テラーノベル
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夏が始まったばかりの 六月下旬__
扉の向こう 梅雨の雨で 濡れたのか ポタポタと水滴が滴る程 、ずぶ濡れのままの 幼なじみ 、ないこが いて
ひどく 声を震わせ、泣きながら
口にした
そんな話で 始まる
あの夏の日の記憶だ __
とりあえず その日は ずぶ濡れだった ないこをそのまま 放置するわけにもいかなくて、部屋に入らせた
ないこは 終始ずっと 震え、下を向いていて
そんな ないこに 声をかけるように、安心させるかのように 部屋にあった タオルを手渡した
ないこは 今にも消えそうな声で 俺に 感謝を伝えた
ないこは 床に座ったので さすがにそれは... と 突っ込もうと思ったが、それより先に ないこの話を聞くべきだと 感じたので あえて そっとし、
ゆっくり、言葉を零した
ないこは 少し震えながら 手を撫で、浅めの深呼吸を 数回 繰り返し、応えた
俺も その人は知っていた
なんせ、ないこにずっと虐めのような 行為を繰り返し 行っていて 周りからみても 虐められている状況なんだと分かるほど オーラ...というか 雰囲気が 二人にはあった。
だからこそ、ないこがソイツを殺しても 不思議と 驚いたりは しなかった
そうして、ないこはまた ゆっくりと 話し始めた
その先、ないこが言おうとしていることは 何となく、というか 想像できた
これは事故であり、殺害ではない
ないこは悪くない と口にしようと した時
ないこは 先程とは違う口調で淡々と そう 口にした
その表情はどこか儚げで悲しそうで でも、何だかスッキリしているようで
とてもじゃないが 言葉に表せないほど 美しく 見えて
その表情、この奥にある墓場まで持っていく秘めた想いが俺の背中を後押しして
俺は、今 最大限の気持ちを伝えた
ないこのそう零した声はまた震えていた
だが、それは俺の気持ちを受け止めてくれた 応えだと 受け取ることにした
そして俺らは旅に出る為に ありとあらゆる物を 詰め込んだ
財布、ナイフ、携帯ゲームもカバンに ギュウギュウに詰め込んで、 結局入らなくて ないこの バックに入れさしてもらった
そして、家を出る準備を整えていたら ふと、写真が目に入って それをとった
ふと、考えついたことだったけど
ガシャンっ!!!!
ビリッ...
案外、ないこが乗ってきて 俺もやる気になって
ないこはぐっちゃぐちゃになった要らない物の 残骸をみて 言った
もしかしてないこって サイコパス気質...と思ったけどやっぱり考えるのをやめた
これから始まる、 人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ__
そして俺らは逃げ出したんだ
この狭い狭い世界から二人でいっしょに
家族もクラスの奴らもぜーんぶ、ぜんぶ 捨てて
君と二人で
現在 、平日の 真昼間で
あまり人が見当たらないと思い、 ないこに話しかける
めっちゃ軽蔑した目で見られてんだけど え、なに俺なんかした
君は何も悪くないよ。君は何も悪くないから。
そう、ずっと俺は死ぬまで脳裏に刻みつけている
ただいま〇〇線に〇×電車が参ります__ 黄色い線の内側にお下がりください__
俺らは誰にも愛されなどしなくて
そんな嫌な共通点で
簡単に信じあってんだ。俺らは__
ないこの手を握った時、あの時あった微かな震えも無くなっていた
ないこは凄いんやな 、ちゃんと打ち勝っとるわ
もう、戻れないっていう恐怖に
その恐怖はまだあるけど、俺にはないこがいるからすこしだけ 落ち着けたやろか、俺
そして、誰にも縛られないで俺たちは 線路を歩いて逃げたした
まろと一緒に来てからはあっという間で
すぐに金も底をついた
だけどまだ足りない
まだ遠くへ行きたい
...もう戻れないよ、俺
ガヤガヤ...
ッおい、待てそこの二人!!
止まれ!!
だから、こんなことしてまで
どこまでも遠くを目指すんだ
今更怖いものなんて俺らにはない
額の汗も、優等生らしい落ちたメガネも
いつか__
いつか夢見た 優しくて、 誰にでも好かれてる主人公なら
汚くなった俺たちも見捨てずに 救ってくれるんかな
あてもなく彷徨う蝉の群れに
水も無くなって揺れだす視界、動かなくなる脳に
迫り狂う後の鬼たちの怒号と恐怖に
馬鹿みたいにはしゃぎたおした日々を思い出して
ないこは__
死ぬのは俺だけでいい
ザシュッ...
キャァァァアッ!!!!
ひとがっ、ひとがぁ...っ!!
俺のその目の前の光景は
まるで映画のワンシーンみたいで
周りが騒音だらけだったけど
ないこの静かに流れ出る血の感触が ないこの顔が首が声が服が脳裏にこべり着いてきて
真昼間の夢、白昼夢 を見ているような気がして
気づけば俺は
"何時"もの日常に戻った
だけど、君が
なぜか君がどこにもいなくて
ガラガラガラッ
君だけが居なくて
そして、時は過ぎていった
クラスの奴らも家族もいるのに
なぜか、なぜか君だけが
ずっと どこにも いなくて
時々、あの夏の日を思い出すんだ
俺は今でも
ずっと探し続けとるから
ないこに、言いたいことあんねん
ないこ、ずっと、ずっと
九月の終わりにくしゃみをすると 鼻先に六月の匂いが繰り返される
君の笑顔が
君の無邪気さが
だれも、何も悪くないから
君はなんも悪くないねん
もう...ええかな
投げ出しても...
Merry Bad Ending__???
最期に 文字化けの 意味紹介。
意味( 大好きやで...
〃(愛してるよ 〃(ずっと永遠に飽和する
〃(大好きだよ 〃(離れてても
300 タップ お疲れ様でした🍵
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