その日の夜
凪以外が帰還することなく やはり全員が揃うことは無かった
6人での食事を終え、 メンバーは次々に眠りについていった
凪
蜂楽
未だに包帯が少し残っている冴
しかし体力は回復したらしく、 次任務が来たら絶対いくと言いはった
階段をのぼり、布団に潜り込もうとした2人
その2人の元に届いた、苦しげな声
凛
凛
凛
蜂楽
布団の中で苦しげに顔を歪めている
周りでは他のメンバーがぐっすりと眠っており、凛の様子には気づいていない
凪
膝まづいて確認する
蜂楽
凪
特に怪我をしている様子もなく、 体調が悪い訳でもない
凪
凪
凪
周りのメンバーを起こさない程度に声をかける
蜂楽
蜂楽
母
父
母
母
母
罵倒の嵐
住民
住民
住民
住民
住民
住民
絶えない批判の声
母
どうして俺は生まれてきたのだろう
そんなに俺が嫌なら、 産まなきゃ良かったのに
産んだのは母さん
俺は、一度も頼んで無い
勝手に産んだくせに、なんで俺が悪く 言われなきゃ行けないんだ
こんなことなら、生まれて来なければよかった
子供は親を選べないのに
どうして勝手に産んだ親の言うことを聞かないといけないんだろう
父さんが死んだのも、
兄ちゃんが殺されかけたのも俺のせい じゃない
俺のせいじゃー...
母
違う
俺のせいじゃない
俺は何もしていない
母
違う
俺だってあの時死にかけてた
母
違う
俺が死んだところで何も変わりはしない
俺は、
俺はー...
冴
凛
兄ちゃん...?
凛
勢いよく起き上がる凛
顔からは汗が吹き出し、 表情も暗いままだ
蜂楽
凪
目の前にいる2人の仲間
心配した目で凛の様子を伺い、 必要とすれば話を聞こうとする態度
凛
凪
蜂楽
凛は自分を大切に思ってくれる、 目の前の仲間に抱きついた
同じグループに所属しているメンバーだからでは無い
一人の人間として大切に思ってくれる 人達に抱きついた
普段は絶対に弱音を吐かない凛が こんな事をするのは初めて
2人は一瞬この状況を理解できなかった
魔物から守ることができなかった人々をみて辛くなることはあった
が、こんなに弱々しい姿は初めてだった
凪
凛
凛
凛
凛
凛
るるる
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