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しばらく見守っていると
翠は桃がいる場所をぴしりと指差した
翠
翠
翠
桃
桃
桃は信じられない様子であるが
それは俺とて同じ
翠はただ集中するという馬鹿っぽい力技で
桃の存在を感じ取ったのだ
やはり只者ではない
俺が評価を改めていると
翠は顔を歪めながら怠そうに眉根を揉んだ
翠
翠
翠
紫
紫
翠
翠
紫
桃
桃
桃が心底嫌そうな顔で俺を睨む
反論材料がないので爽やかに微笑んでみるが
視線の鋭さがさらに増してしまう
逃げるように翠を見やると
似つかわしくないほど真面目な表情を浮かべていた
翠
翠
翠
その疑問は当然だった
だが
俺が説明するより
当事者である桃から説明されたほうが信憑性が高いだろう
俺は桃に
紫
とお願いする
桃はこくりと頷いてから
翠の右耳に顔を近づけて
ぼそぼそと囁いた
翠
翠
紫
紫
翠
翠
翠
翠が立ち上がり
腰を深く落とす
異文化コミュニケーションともいえるやり取りに耐えられなくなったのか
桃はついに両手で顔を覆ってしまった
桃
桃
紫
紫
紫
桃
紫
俺が言い切った瞬間
教室に爆音が鳴り響いた
時空を歪め
地を穿ち
天を貫くほどの衝撃
それほどまでに
見事な放屁であった