fj
ちょ、あんま走んないでよ!
ky
うるせー!
hrが、俺らの前で平気でイチャつく2人の恋人を見つめている。
ksk
なあ、本当にお前はこれでよかったのか?
hr
いいんだよ、fjが幸せなら…
そう言いながら悲しそうに微笑む。
ksk
これからお前はどうすんだ。
hr
俺?俺かぁ…うーん…
ksk
あの2人が幸せでも、影でお前が悲しむなら意味無えじゃねぇか。
hr
ううん、それは違うよ。意味はちゃんとある。俺はね、好きな人が幸せならそれでいいんだ。実際2人は両想いだったでしょ。
hr
2人は付き合う前に、喧嘩したじゃん。その時にさ、fjに何回も相談された。…fjは弱ってた。そこにつけこもうって、思った事だってあった。…でも、fjが見てるのは俺じゃなくてkyなんだよ。
hr
俺は2人が両思いだって知ってたしね。背中押すことが友達だからさ。
ksk
背中押すことが友達か?親しき仲にも礼儀ありとはいえど、気持ちを伝えないでどうするんだ。
ksk
振られるってわかってるなら、いっそのこと吐いた方が今より楽だったんじゃないのか。
ksk
俺はよ、お前と小さい頃から一緒だったって言うのもあるけど、人が悲しむ姿は見たくない。ましてや友達だぞ?
ksk
今からでもいい。伝えて来い。
hr
でも、それじゃky達に嫌われ…
ksk
俺はアイツらがそんなんでhrとの友情が壊れるとは思えない。でも、もし壊れたとしたら俺はアイツらを軽蔑する。
ksk
今まで友達として、親友として、仲間としてやってきた奴にやる態度として受け取れない。
hr
…うん、わかった。伝えるだけ伝えるよ。ありがと、ksk!
ksk
ああ。
そう言ってhrは走っていった。
伝えた方が楽?…ああ、そうだろう。
俺は、hrが好きだから。
hrが、好きだったから。
お前が幸せなら、俺はなんだってできるんだ。
俺の分まで、幸せになれよ。