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続きって出す予定とかってありますか?
とりまフォロしつ
サツマ
サツマ
サツマ
サツマ
サツマ
サツマ
サツマ
※これは約束のネバーランドの二次創作です※ ・原作のネタバレがありますので、最終話(181話)まで見ていない方はネタバレにご注意ください!!(これ大事)
サツマ
サツマ
エマ
エマ
視界がゆっくりと晴れてくる
起き上がると自然に視線が、窓の方に向く
外はやはり雪が勢いよく降っていて、そのせいか太陽の光さえ見えない
朝かもわからないけど、時間が午前5時を指しているから多分朝なのだろう
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
と淡々と春のことについて考えながら、枕元にある服に袖を通す
この洋服は"お爺さん"の娘さんの洋服を借りさせてもらっている
灰色のタートルネックの上に緑色のジャンバー
そして黒色のスボンとブーツ
エマ
私は枕元や床に目線を配るがなかなか見つからない
エマ
エマ
まだ少し慣れない階段をゆっくりと降りて、一階へと移動した
エマ
私は階段を降りた後、リンビングへ向かう廊下を歩き始めた
やはり冬なのか廊下は異様に冷たく、ブルブルと体が震えてくる
エマ
震える手を必死に伸ばしてリビングへとつながるドアを開ける
エマ
リビング入るとふわっとあったかい風が、体を包み込むように優しく当たる
あったかい風を逃さないようドアを閉め、流れるようにソファーに座る
ゆっくりとソファーは沈み、丁度いい具合に体に密着して気持ちよくなる
そして自然とキッチンの方を向くと、熊みたいに丸っこい背中が眼に入った
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
そして私は重たい腰を上げて、キッチンへと向かった
お爺さん
お爺さんは腰をかがめて、戸棚から紙袋に入っている食パンを取り出す
私はその間にナイフとお皿、バターと蜂蜜を用意する
エマ
お爺さん
お爺さんはナイフを受け取ると、食パンを慣れたように二枚切っていく
切り終わるとお皿にに一枚ずつのっけて、バターと蜂蜜を器用に塗っていた
私はその光景を見て感心しながら、鍋を用意して水を入れ火にかける
その後は具材やトマトの缶詰などをドボドボと鍋に入れ、煮立つまで少し待つ
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さん
お爺さん
エマ
私はリビングへ急いで向かった
エマ
机の上にペンダントが置いてあり、昨日忘れてしまった事を思い出した
エマ
私は一ヶ月前、お爺さんにこの雪の中拾われた
何故あの雪の中倒れていたのかは自分でも分からない
そもそも生まれた頃から拾われる前までの記憶が思い出せなかった
どれだけ思い出そうとしても、霧のようにモヤが掛かっていていた
けれどこのペンダントを見ると、胸が締め付けられてモヤモヤとしている
エマ
もう何回見ているか分からないけれど、とある夢も見ている
たくさんの人に”エマ”と呼ばれる夢
呼んでいる人達が誰かも分からないし、”エマ”って子も分からない
でもエマって子はあの人たちに大切にされている、特にあの二人の男の子に
エマもとってもあの人達を大切にしていたんだなと思う
だってあの夢はあったかくて、天国みたいな場所だったんだから
エマ
でもあの夢を何回も見続けていると、少し”羨ましい"とも思う
私は家族の事も、自分の事も何もかも覚えていないから
お爺さんの事は家族だと思ってる、けど
お爺さんにとっては本当の家族がいる
私は役にたってるのかな
私も本当の家族がいたら、夢のように心の底から大切だと思えるのかな
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
私はお爺さんとご飯がのっかっている皿を机の上に置き、ソファーに座った
そして手を組んで
エマ
お爺さん
と唱えて、もくもくと食事を口の中に運んだ
とその時、お爺さんは食事を止めた
お爺さん
エマ
思わず体全体がピクッと止まった
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
確かにこんな猛吹雪だ、子供一人くらい簡単に吹き飛ばされるだろう
エマ
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さんに差し出されたのは大きな砂袋だった
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
そして私は急いでスープとパンを食べ終わらせた
エマ
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さん
エマ
そして私は駆け足で階段を上っていった
30分後、準備が終わった後スコップを片手に玄関先で持ち物の確認をしていた
お爺さん
エマ
お爺さん
そう言われるとガスマスクを渡してくれた
エマ
お爺さん
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さん
エマ
そう言うとお爺さんはドアをキィと音を立てて開けた
外を少し見てみると凄い勢いで降っていて、鳥肌がたっていた
エマ
私は後先不安になりながら、外に足を踏み入れた
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さんを見送った後、私は家に雪が入り込まないように雪をどかし始めた
エマ
どんなに着込んでいてもやはり外は寒かった
エマ
私は雪をどんどんとどかしていった
そして休憩も入れて3時間くらいが経過した
エマ
家の周りも少し片付いてきた
エマ
丁度良いタイミングでお爺さんがスコップを片手に帰ってきたのだ
エマ
そう言って手を高く振ると、お爺さんも振り返してくれた
でもその時、一瞬お爺さんの動きが止まり走り出した
エマ
こんな猛吹雪の中だからか声が途切れ途切れにしか聞こえなかった
でも次の瞬間、はっきりとお爺さんが言っている事が分かった
お爺さん
エマ
その瞬間、何か重いものが上から私の体にズシっときたのだった
エマ
エマ
お爺さん
途切れ途切れにお爺さんの声が聞こえてくる
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
お爺さん
エマ
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
そう言うとお爺さんは水をポッドで沸かし、マグカップに静かに入れた
お爺さん
エマ
お湯はホクホクと湯気を立てている
ゆっくり飲むと心の芯からジーンとあったまる、一瞬涙が出そうだった
お爺さん
エマ
エマ
エマ
私は服を用意してすぐお風呂に入りに行った
数十分後に私はお風呂から上がり、部屋に向かった
エマ
お爺さん
エマ
エマ
お爺さん
エマ
お爺さん
お爺さん
お爺さん
違う
違う!そうじゃない!
エマ
お爺さん
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
お爺さん
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
エマ
お爺さん
エマ
気がつくと私はポロポロと涙が出ていた
エマ
今は泣きたくなかった、迷惑かけてしまうかもしれない
嫌われてしまうかもしれないと
だから必死に止めようとしているのに
エマ
エマ
エマ
エマ
その時ポンと頭に大きな手が乗っかり、そして
エマ
優しくぎゅっと私の体を包み込んでくれたお爺さんがいた
お爺さん
お爺さん
お爺さん
お爺さん
お爺さん
お爺さん
エマ
エマ
この日は泣いて泣いて泣きまくった
まぶたが真っ赤になるまで泣いた
何かに解き放たれた気がして
誰かに認めてもらえた気がして
エマ
お爺さん
エマ
今の季節は春、だから今買い物ため、町にいます!
道中では桜や、つくしといった図鑑でしか見たことのない植物を見られた
たくさんの店なんかにも入って、色々と買い終わった
エマ
エマ
お爺さん
お爺さん
エマ
私たちは軽い足取りでパン屋へ向かった
エマ
心のどこかではっきりわかる
記憶もそれまでの自分も失った全てはもう戻らない
でも今はそれで良いと思っている
新しい名前、新しい自分
“明日”に向かって今日も生きる
今ではもうあの夢は見ない
お爺さん
エマ
お爺さん
エマ
カランカランと鐘の音が鳴りながら、ドアが押す
パンのいい匂いがふわっと香ってくる
急にお腹が空いてきた
エマ
お爺さん
お爺さん
エマ
確かに胸元を見たが、ペンダントがなかった
エマ
エマ
エマ
私は急いで探しに行くため、パン屋を出た
エマ
町中にキラリと光るものがあった、ペンダントだ
エマ
エマ
エマ
レイ
エマ
ゆっくりと顔を上げるとたくさんの人が私の事を驚いた顔で見ていた
そして”エマ”という聞き覚えのある名前で私を呼んでいたのだった
家族に会うまで、あと少し 終わり