テラーノベル
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大森元貴side
wki.
fjsw.
涼ちゃんと若井の会話が先を歩いている俺に途切れ途切れに聞こえてくる
涼ちゃんと喋っているとき若井距離近いな、なんて思いながら二人を見ないふりして楽屋に入る
staff.
omr.
staff.
omr.
スタッフさんはそう言って楽屋を出ていく
手持ち無沙汰になった俺は携帯の中に写真のフォルダをひらく
写真のアルバムの『W』
その中には隠し撮りした若井の写真がたくさん入っている
三人でディズニーに行った時、若井が飲み物を飲んでいるところ
洋服を買いに行った時、鏡の前で自分に洋服を合わせているところ
三人でお散歩しに行った時、公園でおにぎりを食べているところ
お酒弱いのにストレス溜まっちゃって飲んじゃって顔が真っ赤になっているところ
待ち合わせの場所で携帯をいじっているところ
このアルバムの中に若井がたくさん入っている
それを時々こうして眺めて、若井を独り占めしている気分になる
写真を眺めていると二人が来た
こっちに駆け寄ってくる若井に、携帯画面を見られてしまったかもしれないと思った
若井は気にすることなく声をかけてくる
気づいていないみたい。よかった
omr.
wki.
若井平然とそう言った
涼ちゃんと喋っていたこと、もう知ってるよ
今日仕事終わったら涼ちゃんの家に行って二人で話すんだよね。もう知ってるよ
omr.
若井に答えた返事は自分が思っている以上に冷たくなった
駄目だ。これじゃ若井に嫌われちゃう
でも涼ちゃんと二人で喋っているのが嫌だったの
だからつい冷たくしちゃったの
でも本当は大好きだからね
誤解しないでね、若井
無事テレビ収録が終わって帰路につく
若井は丁寧に俺を家まで送ってくれた
涼ちゃんは?と聞いたら 「部屋片付けるから先帰る、だって」 と若井に言われる
家の前に着く
若井の匂いのこもった車を降りて若井に手を振る
若井は手を振りかえしてくれた
若井の車が見えなくなってから家に入る
その瞬間涙が出てきた
何で泣いているのかはよくわからない
今から涼ちゃんと若井が二人きりになるのが嫌なのか苦しいのか。
それともさっきあの車の中でしゃべれなかった自分が悔しいのか。
玄関で靴も脱がずにうずくまって嗚咽を漏らす
こんなとき、若井が背中をさすってくれたら。
どれだけ嬉しいだろう
でも俺の隣には空気しかない
ただの冷たい空気しかない
その空気を切り裂いて寝室に向かう
頬はまだ湿った感じがした
若井の私物を抱き抱えたまま匂いを吸う
若井の面影を頭の中で反芻する
服を脱いで、若井の服を抱き抱えて、自分の顔に押し付ける
ファンデーションがついてしまうけどかまわない
ここにはいない若井の匂いに満たされて自分のものが大きくなっていくのを感じる
それを触ってくれるのが若井だったら、と思いながら自分で触る
結局、今日も若井は満たしてくれなかったから。
だから今日も独りの夜が始まる
こんにちは✨
いいねと感想ありがとうございます😭
この作品もいいねと感想よろしくお願いします🤲
次はいよいよ涼ちゃんサイドです 果たして涼ちゃんは恋のキューピットになってくれるのかくれないのか!?
楽しみにしてくれると嬉しいです それではまた!
コメント
6件
うう、、、、 なんなんだこの悲しすぎる両片思いはぁぁぁぁ!! いやぁ、、恋のキューピットではない気がするよな、、、 一人とかさみしいみたいなのがlonelinessを漂わせてて最高すぎる…!
書き溜めてた続き明日くらい出します 金曜日にテストから解放されるので金曜日に戻ってきます✨
うわぁ、…若井と元貴のカップリングもいいんだけども、そこに涼ちゃんが入ったらもっといい気もする……