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今日も仕事でスタジオに来ているわけだけど。

なんか、つけられてる…??

家を出たあとから、なんか…気配が、こう…

ゆうと

気の所為だよね…?

怖いお兄さん

なああんちゃん

気の所為だと言い聞かせた直後。

怖いお兄さんに話しかけられた。

ミルクティー色の少し長めの髪の毛をハーフアップにして

ピンがたくさん刺さってる。

ピアスがっつり、

色つきサングラス

細身だけど身長が高い

そして何より

ちらっと見えてるんだなあタトゥーが。

怖いよぉこのお兄さん怖いよぉ。

怖いお兄さん

あんただってば

怖いお兄さん

だいち匿ってるおにーさん

ゆうと

…え

なんで知って…

怖いお兄さん

俺ね、だいちのこと追っかけてる所の偉い人なんだけど、

怖いお兄さん

君の家まではだいち追っかけられたから

怖いお兄さん

君の家に張り込んで

怖いお兄さん

君を特定したってわけ

怖いお兄さん

だいちとってもわるーいことしちゃったから

怖いお兄さん

だいちのこと渡して欲しいなーって

怖いお兄さん

今だいちが君の家に居なくても

怖いお兄さん

これ、で居場所吐かせようかなって

かさり。茶封筒を胸ポケットから出した

薄そうだからお金ではなさそうだけど

やばい情報だとか、かな

こんな怖いお兄さん怒らせるとか、

だいちは何をやったんだ…

匿ってて、大丈夫なやつ?

……

いや、警察沙汰にはなりにくいだろう

この人は見るからに裏の方の人だ。

犯罪には触れない、多分。

悪くて怖い人たちを敵に回すことになるんだろうけど

だいちが、守ってくれるんだよね…?

ゆうと

なに…それ

怖いお兄さん

ほら見て、

ゆうと

……2000円札じゃねえかっ!

ゆうと

いや確かにもう珍しいかもしれないけど!

ゆうと

そんなんじゃうちの料理担当はあげないよ!

怖いお兄さん

あーそうかそうか

怖いお兄さん

じゃあこっちも手があるんで

怖いお兄さん

もう一度言っておくけど

怖いお兄さん

君の家は特定してるんだからね

 

最後になるかもしれないんだ

だいちといられるのも

情報量が多すぎて

数年一緒にいたように感じるけど

実際は数日しか一緒に居てない。

最後。

最後にもう一度可愛いって…

ゆうと

何言ってんだよ僕……

いつも歩いて帰っていた道が

冷たく感じる。

全てどうでもいい、都会にいる。

雑踏の中で1人になっている

関係の無い人たちの声がよく聞こえた

女子高生

─…ねぇあの子、可愛くなーい……っきゃは…、──

サラリーマン

──可愛くなかったら1発で萎えるよな─

男子高校生

───男に可愛いってなんだよ、男は男だ、むさいだけだろ──

女子高生

─可愛くないと一気にカースト落ちるのウケる──

可愛くない、可愛くない

聞きたくない言葉だけやけにはっきり聞こえる

自分に向けられた言葉じゃないのに

自分を否定されるような錯覚。

可愛いと、愛される

……可愛くないと、愛されない

 

あーもう、鍵どこ

開いた

 

ここじゃない

いない

ここでもない

ちがう

いない

だいち

あっおかえり!

だいち

…え?

だいち

ノックしてって言ったのはそっちや、っんむっ!

ゆうと

っふ、ぅ、ん…ちゅ、はぁっ…っは

だいち

っふ、はあ…ちょ、急になに?

だいち

なんで泣いとん…?

ゆうと

最後だ

ゆうと

最後だから、いいよね

ゆうと

何も、聞かないで

ゆうと

もう、

ゆうと

何も、言わなくていいから

ゆうと

どうか愛して、一夜でいいから

だいち

……は?

Don't deny it, only you

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