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愛してはいけない

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愛してはいけない

1 - 第1話

2024年08月29日

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俺の目の前に現れたそれは

綺麗な羽を付けた

美しい"天使"だった

、、、?

玲蘭

…あら?

玲蘭

貴方、私が見えるの?

、、、は?

天使の羽を付けたそいつは、 俺と目を合わせた瞬間に 俺に話しかけてきた

てん…し?

玲蘭

こんにちは、私は天使よ

玲蘭

私が見える人に出会ったのは初めてだわ、嬉しい

玲蘭

貴方、霊感あるの?

あ…

まぁ、たまに霊が見えることはあったけど…見えないフリしてきたし

天使は…初めてだ

混乱してた俺は一言

…夢?

そう言った。

玲蘭

ふふふ、夢じゃないわよ

…えーっと

名前は…

玲蘭

私は玲蘭

玲蘭

あなたは?

俺は俊…

よろしく

玲蘭

よろしくね、俊くん

玲蘭

ねぇ、私ずっとひとりで暇だったの

玲蘭

あなたのそばにいてもいいかしら?

まぁ、いいけど

玲蘭

ありがとう!

玲蘭

これで暇じゃなくなるわ

玲蘭

ねぇ、手伝って欲しいことがあるの

はぁ?

出会って直ぐに図々しい天使だな

玲蘭

あのね、私、元々は人間だったの

…え

玲蘭

死んでしまって、気づいたら天使になっていたのよ

玲蘭

…まぁ、天使かどうかもわからないけれど

そうなんだ

で、手伝って欲しいことって?

玲蘭

あのね、私が成仏するのを手伝って欲しいの!

はぁ…

ま、暇だしな…

いいけど

玲蘭

ほんと?!ありがとう!!

でも、人が周りにいる時に話しかけるなよ

玲蘭

どうして?

他の人はお前のこと見えないだろ。俺がひとりで話してる変なやつになる

玲蘭

あら、確かに!

玲蘭

気をつけるわね

玲蘭

それよりも!!

玲蘭

私は「お前」じゃなくて、玲蘭よ!

玲蘭

ちゃんと名前で呼んでちょうだい?

あー…すまん

わかった

玲蘭

ふふ、ありがとう

未練があって残ってんの?

玲蘭

それが、わからないの

わからない?

玲蘭

えぇ…

玲蘭

名前や住所、人間関係は覚えてるの

玲蘭

だけど、生きてた頃
何が好きだったか、嫌いだったか、まだしたいことはなにか
とか

玲蘭

覚えてないのよ…

へぇ…

そりゃやっかいだ

玲蘭

ごめんなさい…迷惑よね…

いや、いいよ別に

俺も暇だし

とりあえず街を歩こう

何かピンとくるものがあるかもしれない

玲蘭

!!わかった!

なんかあったか?

玲蘭

う〜ん…

玲蘭

…あ

玲蘭

アニメ…

アニメ?

玲蘭

アニメが好きだったわ

オタク…

玲蘭

…キモイかしら…?

あ、すまん。そういう訳じゃない

玲蘭

そう、よかった!

俺、サブスク契約してるし
見るか?

玲蘭

いいの…?!

玲蘭

ありがとう!!

おう。

ほら、どれがピンとくる?

玲蘭

ん〜…

玲蘭

もう少し近くで見たいわ

そう言ってこいつは、顔を近ずけて来た

近い…

玲蘭

あ、これ!

玲蘭

これ知ってる!好きだった

玲蘭

最終回がとても泣けるのよ…

玲蘭

いい記憶が蘇った。

玲蘭

嬉しいわ!

そ、よかったな。

…玲蘭さ

玲蘭

ん?

話し方はお嬢様っぽいのに
アニメとか好きなんだな

玲蘭

あー…

玲蘭

私はね、生きてる時はとても…とてもブサイクだったのよ。

玲蘭

アニメが好きで、オタクで

玲蘭

だから、

玲蘭

虐められていたの。

え…

玲蘭

あ、はは

玲蘭

自殺しちゃったのよ

玲蘭

そしたら、天使になってこーんなに可愛い姿に

玲蘭

だから口調を変えているの

玲蘭

ずーっと変えてきた。そしたらこの話し方が癖になってしまって

玲蘭

ふふ

そう…なんだ…

俺と、おなじ…

まだ成仏出来なさそうか?

玲蘭

えぇ…

玲蘭

未練、何かしら…

とりあえずもう暗いから、俺の家に行こう

玲蘭

いいの?

あぁ

玲蘭

ありがとう!!

ほら、ここが俺の家

玲蘭

広いのね!!

普通だよ、普通

玲蘭

ご両親はいないの?

いるよ

でも帰ってこない

仕事で忙しいんだ。
俺の事なんかどうでもいいと思ってるんだよ。

玲蘭

…そう…

玲蘭

いつも独りなの…?

あぁ。もう慣れっこだ。

玲蘭

じゃあ、今日からは私が一緒ね!

そう、だな

嬉しいとか思ってねーし

玲蘭

そういえば、学校は?

玲蘭

今日海にいたでしょう?

玲蘭

あの時間はまだ昼だったから、学校のはずだけど…

行ってねーよ

めんどくさい

玲蘭

そうなの、?

あぁ。

玲蘭

まぁ、行きたくないなら行かなくてもいいわよね

うん

そこから俺らは 色んな話をした

玲蘭は生きてた頃 親にも、友達にも好かれなかったらしい

唯一話しかけてくれた陽キャの女の子は 話した内容や行動を、面白そうにいじめっ子に話していたらしい。

遊ばれていた という事だ。

不幸なやつだ

玲蘭

仕方ないのよ

玲蘭

私が不細工だったから

そう言って笑う玲蘭は どこか寂しそうだった

今日はもう寝る。疲れた

玲蘭

そうね、おやすみ俊くん

おやすみ、玲蘭

部屋に入ると、放置していた携帯から音が鳴った

いじめっ子

なぁ

いじめっ子

おい

いじめっ子

無視すんのか

いじめっ子

返事しろや

なに

いじめっ子

なんで今日来なかった

別に良くね

いじめっ子

は?殴られてぇの?

いじめっ子

明日は来いよ

いやだ

いじめっ子

何逆らってんだよ

いじめっ子

また酷い目に遭わせるぞ

いじめっ子

おい聞いてんのかよ

いじめっ子

おい

いじめっ子

く○が

はぁ…

溜息をつきながら 俺は携帯の電源を切った

今日海にいたのは

死のうと思ったからだ

飛び込んで溺れれば 死ねると思った

だけど、怖くて怯んでいたら

目の前にあの"天使"が現れた

…最悪

嫌なことを考えながら俺は眠りについた

 

 

 

出会った日から、1ヶ月経った

俺は、綺麗で儚い玲蘭に惹かれて行った

玲蘭

ふふふ

玲蘭

出会って、色んなことあったね

玲蘭

いっぱい試した

そうだな

玲蘭

たまに危ない時もあったわ

確かに笑

玲蘭

俊、虐められてるでしょう

…なんで

玲蘭

だって、人混みを気にしてる

玲蘭

もし誰かにあったら
って

なんで分かったの

玲蘭

玲蘭

私も、そうだったから

玲蘭

ねぇ、俊

玲蘭

私、俊に会えてよかったわ

玲蘭

すごく救われた

玲蘭

俊も、私と会って救われてたら嬉しいの

玲蘭

俊、逃げるのも一つの選択肢よ

玲蘭

だけどね

玲蘭

向き合って、戦って、スッキリする方が私は好きよ

玲蘭

…私は、逃げてしまったから

玲蘭

後悔してる

玲蘭

私が死んだことを知った、私をいじめた人は

玲蘭

笑っていたの

玲蘭

玲蘭

だから、俊

玲蘭

1発殴っちゃいましょ?

…笑

そうだな

明日、学校に行くよ

後悔しないように

玲蘭

玲蘭

嬉しい

玲蘭

私がついているわ

玲蘭

そばに居る

玲蘭

応援してる!

ありがとう、玲蘭

そう決めた俺は次の日、学校に来た

いじめっ子

あ、おい!!

いじめっ子

なんで1ヶ月も来なかったんだよ!!

いじめっ子

お前のせいでこっちは退屈してたんだよ!

いじめっ子

なぁ見ろよこいつ、お前が休んでたせいで代わりに虐められてんだぞ

いじめっ子

お前のせいだ!

うるせぇよ

バキッ

いじめっ子

い"っ

いじめっ子

た、

いじめっ子

何すんだよ!!

はぁ

いっつもいっつも人を脅して殴って

だせぇよ、お前

いじめっ子

もう1発やるか…

いじめっ子

ひっ、ご、ごめん!!

いじめっ子

悪かった!!悪かったよ!

いじめっ子

もう虐めない!

…ふっ

いじめっ子

じゃーな

俺、帰るわ

スッキリした

いじめっ子

あ、あぁ、、、、、、

ただいま!!玲蘭!

玲蘭!

玲蘭は家にはいなかった。

…どこだよ

玲蘭!!!

俺は、必死に探した

そして

出会ったあの日

あの場所に行くことにした

玲蘭!!

玲蘭

ぁ、、、

玲蘭

よ、よかった

心配した

どこいってたんだよ、、、

なぁ玲蘭、俺言ったよ!殴ったよ!

ありがとう、玲蘭!!

玲蘭

ふふ

玲蘭

よかった

玲蘭

ねぇ、俊

玲蘭

私、わかったの

玲蘭

未練

え…

玲蘭

玲蘭

人に、愛されたかった

玲蘭

人を、愛したかった

玲蘭

寂しかったの

え、

玲蘭

俊、私と一緒にいてくれてありがとう

…は

玲蘭

俊の事、ずっと忘れない

玲蘭の体は、白く光って崩れかけていた

れい、ら

玲蘭

…俊

崩れかけているからだで俺に抱きしめて

玲蘭

俊、愛してるわ

そう言って

俺と、玲蘭の唇は重なって

玲蘭は完全に崩れて消えていった

、、、ぁ、

玲蘭、

俺も、、、愛してるよ、、、、、、

消えてしまった玲蘭に向けて 俺はそう言った

俺は最低だ

ずっと成仏して欲しくない と 思ってしまった

俺の、、、

俺のそばにいるって言ったのに、、、泣

れいら、、、泣

俺は思ってしまった

愛さなければ、、、よかった

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