたい。
消化不良だったんだよずっと。
お前が俺の目の前から消えた日から、俺はずっと物足りなさを感じてた。
五条悟
俺としては、傑がそばに居てくれさえすればそれで良かったんだ。
どっかで胡散臭い教祖やってようが
人をどんだけ殺そうが
どんだけお前が堕ちようが
五条悟
この言葉、正に呪いである。
親友という関係性で縛り付ける、呪い。
五条悟
愛ほど歪んだ呪いは無いと、我ながらよく言ったものだ。今更ながらそう思う。
五条悟
五条悟
五条悟
_これで分かった。理解してしまった。
五条悟
もう俺は 絶対お前のこと離してやれない
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
傑の呼び掛けで、俺は正気に戻った
五条悟
五条悟
何考えてんだ俺は。こんな歪んだ気持ち、友愛って呼べるのか?
享年28歳にして、ようやく自分の気色の悪さを理解したのだ。どっちかと言うともう手遅れである。
夏油傑
夏油傑
五条悟
五条悟
夏油傑
夏油傑
夏油傑
そういえば考えたこと無かったな、疲れたとか。
分からない。俺は疲れてたのか?
五条悟
五条悟
五条悟
それを聞いた傑はあからさまに不満そうな顔を見せた。
『非術師の為に消費される』とか何とか言ってたっけ。 これだから猿共はーとか思ってるんだろうな。
夏油傑
夏油傑
五条悟
親に叱られている子供の気分が、わかった気がした。
夏油傑
五条悟
夏油傑
夏油傑
夏油傑
五条悟
夏油傑
傑の言葉で涙腺が緩んでしまう。
俺は最強だから泣かないはずなんだけどなぁ
まぁ、サングラスかけてるからバレないか
五条悟
夏油傑
夏油傑
別に甘えたくなったわけじゃない断じてそうじゃない違う。
五条悟
夏油傑
五条悟
傑へ、ぐぐぐ……と体重をかける。
夏油傑
夏油傑
夏油傑
夏油傑
五条悟
夏油傑
夏油傑
傑は呆れたように笑ったが、決して俺を押し返そうとはしなかった。
五条悟
俺が変態とかそういう訳では無い。断じてそうじゃない違う
ただ
五条悟
不思議な話である。皮肉な話でもある。
五条悟
まぁ、こんなナイーブな俺なんて誰も知らなくていいんだけど!
夏油傑
夏油傑
夏油傑
そう言いながら笑う傑を横目に見る。
五条悟
帰ってきたんだなーって、何となくそう思った。
-------❁ ❁ ❁-------
七海建人
灰原雄
そういや後輩ズも居たんだったわ
こちらを見ることこそしないけれど、全て見ていますよと言いたげに沈黙している。
見るんじゃねぇよ!
夏油傑
夏油傑
夏油傑
五条悟
しばらく傑にはキショいを禁止させよう。
いつ思い出しても、アレはインパクト強すぎ。
五条悟
夏油傑
五条悟
七海建人
七海建人
五条悟
五条悟
そう言いながら、傑の前髪をクルクルと指で巻きとった。
夏油傑
五条悟
ぽこぽこ怒る傑や俺を無視して、後輩ズは2人で会話し始めた。
灰原雄
七海建人
抜けるだろうが!禿げたらどうする!
ああ?変わんねーだろ前髪の100本200本くらい
抜きすぎだ!
七海建人
灰原雄
七海建人
俺らがいがみ合っているうちに、そそくさと2人はどこかへ行ってしまった。
コメント
2件
悟って宿儺のせいで◯んだん?!