☃️❤の短編集

※主からの前説

渡辺side

今日はメンバー全員オフなので、9人全員で1泊2日の旅行をすることになっている。

メンバー全員での旅行なんて久しぶりだから楽しみだ！

なんて最初はそう思っていたが…

この言葉を聞いた瞬間、俺の心に火がついた。

俺には絶対同じ部屋になりたい人がいる。

そう、涼太だ。

涼太はみんなに好かれているから、争奪戦になるかもしれない。

でも、俺は幼馴染だ。

涼太への愛は絶対負けない。

一番のライバルは最近涼太と距離が近い康二だ。

最近2人はよく一緒にご飯に行ってるらしいし。

絶対負けないからな…康二…

向井side

今日はメンバー全員で旅行！

お泊まりもするらしいし、めっちゃ楽しみ！！

午前中はみんなで遊園地や！！

今日もSnowManはいつも通り騒がしい笑

俺はいつもみたいにだてに絡みにいく。

やっぱだてはツンデレやなぁ。

最近俺はだてと定期的にご飯に行っている。

仕事の悩みを相談したり、バラエティの反省会をしたり笑

だてはお酒が入ると甘々になってそれがめっちゃ可愛いねん！

他のメンバーに比べたら一緒に過ごした時間は少ないけど

今1番だてのことを知ってるのは俺やと思う。

だてへの愛は俺が1番強い。しょっぴーにも負けへん！

ただ、俺は絶叫系があんま好きちゃうから、そこはだてと合わん！

ジェットコースターは思っていたより100倍怖かった。

どんなにだてのことが大好きでも、さすがにこのジェットコースターにはもう乗れへん！

だての隣は譲りたくなかったけど、渋々譲ることになった。

結局ジェットコースター2回目に乗ったのはだて、さっくん、照兄、めめ、ラウール、しょっぴーの6人。

だてはさっくんに取られてしもた…

また絶対取り返してやるからな…！

佐久間side

よし、作戦大成功だ。

今日のホテルの部屋は2人部屋。

俺、絶対涼太となりたいんだよね。

だけど今日ずっと康二が涼太にベッタリだったからさ。

どうにか涼太にくっつくためにジェットコースター2回目を提案したってこと！

康二はジェットコースターあまり得意じゃないからね！笑

このままアピールして、同じ部屋になるぞー！！

えー！せっかく涼太を捕まえれたのにー！！

俺は涼太と一緒がいいんだもん！

そう言いかけたが、ぐっと堪えた。

まあいい！くじ引きで涼太と同じになればいいだけ！！

俺最近運いいからきっと涼太となれるはず！！

俺は3番を引いた。

誰も手を挙げないだと？

涼太の方を見てみる。

違った…

照いいなぁ。羨ましいよ。

涼太と離れ離れになるだけじゃなくて、一人ぼっちにもなるなんて…

運はどこいっちゃったんだ…

俺の作戦も虚しく、すぐに涼太と離れることとなった。

お化け屋敷のあとにいっぱいアピールするからな…！

岩本side

チャンスが回ってきた。

今日の2人部屋、実は舘さんと一緒になりたいと考えている。

でも、佐久間や康二みたいに上手くアピールできなくて困っていた。

でもくじ引きによって、舘さんとペアを組むことが出来た。

ただ、その代わりに大の苦手であるお化け屋敷に入らなければならない。

舘さんとは一緒にいたいけど、お化け屋敷は…

それでも俺は舘さんといたい。

お化け屋敷に頑張って入って、そのあとに一緒の部屋になろうと言うんだ！

頑張れ俺！俺ならできる！

お化け屋敷に入った。

やばい。やっぱり無理かも。

俺はその場に立ち止まってしまった。

俺は首を振る。

舘さんはそう言うと俺の手をぎゅっと握ってくれた。

そう言って笑う舘さん。

昔から変わらない優しい笑顔。

この笑顔が何度俺を救ってくれたことか。

舘さんと話していると、少しだけ恐怖感が消えた。

そして俺達はゆっくり歩き出した。

無事にミッションをクリアし、お化け屋敷から出た。

よし、いい感じの流れだ。

あとは同じ部屋になろうと言うだけ。

しまった、他のメンバーが帰ってきた。

やっぱり康二に取られてしまった。

あと少しだったのに…

俺は舘さんと中学の時から仲が良いんだぞ。

康二なんかよりずっと付き合いが長いんだぞ。

そう言いたいけど言えない。

舘さんにガツガツ行ける康二に対して、俺は嫉妬した。

ラウールside

午前中、遊園地で楽しんだ俺たちは昼ごはんを食べることになった。

今日も舘さんには康二と佐久間くんがベッタリ。

俺も舘さんと話したいのに…

こんなんじゃ、今日舘さんと同じ部屋になれそうもないな。

俺たちは昼ごはんを探して街ブラをした。

すると数分歩いたあと、舘さんが急に立ち止まった。

そう言って舘さんが指したのは鰻重のお店。

確かに鰻重をずっと食べたかった。

でも、舘さんに食べたいなんて一言も言ったことがない。

この前のインタビューとは俺の新CMでの特別インタビューのこと。

でも、そのCMは俺しか出ていない。

まさか、インタビューの映像をわざわざ観てくれたってこと！？

舘さんからの愛をすごく感じた。

だから俺は舘さんが大好きなの。

俺は1番舘さんからの愛を受けている自信がある。

今日ももしかしたら舘さんと同じ部屋になれるかも…

目黒side

舘さんの提案で鰻重を食べることになったんだけど…

しょっぴーが明らかに元気がない。

俺はトイレに行くしょっぴーについていった。

いいわけない。

全然良くない。

俺も舘さんと同じ部屋になりたいのに…

舘さんとは俺がSnowManに加入する前からお世話になっていた。

なんでも出来るし常に全力。

そして俺が疲れているときはよく笑わせてくれる。

そんな舘さんが俺は大好きで尊敬している。

舘さんへの愛は俺だって負けてない。

でもしょっぴーの笑顔をみてると言い出せない…

今回は諦めるしかないのか…

深澤side

お昼ご飯を食べ終わった俺たちは、近くのショッピングモールに入ったんだけど…

俺の大事な腕時計がない。

絶対さっきの鰻重のお店に置いてきた。

でもみんな楽しそうだから言い出せない…

特に舘さんがこんなにも楽しそうだから…

みんなは服屋さんに入っていった。

今のうちにこっそり抜けて、腕時計を取りに行こう。

俺はこっそりショッピングモールの出口に向かった。

タッタッタッタッ

俺がショッピングモールから出ようとすると、舘さんに止められた。

やっぱりバレちゃったか。

さすが舘さん。周りをよく見ている。

優しすぎるのは舘さんの方じゃんと思いつつも、俺は舘さんに甘えることにした。

舘さんは最近よく他のメンバーといるから中々2人で話す機会がない。

本当はもっと話したいし、今日だって同じ部屋になりたいんだけどね。

舘さんのほんわかした空気感がすごく好きなんだよね。

このまま同じ部屋になれたらいいのに…

ん、待て。今、俺と舘さんは2人っきり。

これは、舘さんを同じ部屋に誘うチャンスなのでは！？

今しかない。

いつも舘さんは他のメンバーに取られてばかり。

でも今日なら…今日なら…！！

声のした方を振り向くと、めめと翔太がいた。

あと少しだったのに…

はぁ…もっと早く言ってれば…

絶好のチャンスを逃してしまい、俺はすごく後悔した。

渡辺side

みんなが服屋さんに入っているとき、涼太が服屋さんから出ていっているのに気がついた。

俺は慌てて涼太を追うと、涼太はショッピングモールから走って出ていった。

何をしているんだ…？

俺とめめはこっそり涼太についていった。

涼太を追いかけると、涼太はふっかと合流していた。

俺とめめはこっそり2人の後をつけた。

するとふっかが衝撃的なことを言った。

ま、まずい！！！

まさか、ふっかも涼太のことを狙っているのか！？

めめは2人を呼び止めた。

めめ、ファインプレーすぎる！！

めめのおかげでなんとかふっかの発言を取り消すことができた。

その後、俺たち4人はお店の前まで一緒に歩いた。

そう言って2人はお店に入った。

涼太と同じ部屋になれるか不安だったけど、めめのおかげで大丈夫な気がしてきた。

めめのためにも、絶対同じ部屋にならないと！！

目黒side

俺、なんでしょっぴーのことを手伝ってるんだろう。

ふっかの会話を止めたのはしょっぴーのためなんかじゃない。

自分のためだ。

本当は俺が舘さんとなりたいのに…

しょっぴーなんかに舘さんを取られたくないのに…

気づいたら俺はみんなと別行動をしていた。

舘さんはそんな俺を心配して声をかけてくれたらしい。

舘さんの優しさについ泣きそうになる。

やっぱり大好きだ、舘さん。

悩んだ末に、俺は舘さんにある質問をした。

舘さんは難しい顔をした。

やっぱりおかしい質問だったか。

今の俺と全く同じ状況だ。

もし舘さんが俺と同じ状況だったら、同じような行動をするだろう。

そう思うと、少し嬉しくなった。

俺の今の行動は誇れることなんだって。

しょっぴーを手伝うことで、俺は舘さんに近づけるんだ！

幼馴染のしょっぴーでも

ガツガツ行ける康二、佐久間くんでも

他のメンバーの中でも舘さんと同じ考え方を持っている人はいないだろう。

俺が1番、舘さんと分かり合える存在なんだ！！！

俺と舘さんはみんなの元に戻った。

阿部side

ショッピングを終えた俺たちはホテルに向かった。

今から夜ご飯だ！

今日の夜ご飯はホテルの中にあるお店。

舘さんおすすめのお店らしい。

誰よりも真っ先に深々と頭を下げる舘さん。

舘さんの所作は一つ一つが美しい。

舘さんに1番合ってる場所だよここは。

席は9人が横に並んでいる状態。

だから俺にはある希望があるんだ。

勇気を振り絞って言ってみた。

舘さんの所作、もっと見ていたい。

それに舘さんから料理の知識をたくさん得たいのだ。

俺は強火ゆり組担だけど強火舘様担でもあるからさ。

翔太、ごめんよ。

今日はわがまま言わせてほしい…

やばい。みんなが揉め始めてしまった。

舘さんはみんなに人気なんだった。

それなのに俺はわがままを言ってしまった…

ど、どうしよう…

舘さんに謝らせてしまった。

舘さんはみんなが楽しめるようにこの席を選んでくれたのに…

やっぱ舘さんはみんなから愛されてるなぁ。

礼儀正しさであったり、所作の美しさであったり

本当に尊敬出来るところばかり。

だからみんなも舘さんのことが大好きなんだろうなぁ。

絶対翔太嫉妬してるじゃん笑

やはりゆり組はジャスティスだ…

その後俺たちは個室に行き、夜ご飯を楽しんだ。

舘さんには康二がベッタリだったけどね笑

渡辺side

涼太が席を外した。

みんな部屋割りのことを考えているはずなんだけど、誰も話題に出さない。

誰か言い出してくれないかな…

ついにふっかが話題に出してくれた。

ついにか…

ついにこのときがやってきた。

もう俺は決意を固めている。

今日は遠慮しない。思い切って言うんだと。

ゆっくり息を吸う。いつもより多めに。

そして、言葉を発した。

やはり康二もか。

佐久間もだよね。

さっきふっかも誘ってたもんね。

ラウールも今日の鰻重の件があるしね。

照もなんだ。

阿部ちゃんもか。

ん？阿部ちゃんも？照も？

めめは誰となりたいんだろう。

そういや聞いてなかったや。

めめも涼太となりたかったのかよ…

めめは何度も頭を下げていた。

でも俺はめめに全く怒りを覚えなかった。

だってめめも涼太となりたかったはずなのに、それでも俺を助けようとしてくれた。

むしろ悪いのは俺だ。

俺とめめは抱き合った。

するとみんなは涼太への愛を一生懸命アピールし始めた。

ふふ。甘いな。

俺はそう言うと勢いよく立ち上がった。

みんながびっくりして俺の方を見ている。

やばい…やりすぎたか…

さっきまで賑やかだったはずの個室が、急に静かになった。

俺はゆっくり席に座った。

そのとき、涼太がトイレから帰ってきた。

涼太は張り詰めた空気に驚いている。

がっかりした。

せっかくのチャンスなのに…

一人部屋がいいだなんて…

しかも俺に秘密があるだなんて…

俺はイラついてお店を出た。

涼太のバカ。

俺の気持ちも知らないで。

目黒side

結局部屋割りはしょっぴーと俺、佐久間くんと阿部ちゃん、ラウールと康二、岩本くんとふっかさんとなった。

あれからしょっぴーはずっと拗ねている。

そう言って布団に潜り込んでいる。

まあでも明日にはきっと元に戻ってるだろう。

今日は俺ももう早く寝ることにした。

渡辺side

ピロンッ

スマホの通知音に起こされ、目を開ける。

隣ではめめがぐっすり寝ている。

時計を見るとまだ朝の7時。

誰だこんな時間に連絡入れてきたのは…

そう思いながらスマホを覗き込む。

それは涼太からだった。

俺はめめを強制的に起こした。

朝9時になり、俺たちは1階のレストランに集まった。

ただ、そこに涼太の姿はない。

一体涼太はどこへ…？？

声のした方に視線を向ける。

そこにはシェフの格好をした涼太がいた。

宮舘side

俺が一人部屋にした理由。

それはみんなに朝食サプライズをするため。

午後からは仕事のメンバーもいるから、朝くらいはしっかり食べてほしいと思って。

本当は朝食なんてついてないけど、シェフにお願いしたところ、キッチンと席ならと貸してくださった。

本当にシェフには頭が上がらない。

材料は朝近くのお店で新鮮なものたちを買ってきたんだ！

喜んでくれると嬉しいなぁ。

みんながこうやって無邪気に笑ってくれるのが俺は1番嬉しい。

サプライズ成功ってことでいいかな。

朝早くから準備した甲斐があった。

みんなの笑顔が見れて俺は幸せだ。

渡辺side

一人部屋がいいって言ったのはこのためか。

全く涼太って奴は…

だからみんな涼太のことが大好きなんだよ。

本人は気づいてないだろうけどね。

涼太が嬉しそうに笑う。

2人部屋にはなれなかったけど、涼太の優しさを改めて知ることができたし、

涼太のことがさらに好きになった。

一方で涼太がサプライズを考えてくれていることも知らず、拗ねてしまった俺。

昨日のことが少し恥ずかしくなってきた。

いやぁ恥ずかしい。ほんっとに恥ずかしい。

くううう昨日の記憶を今すぐにでも消したい。

まあでも涼太は誰にも取られなかったから

めでたしめでたしということで笑

END