ぬらりひょんの孫

俺は庭の 桜の木を見て 今も思い出す 亡き母の 最後に見た 笑顔 だからだと思うけど 桜を見ると胸が締め付けられる そんな思いが ふっと 頭をよぎるような 感じがする。

俺には父の言った 望まれた 子供という意味がよくわからないと思う。 それでも俺は 亡き母が 愛した 妖の 子供として 自分の父を死なせるわけにはいかないと思う。 だからこそ 羽衣狐をいつの日にか 倒し 呪いを 解くこと 今は亡き母に誓うと思う。

私は 若様に 剣術を教えて一週間 驚くことに 若様の 剣術の才能は 稀に見る 天才と言っても過言ではない 実力だと私は その剣を受けて感じた。 恐ろしいほどに 若様の成長の早さ そこら辺の妖怪よりもはるかに超えていると私は 思う。

俺は正直言うと 母違いの弟 奴良リクオ が大嫌いだ。 それでも弟なのは変わりないから 毛嫌いはしなかった だがあいつは俺にかまってと言わんばかりに 自分からわざわざ 関わろうとしてくる その性格はどうやら お父様に似たらしい 本当に憎たらしいとあれしないけど 俺も日に日に あいつが可愛く思えてくるの やはり 兄心なのかもしれないと時々最近思うんだ。