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コメント
2件
時は風の様に流れ。
あっという間に、学園祭当日。
___
どこからでも聞こえる、呼び込みの声。
かくいう僕も、ちゃんと笑顔を振り撒いていた。
そのおかげかは分からないが、意外と販売品は売れ、賑わっている。
桃
青
ふと、左方から呼ばれたような気がしてそちらを見る。
そこには。
桃
青
子犬のような笑みを浮かべるないこ先輩、と。
青
僕と目があって気まずそうにしている、メイド服姿のいふくん。
水
動揺を隠し、慌てて笑顔を作る。
桃
水
桃
桃
ないこ先輩が斜め後方を振り向く。
青
いふくんは、質問には答えず、ただじっと怪訝な目を向ける。
桃
桃
桃
先輩の口を手が覆い、代わりに僕に言葉が発せられる。
青
青
青
水
青
青
そう言うと、足早に去っていく。
桃
桃
水
先輩の手のひらにあったコインと、ミニプラネタリウムを交換する。
桃
桃
余裕そうに見せた笑顔とは裏腹に、くるりと素早く背中を向け、走っていく先輩。
水
水
示された地図の通り来てみる。
その階に着いた途端、甘い匂いがふわりと鼻腔を擽る。
水
桃
桃
僕の姿を見つけた先輩が、向こうから走ってくる。
桃
水
桃
桃
水
水
にやりと口角を上げた先輩に手を引かれ、ある1つの教室に入る。
そこには。
___
___
水
そこは、簡易的ではありながらも
カフェらしさを醸し出していた。
桃
青
青
振り向きかけて硬直したいふくん。
もちろん、格好はメイド服。
水
水
ただならぬ雰囲気を感じ、思わず敬語になってしまう。
桃
青
ほんのり紅く染まった、その頬が気持ちを表している。
桃
そう言って去っていった先輩。
水
青
周りは賑わっているのに、僕たちの間だけ閑静な一時が流れる。
水
その、重苦しい雰囲気を破ったのは僕だった。
水
青
少し浮かない顔をしながら、近くの椅子に座るいふくん。
僕も、その隣に座り話の続きを待つ。
青
時は少し遡り。
俺が助っ人として入った料理部の、学園祭催し物を決めるとき。
部長
部長
部長
部長
部員
桃
突然ないこが立ち上がった。
桃
嗚呼。何だか嫌な予感がする。
普段、こんな場ではあまり発言しない彼が。
自ら発言し、しかもこちらを見ながら、だから。
青
桃
青
青
青
青
水
不遇な彼だが、こちらとしては滅多に見れない拗ねた表情を見れてちょっと嬉しい気分である。
青
いつもなら、すぐに謝るところだが。
水
座っているいふくんを見下ろすように立ち、どや顔で煽ってみる。
青
珍しく、分が悪いと思ったのか黙り込むいふくん。
流石に、ちょっと罪悪感を感じ、慌てて謝る。
水
水
ぐっと、腰を引き寄せられて互いの唇に触れる。
青
水
水
恥ずかしくて、今度は逆に僕が座り込む形となる。
青
青
水
_____まで、⚀。