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咲幸の部屋
水澄咲幸
水澄咲幸
水澄咲幸
“悲しい歌だね······。”
水澄咲幸
水澄咲幸
夕花梨の言葉を思い出した咲幸は白い机の上に置いている手回し式オルゴールの方に見つめながら言った。
見るからにアンティークそうな オルゴールを開けると中身は右側には 手回し式の機械が入っていて、 左側には歌詞が彫っていた。
咲幸が歌っていた あの歌の歌詞が──。
水澄咲幸
🎼.•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪…
オルゴールの手回しを回す度に悲しくも優しい音色が部屋中に響いていく。
あまりこの曲を聞いていくと気が 気でなかった。咲幸は手回しを回すの を止めて、ゆっくり蓋を閉じた。
水澄咲幸
カチッ
オルゴールを机に置き、温かい布団の中に入った咲幸は天井を見た。天井には豆電球でオレンジに染まっていて、星空の蓄光ステッカーが優しく光っている。
水澄咲幸
咲幸は寝返ると クマのぬいぐるみが目に入った。 そのぬいぐるみはくたびれていて、 首には色褪せている赤と緑の チェック柄のリボンを巻いている。 咲幸はぬいぐるみを抱きしめた。
水澄咲幸
水澄咲幸
水澄咲幸
水澄咲幸
水澄咲幸
咲幸はそう思いながら目を閉じた。 目を閉じたと同時に涙が頬を伝い、 そしてこぼれ落ちていった───······。