ライ
ライ
ライ
ライ
ライ
ロムに紹介なんてしなければよかった。
ライ
ライ
ライカ
ライ
もうめっちゃかっこよくてさー。
惚れちゃいそう。
ライカ
ロム
ライカ
ライカが説明をしたのがきっかけとなった。 そのときはまだまあいいかと思っていた。
ーその時は、まだ。ー
問題は、日曜日に遊びに来た時のことだった。
ライカ
ロムに見せてあげれば?
ライ
私もこの時、すこし乗り気だった。 でも、内心心配なことがあった。 私とロムは、案外好きなものが似てしまうから、 もしかしたら、推しがかぶってしまうかもしれない という不安と、推しを取られてしまうかもしれない という心配があった。
見せた後のことだった。
ライ
そう聞いてしまったのが間違いだった。 私の勘が的中した瞬間だった。
ロム
やっぱ○○さんって人はかっこよかったな。
そう、推しがかぶった瞬間だった。 でも、流石に怒るわけにはいかなかった。
ライ
めっちゃかっこいいよね!○○様!
この時多重人格でよかったと 心底思った。うん。まじでよかった。
嘘をつくのは怖かった。 でも、友達と推しがかぶってしまったことが一番...。 怖かった。
なぜなら彼女は...。
ロム
この絵あげる。
ライ
彼女は絵が上手いからだ。
絵が下手な私には、○○様の絵すら描けない。
だから、だんだん...ロムに○○様を取られてるようなきがして...。
私は...気づいたことすらあった。 ロムのイメージキャラが...。
○○様に似ていたことだ。
こんなこと言うのも失礼だが、
心底破ってやりたかった。
でも、絵が上手いのは彼女であって、私が口出しできることではない。
そう思って、何とも言わなかった。 絵もくれてたし、まあいいかなって思ってた。
でも、小学6年後半で、考え始めた。
ライ
ゲームのPSも最高!ヤバすぎ!
何に対しても強い!
ライ
私...昔より喜べなくなってる?
ライ
昔はもっと...お母さんにうるさいと言われるまで騒いでたのに...。
急に興味が無くなったみたい...。
ライ
私が推すべきではない?
ライ
ロムの方が性格も似てる...。
ライ
○○様を推す資格は...ない?
そう思ってしまって...。 だんだん推せなくなっていった。
それから私は、何かあるごとに
ライ
と、嘘をつくようになった。 心底多重人格なのが役立ってくれたと思った。 ありがとう神様。
まあ、皆かっこいいし、推せる気はする。
でも、やっぱり○○様なんだよなぁ...。
そうそうちなみに、この時にはもう ○○様呼びではなくなったんだ。 ばれるとライカが心配するからね。
ロム
ライ
ライカちゃぁ~ん♡助けてぇ~!
ロム
ライ
なんだかもう、ロムに迷惑もかけたくなくて、 ひそかに○○様ファンやめたんだよねー。
だから、「推し変しかけた」 なんてデマ情報流して、 ちょっとまだ○○様推してるよ感を...。
でも私は大丈夫。
家に帰れば、私の小説を待ってる フォロワーさんたちがいるから。
○○様のことはまだ推してるかもしれない。
でも何より、その気持ちを取ったロムが私は憎い。
嫉妬心ってやつかしら。
まあ、競争心ともいえるね。
絶対ロムに負けないぐらい○○様のこと推してやるんだから。
○○様は私のものだから。