テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 翠様虐められ注意⚠️
rara🎼
rara🎼
rara🎼
静かな朝。
保健室のカーテン越しに差し込む光が、すちのノートの上を斜めに照らしている。
すちは窓の外を眺めていた。
教室に続く階段。
見慣れたはずの景色が、どこか遠く感じる。
こさめ
こさめが教科書とプリントの束を抱えてやってくる。
その後ろから、なつ、いるま、みこと、そしてらんらんが続く。
いつもの五人。
それが、今のすちにとっての“日常”だった。
最初は社会。
いるまは、世界史の授業を進めていた。
今日は「産業革命と社会の変化」がテーマだった。
いるま
いるま
すちは少し考えたあと、静かに答える。
すち
すち
いるまは頷く。
いるま
いるま
いるま
いるまのその言葉が、心に小さく波を立てた。
続いて理科。
らんは周期表のプリントを手にしていた。
らん
らん
すち
らん
らん
らん
らん
すちは、紙の上の小さなマス目をじっと見つめた。
そこには、小さな宇宙のような不思議さが詰まっていた。
すち
らん
らん
らんの言葉は、保健室の空気をほんの少しあたたかくした。
国語のなつは、文学作品の読解を進めていた。
今日の課題は、芥川龍之介の『羅生門』。
なつ
なつ
すちは、作品の中の老人の行動を思い出しながら、ぽつりと漏らす。
すち
なつは真剣な目で、すちを見た。
なつ
なつ
なつ
なつ
数学はこさめが担当。
今日は「三角関数」だった。
こさめ
こさめ
すちは苦戦しつつも、こさめの図解を頼りに食らいついた。
こさめ
すち
こさめ
こさめ
こさめ
その一言に、すちはふと立ち止まるような気持ちになった。
“将来”——その言葉が、今のすちにはまだ遠かったけれど、どこかで確かに響いた。
最後の英語はみこと。
みこと
すちは、例文を声に出して読んだ。
すち
すち
みこと
みことは親指を立てた。
みこと
みこと
みこと
みこと
すち
すち
みことはにっこり笑って言った。
みこと
みこと
チャイムが鳴るまで、五人の教師はそれぞれの教科で、すちと向き合い続けた。
保健室の窓を開けると、柔らかい風が吹き込んできた。
季節の変わり目。
心にも、少しずつ変化が訪れているようだった。
そのころ、教室。
生徒たちはいつもと同じように座っていた。
だが、以前のような嘲笑はなかった。
代わりに——静けさ。
異様な静けさだった。
すちの席に誰も触れず、誰も話題にしない。
あの空席が、“何か”を思い出させるようで、誰も無闇に口を開こうとしない。
担任教師はいつも通り教壇に立っていたが、その目はまるでガラスのように光を失っていた。
放課後。
すちはスケッチブックに、周期表を模したカラフルなパターンを描いていた。
その隅に、「WILL」と大きく書かれた文字。
隣には、教師たちの顔が小さく笑って描かれている。
すち
言葉にしない小さな希望が、彼の胸に灯った。
第13話・了
rara🎼
rara🎼
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡140
rara🎼
rara🎼
コメント
3件
今回も最高でした! 投稿頻度高くて嬉しいです!もちろん無理せず自分のペースで投稿してください! ♡1400押させていただきました!