丸田
桃
青
ほんとありがとう!
桃
じゃあ俺らこっちだから
青
桃達は青に手を振った後 後ろを向き歩いて行った 青はその後ろ姿を見ながら 鼻子に渡す時どう伝えようかと 考えた
青
取ってくれるなんて…
いや、凄すぎるわ…僕が下手なだけかw
青は嬉しそうに目を細め クマのぬいぐるみを見つめた
青
いやいや!違う違う、 これは鼻子にあげるためのクマだから! 明日辺り渡すか…
青はもう一度腕の中にある ふわふわのクマのぬいぐるみを 見つめ、家への帰路を歩いた
鼻子
青
昨日帰り大丈夫だった?
鼻子
青達はあの後どうだったの?
青
帰ったよ、てかさ、鼻子放課後ちょっと
渡したいのあるんだけど大丈夫?
鼻子
えっと、大丈夫だけど、
青
んじゃ帰る時頼むわァ
鼻子
取り敢えず教室行きましょ
青
青の後ろを着いて歩く鼻子は 密かに口元を緩ませ 胸を弾ませていた
授業が次々に終わり あっという間に放課後 周りの人達がザワザワと教室を出て行く
青
疲れたわァ…
鼻子
青半分寝かけてたわよねw
青
鼻子
青
青はガサガサと大きい紙袋を漁る 鼻子も気にはなっていたが封が 閉じられていたので中が見えなかった 青の手元を見ていたらヒョイっと 可愛らしいふわふわの耳が顔を出した
鼻子
これ…っ
青
中々取れなくて、
鼻子
え、これどうやって、
青
取れなかったからさ、桃君が結局取ってくれて、
鼻子
青
鼻子
ありがとう!頑張ってくれたのね
青は少し申し訳なさそうに鼻子の様子を伺う そんな姿を見て鼻子は微笑み 本当にありがとう!と言った 青は安心した様に、良かった!と笑った
鼻子
青
鼻子
青
鼻子
桃
丸田
桃
丸田
桃
青
鼻子
桃
丸田と話していると後ろから 青の声が聞こえ、桃はパッと振り返った と、隣には鼻子が居る、それはいつもの事だ 桃が注目したのは彼女の腕の中にあるもの それは昨日桃が青の為に取ったはずの クマのぬいぐるみ
丸田
ちっこい子にあげたやつじゃね?
桃
そっか、何であんな笑顔だったのか… 疑問ではあったけど今わかった、 鼻子ちゃんにあげたかったからあんな必死で 取れた瞬間すげぇ嬉しそうだったんだな、 あー、何だろ、わかんねぇけど、 すげぇショック…
青
丸田
鼻子
桃
すげぇ、なんかいつもだったら、 普通に話せんのに、ちゃんと俺笑えてっかな 何でこんな、モヤモヤすんだろ… わかんねぇ、俺すげぇ変なやつみたいだな…
丸田
さっき暇かどうか聞いてきたじゃん?w
桃
俺ちょっと用事あるからさ、またな
青
桃
気をつけて帰ってな
青
また!
鼻子
丸田
丸田の声にそうだ、と思い出し桃は青達に また、と言い、丸田の腕を引きながら足早に 門から出て行く
桃
すげぇ助かったわw
丸田
桃
丸田
桃
ちょっとCDショップ行きたくてさw
丸田
丸田はいつも通り笑う桃を見ると 安心した様に笑った 桃もまたその丸田の優しさに気付いていた
桃
丸田
俺歌とかってあんま聴かないからなぁ…
桃
この間出掛けてたら流れてて
普段だったらなんか流れてんな、ってくらいだったんだけど、すげぇいい曲でさw
丸田
桃
丸田
桃
好きで好きが 終われないって、歌詞があんだけどさ
丸田
桃
丸田
いいじゃんよ、じゃ行こうぜ
桃
何故か、その曲が桃の頭から離れなかった いい曲だからかもしれない、だが、何か 惹かれる意味が他にある様な気がしたのだ 彼はソレにまだ気付いていない
青
鼻子
青
先生
青はハキハキとした講師の声に まだ冴えきっていないぼんやりとした目を 前へ向けた
先生
青
鼻子
次化学だから移動よ
青
やべぇ!教材忘れたんだけど!!
鼻子
またこりゃ、運ばされるわね…お疲れw
青
青は教材を忘れた事に気付くと また面倒事を頼まれると、頭を抱えた
鼻子
仕方ないわなwまぁ私は今日用事あるから
手伝えないけど、頑張ってw
青
鼻子
鼻子の言葉に頼むわ、と言うと はぁ、と、もう一度大きな息を吐いた