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私のヒーロー。 後編

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私のヒーロー。 後編

1 - 私のヒーロー。 後編

♥

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2020年04月10日

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次の日、私はいつも通り早く来た。 いつも通り机を拭いて溝を掃除する。 パソコンを起動させ席につく。 ここまでは一緒。 もうすぐで増田くんが来るかもしれない時間。 その途端私は立ち上がりトイレに向かった。 それから登校時間ギリギリまでトイレにこもった。 滑り込みのような形で教室に入ると冷たい目をしたみんな。 増田くんだけが唯一寝ていてこっちを見ていない。

○○

な。なに?

貴久のこと色目使って落とそうとしてるんでしょ?

そう言ってニヤニヤこっちを見てる橘さん。

○○

え、?

毎日早くからきてさー、
お前なんかが必死になったところで笑

増田くんが寝てるのをいいことに言いたい放題の橘さん。

地味子がさ、
貴久に好かれるわけないじゃん?
遊ばれてたんじゃないの?

○○

ま、増田くんは!
そんな人じゃない!!

、、、は?

増田くんが遊んでいた、? その言葉だけは許せなかった。

○○

そんな最低なことする人じゃない!!!

大きな声を出した私をみんなが驚いた顔をしてみてる。

ははっ、なに興奮してんの?

嘲笑うように声を上げた橘さん。

お前なんかがイキって発言してんじゃねぇよ、

もう学校来んじゃねぇよ。
このアバズレ

そう言い放った橘さんは勝ち誇った笑みをしていた。

??

全部、聞こえてるんですけど。

一瞬静かになった教室に響いた声。 それは確かに増田くんのもので。

増田

橘ってそんなやつだったんだな。
幻滅だわ。

体を起こしながらそう言った増田くん。 その瞳は怒りに満ちていて。

増田

アバズレ?お前のことだろ?

橘さんは何も言えずに固まってる。

増田

そっちこそイキって発言してんじゃねぇよ。耳障りだわ。

いつもの優しい増田くんとは違うけどすごくかっこよくて。ヒーローみたいだった。

おもむろに立ち上がった増田くん。 そのまま私の前に来てまるで私をかばうようにたった。

増田

お前らさ、なんもしらないだろ?

なに、が?

増田

毎日机と黒板綺麗にしてくれてんの○○だから。

増田

パソコン起動させて授業ちゃんと受けれるようにしてくれてんのも
○○。
毎日このくそ寒い中みんなが寒くならないようにみんなが来ないうちに先に換気してくれてんのも○○。

○○

増田くん、なんで知って!!

増田くんは私が机を綺麗にしてることなど知らないはず。 だって増田くんが朝来るのはそれらが全部終わってからだもん。

増田くんは私の質問に答えずそのまま話を続ける。

増田

誰一人知らなかったくせに。
感謝するどころかはぶこーとしてんの?

静まり返った教室にトドメを刺すように増田くんが言い放った。

増田

お前らまじだせぇ。

○○

いいすぎだよっ!増田くん!!

増田

自分何も悪くないのにここまでされて。怪我までして。
挙句の果てには俺の悪口言われた時だけ反抗する。

私が怪我をさせられたことまで増田くんは知っていた。

増田

こんな女惚れる以外の選択肢ねーわ。

ざわつく教室。 さすがの私にもその意味はわかって。 一気に体が熱を持つ。

増田

貴久落とそうとしてんの?
とか言ってたよな?逆だから。

増田

俺が○○に惚れてんの。

増田

俺が○○落とそうとしてんの。

増田

これ以上俺の好きな子傷つけないでくんない?

そう言うと増田くんは振り返って。 そのまま私の顎を持って少し上に上げた。 必然的に目線があって。

数秒後重なった唇。

私を助けてくれたヒーロー。 それは大好きな大好きな彼でした。

fIn.

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コメント

9

ユーザー

主の作る話は全部いい

ユーザー

いい話ですね😭 このお話大好きです! これからも素敵なお話を待っています✨

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