テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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軍人記

第4話 - キャンディ・レディ③

2022年01月07日

#学園生徒の日常生活記

#貴方の世界

#まいぜん

#東方

#派生キャラクター

#ミステリー

ロア

火夜

…え、また入るん？

莉風

さっさと終わらせたいんだろうね。…次、結構長いし。

火夜

俺達は消去されるの？

莉風

いや…次の話に移りたいだけだと思う。

火夜

じゃあ、始めるか。

莉風

そういえばさ…。

火夜

ん？

莉風

なんで喰い殺されてるって分かったの？

火夜

ああ、それは…。

覚醒

まだ白骨化していない死体についていた肉片が雑だったからだろ？
そして、骨には刃物等が刺さった傷がなかった…それもだ。

火夜

…覚醒……。
その通りだが、お前暴れるなよ？

覚醒

どうだろうな？

莉風

…暴れたら此処、崩壊するよ。

覚醒

やめます。

火夜

素直でよろしい。

莉風

…急に出られると困るね…。

火夜

いつもの事だろ。

火夜

ほら、最後の部屋だ。

火夜

…なんで地下にこんなのがあるんだ？

莉風

…火夜、また血だ。

火夜

今度は黒く変色してるな。
…かなり古い。

莉風

…此処にも紙…。

火夜

読んでくれ。

莉風

嗚呼、まだ希望はあるはずです
旗を掲げ切ってしまう前に
嗚呼、一度落ち着けばいいのです
まだこの世界は終わる時ではないのだから
彼女にこの道を行く他はありませんでした本当の自我は遠い過去に失っているのです
友人は皆消えてしまいました
彼等が知るのは『肖像画』だけだったのですから
赤子の鳴き声は更に大きくなってゆく誰もが唐突に彼女を否定しだしました
モノクロの画面に１人きりの
我らの愛しき
ＱＡＮＤＲＥＱＵＥＥＮ
燃え上がる炎に苛まれる中
壊れた炎の王冠を握りしめ
最後の場面で１人きりの
我らの愛しき
ＱＡＮＤＲＥＱＵＥＥＮ

莉風

…これで最後かな？

火夜

最後は国の崩落か。

莉風

…ただ、これ妙だね。

火夜

ああ。
これは多分国の手記だろうけど…書いた人も彼女と記されている蝋燭女王は何処に行ったんだろうな。

莉風

…火夜、ちょっといいかな。

火夜

ん？

覚醒

何か来てるぞ。

火夜

…いきなりお前に変わらんでくれ。

覚醒

悪い。
…来てるから構えとけ。

火夜

何がだよ…！

覚醒

しいていうなら…食人が来てる、だな。

火夜

……隠れられる場所は？

覚醒

そこのタンスの奥に道がある。
その先は部屋だ。

火夜

(隠し部屋…なんで？)

火夜

……人？

莉風

…食人？

火夜

いや…なんか、少女だ。

莉風

…ねぇ、君。

少女

…あ………ﾀ…すけ……

火夜

何て言った？

莉風

かなり掠れてる声だったけど、
助けてって言ってたよ。

火夜

助けて？何から？

莉風

…火夜、扉見てみて。

火夜

血だな。かなり最近の。

莉風

…多分だけど、あの少女は捕まってるよ。

火夜

監禁？

莉風

そう。
ニュースで見た行方不明の少女そっくり。

火夜

そんなのニュースでやってた？

莉風

いつも見てないでしょ？
だから分からないんだよ。

火夜

…………。

莉風

とりあえず、あの子を助けるよ。

火夜

ああ、分かった。

莉風

一回外に出たのはいいけど…どうする？

火夜

…俺は食人を探してくる。
そっちは警察に行ってくれ。

莉風

分かった。
じゃあ……。

少女

xxxって言います…。

莉風

そうそう、xxxxって名前だった！
じゃ、行こうか。君の両親のとこに。

火夜

…大切な食い物がなくまっちまったな！

火夜

…お前の食料なら俺がなってやるから、掛かって来いよ！

火夜

(…ダメか…？)

火夜

…ああ、そうか…。

火夜

…なぁ、俺はあんたを攻撃しない。

火夜

だから、出てきてくれ。
答え合わせといこう。

男性

……彼女に手は出さないでくれるね？

火夜

ああ、出さないよ。
例え、彼女が食人だったとしても。

男性

……………。

火夜

…実を言うと、俺は彼女ではなく書いた人が気になっていた。

火夜

紙に書かれているのは国の崩壊までの歴史。
国の人々は絶対に書かないだろう。
なら誰が書くか？それを考えた時、彼女の死、もしくは行方不明を悲しむ人物…従者が当てはまった。
あんたは彼女の従者なんだろ？

男性

ああ…彼女の元従者…執事だ。

火夜

…彼女は無論、ＱＡＮＤＲＥＱＵＥＥＮと呼ばれた王女。
あんたは国の崩落の後、彼女を連れて逃げ出した。
紙に書かれている彼女の死は嘘だな？

男性

…その通り、焼死は嘘だよ。

火夜

…これは俺の考察…というか、こうしなきゃ話は繋がらない。
あんたは国の崩落後、彼女にモノを喰わせる為に国の崩落で亡くなった人々の遺体を彼女に食べさせた。
彼女はその遺体の旨さに虜になり、更に``人´´という肉を欲しがった。

火夜

あんたは我儘な彼女の願いを叶える為、人を拐い殺害するという行為を繰り返した。
人の肉は子供の方は柔らかくて旨いからキャンディを使って拐ったんだろう。そして、気にいらない子供はとある事件…キャンディ・レディの事件を元に目をフォークで刺し、キャンディをポケットに詰めるという事をし、キャンディ・レディという存在がさも蘇ったかと言うようなトリックを仕込んだ。

火夜

それが、キャンディ・レディの蘇りとＱＡＮＤＲＥＱＵＥＥＮが食人となってしまった話だ。

男性

…お見事。
その通りだけど、君はこれからどうするにかな？

火夜

勿論、あんたと彼女を警察に引き渡す。

男性

……それはやめてくれないか？

火夜

…何故？

男性

…私は彼女の願いを叶える為だけに人を殺害し続けた。
けど、彼女はもう止めて良いと申した…。
だからせめて彼女と共に終わりたいんだよ。