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エルフの王子(ラヘル)
エルフの王子(ラヘル)
人間たちにはよく勘違いされるが、
エルフの王族だからといって
ハイエルフというわけではない。
そもそも
ハイエルフとエルフは
姿形こそ似てはいるが、
全く別の生物である。
エルフは元妖精だが、
ハイエルフは大地そのものである。
つまり、
僕たちエルフにとって
神に等しい存在である。
それに
エルフだからといって
ハイエルフに出会ったことがあるかといえば
国内のほとんどのエルフはNOと答えるだろう。
ハイエルフの数がとても少ないことも
理由の一つだ。
もはや伝説の域に近い。
そうなると、
エルフの王族はどのような存在なのか?
という話になるだろう。
話を少し戻すが、
エルフは元々妖精であり、
妖精が進化することによってエルフになる。
エルフに進化するためには、
ハイエルフの祝福を
直に貰い受ける必要がある。
そして、
祝福を直に貰い受けて
エルフに進化したものを
この国では王族としているのだ。
それならばエルフは全員王族なのではないか?
というような質問をよくもらうが、
そうではない。
エルフは別に、
ハイエルフに直接祝福を貰い受けた者、
だけではないのだ。
むしろ、
貰い受けられたエルフは少数だ。
直接祝福されたエルフたちが
子供を産み、
その子供までは王族とされる。
しかし、
その子供が産んだ子供、
孫の代からは王族ではなく国民とする。
そして、
国民と国民が結婚して子供が生まれれば、
国民が生まれる。
そういうことだ。
エルフは人間や他の生物に比べたら
長命な方だと思う。
特に直接祝福を受けたエルフは
他のエルフたちに比べて
3倍ほど長生きする。
普通のエルフ(国民)は
平均寿命300年くらいだが、
王族のエルフは
ざっと900年くらい生きる。
そのため、
人間のように
せっせと子供を作らなくてもやっていけるのだ。
僕はエルフの王族だ。
しかし、
ハイエルフに出会ったこともないし、
祝福を授かったわけでもない。
祝福を授かって妖精からエルフに進化したのは
僕の父上と母上だ。
そのため、
僕は王の実の息子であり、
王族なのだ。
だが、
もし僕が結婚して子供が生まれたとしても
その子供は王族ではなく国民だ。
一緒に暮らすことは許されない。
もし僕がハイエルフと結婚したとすれば、
子供も王族として
一緒に暮らすことができるが、
そんな夢物語は存在しない。
そもそも一生のうちに
ハイエルフに出会えるかさえも
怪しいのだから。
僕は今まで
エルフの王族として300年生きてきたが、
ハイエルフに出会ったことはない。
だからまさか
こんなことになるなんて
夢にも思わなかったのだ。
ラヘル王の専属側近(スイーカ)
ラヘル王の専属側近(スイーカ)
ラヘル王の専属側近(スイーカ)
ラヘル王の専属側近(スイーカ)
ラヘル王の専属側近(スイーカ)
ラヘル王の専属側近(スイーカ)
エルフの王子(ラヘル)
専属側近のスイーカが
大慌てで僕の執務室に
駆け込んでくるまでは。
コメント
1件
うわ、すごい……。エルフ社会の階級や血統の仕組みがすごく丁寧に説明されてて、世界観にどっぷり浸れました。ハイエルフが「大地そのもの」っていう設定、めちゃくちゃ好みです。300年も生きてきた王子が「ハイエルフに出会ったことない」って言ってたのに、最後の「入国なされたい」で一気に物語が動き出した感じ、胸が熱くなりました!続きが気になりすぎます。