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康太
絵里
康太
知り合って2週間が過ぎたお盆の中頃。
俺と彼女は軽口を言い合える仲になっていた。
それもそうだ。毎日ずっとLINEしている。おはよーから始まり、テレビやネットの話題で盛り上がり、
お互いの趣味や嗜好を教えあった。でも、夏休みももう半分を切ったというのに、
遊びの話は未だ出ていない。
電話ですらしたことないのはヘタレチキン野郎な俺が悪いんだけど
康太
絵里
康太
康太
脳内で、リングの中汗だくになりなりながらも顔を晴らし、必死の想いでチャンピオンベルトを手にした自分……
を想像するぐらいにはその勇気に賞賛を送った。
といっても俺はこの誘いに自信しかなかった。
なにせ元々は向こうが興味を持って近づいてきてくれたのだし、それからもずっとやりとりができている。
だけど、彼女からのLINEはすぐに来なかった。
気晴らしにスマホを触ってみるけど、嫌な汗をかいて反応が遅れる。
絵里
絵里
なんで?と打ち込んだ文章に削除を入力する。
どうしてダメなのかわからないし、これだけ仲良くやっていて通話ができないことに、俺はフラれたかのようなショックを受けていた。
でも、どうしてと問い詰めれば今の関係が壊れてしまいそうだったから、
康太
まるでなにも気にしていないかのように振る舞った。
うっすらと涙目になりながら。
その日、俺からLINEを送ることはもうできなかった。
彼女からもLINEは来なかったけど、翌日になればおはよーとLINEが来ていた。
嫌われたわけじゃないんだな、と胸を撫で下ろして
康太
と、何事もなかったかのように、俺たちはまたLINEを続けた。