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#いじめ→愛されかも…?
城の訓練場は、 石造りの円形闘技場だった。
朝の光が高い壁を越えて差し込み、中央の白い地面を照らしている。 観客はいない。 いるのは、五人だけ。
金豚きょー
腕を回しながら笑うのは、金豚きょー。
金豚きょー
その向かいで、らっだぁがあくびをする。
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁ
金豚きょー
みどりが壁際に立つ。
みどり
レウクラウド
レウクラウドが指先に炎を灯し、円形の結界を展開する。 淡い橙色の膜が闘技場を包む。
レウクラウド
穏やかな声。 だがその目は真剣だ。 コンタミは水を薄く地面に広げる。
コンタミ
金豚きょー
金豚きょーが笑う。
金豚きょー
――光が爆ぜる。
金豚きょーの足元から一気に加速。 光魔法で身体能力を強化し、一直線に突っ込む。
速い。 だが、らっだぁは動かない。
らっだぁ
ぼそりと呟く。 背後に巨大な影。 角を持つ蒼い鬼が現れ、拳を振り下ろす。
光と蒼が激突。 轟音。 地面が砕ける。
金豚きょー
金豚きょーは弾き飛ばされるが、空中で体勢を立て直す。
金豚きょー
らっだぁ
らっだぁは笑う。 次の瞬間、金豚きょーの周囲に無数の光槍が浮かぶ。
金豚きょー
一斉射出。 らっだぁは肩をすくめる。
らっだぁ
青鬼が重なる。 瞳が蒼く染まる。 光槍が迫る。
だが、彼は最小限の動きでかわす。 何本かは腕で受け止める。 蒼い魔力が弾く。
金豚きょー
らっだぁ
らっだぁは笑ったまま踏み込む。 地面が割れる。 蒼い衝撃波。
金豚きょーは光で防御を張る。 衝突。 互角。
押しも引きもしない。 壁際で見ているみどりが小さく呟く。
みどり
レウクラウドは静かに炎を揺らす。
レウクラウド
コンタミの水面が波打つ。 未来が揺れる。
――闘技場中央。
金豚きょーが息を整える。
金豚きょー
らっだぁ
らっだぁも息は乱れていない。
らっだぁ
金豚きょー
金豚きょーが両手を広げる。 巨大な光の翼が展開する。 眩しい
金豚きょー
高速突進。 らっだぁは青鬼を一度消す。 代わりに、地面に影を広げる。 そこから小さな蒼い鬼たちが複数現れる。
らっだぁ
金豚きょー
光翼が鬼を薙ぎ払う。 だが隙ができる。 らっだぁが背後に回る。
拳が振り抜かれる。 金豚きょーは振り向きざまに光の盾を展開。
衝撃。 盾にヒビ。 だが割れない。
金豚きょーの蹴りが腹部を捉える。 らっだぁが数歩下がる。
らっだぁ
金豚きょー
互いに笑っている。 本気だが、殺気はない。 ただ、純粋なぶつかり合い。 みどりが結界の状態を確認する。
みどり
レウクラウドが炎を強める。
レウクラウド
コンタミが静かに言う。
コンタミ
その通りだった。 金豚きょーの光は鋭い。 らっだぁの青鬼は重い。
だが決定打にならない。 互角。
らっだぁ
らっだぁがふと止まる。
金豚きょー
金豚きょーが眉をひそめる。
金豚きょー
らっだぁ
青鬼がふっと消える。 らっだぁは肩を回す。
らっだぁ
金豚きょーは数秒黙る。 そして、ふっと笑った。
金豚きょー
光翼が消える。
らっだぁ
金豚きょー
らっだぁは軽く手を振る。 結界が解かれる。 レウクラウドがほっと息を吐く。
レウクラウド
金豚きょー
金豚きょーが親指を立てる。 みどりくんがらっだぁを見る。
みどり
らっだぁ
らっだぁはにやりと笑う。 コンタミが水面を見つめる。 燃える未来の中。
光と蒼が並んで立っている。 炎はまだ大きくない。 だが、確実に熱を持っている。
金豚きょーがらっだぁの肩を叩く。
金豚きょー
らっだぁ
二人は笑う。 レウクラウドはその光景を見て、胸の奥が少し軽くなるのを感じた。
こんな時間が続けばいい。 嘘をつかなくていい時間。
だがーー
遠くで、風が揺れる。 炎の気配は、消えていない。 らっだぁは空を見上げる。
らっだぁ
金豚きょー
金豚きょーが振り向く。
らっだぁ
一瞬。 空気が凍る。 みどりの視線が鋭くなる。
レウクラウドの炎が揺れる。 コンタミの水が波立つ。 らっだぁは続ける。
らっだぁ
金豚きょーは迷わず答える。
金豚きょー
その目は真っ直ぐ。 らっだぁは笑う。
らっだぁ
それ以上は言わない。 だが誰もが感じた。 未来はまだ決まっている。
けれど、その中身は変えられるかもしれない。
光と蒼は、同じ強さ。 もし炎が暴れたとき。 止める力が、ここにある。
訓練場の空に、熱が残る。 五人は並んで歩き出す。 その背中に、まだ見えない炎の影が重なっていた。