ウザい上司と俺の話

内藤ないこ、21歳

新社会人として今年の春から就職したばかりの新人だ

今は新入社員という名目になっているとはいえど、 数ヶ月前は周りから尊敬され、 崇められる存在だった

学生時代のテストは90点代が当たり前

大学は国立に首席合格、 卒業まで成績トップ

まぁ、所謂エリートってやつ

＿＿＿＿が

そんな俺にも、 為す術なく悩んでいる事がある

それは＿＿＿＿

俺は確認する様に彼と目線を合わせて問いかけた

俺は少し呆れ気味に言葉を彼に放った

彼は何も気にしてない様な態度で、 服の中に乱入させていた自分の腕を再び動かす

俺はそう言うと、 自分の服の中に乱入している彼の腕を掴んだ

彼は全く反省していない様だ

俺は少し腹を立てたが、 こんなのに構ってる時間は無いと思い、 気にせず仕事を再開した

俺が悩んでる事、 それは……上司・猫宮いふからのセクハラだった

俺のどこを気に入ったのか、 入社挨拶で一言交わして以来ずっとつきまとわれている

仕事も出来て優しい、 所謂『モテ男』という立場の彼から好かれてしまっている事実が理解できておらず、 いつも頭を悩ませていた

不幸中の幸いといったところか、 体以外触れられた事は一度もなかった

まぁ、幸って訳でもないけど……

一体いつになったらこの地獄から解放されるのやら

俺は誰にも気づかれない様な小さい溜息を吐いて、 指を動かした