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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 桃様体調不良 二次創作
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第17話『熱にうかされる、もう一人の“自分”』
朝から、身体が重かった。
のどの奥がひりついて、全身がだるい。
体温計を挟むと、数字は38.4℃を示していた。
らん
いつもより遅く目を覚ましたらんに、すぐ気づいたのは、いるまだった。
いるま
いるま
らん
らん
いるま
いるま
いるま
そう言って、いるまは冷えピタを取り出し、水分と薬を用意する。
体温計の数字を見て、一瞬だけ眉をひそめながらも、無理に焦ったりはしない。
いつもの、落ち着いた“いるま”だった。
いるま
いるま
らん
ベッドに横になると、ふわりと布団がかけられる。
その温度に、らんは少し安心して、目を閉じた。
らん
らん
けれど――その願いは、叶わなかった。
夢の中は、暗かった。
どこか見覚えのあるような空間。
その中心に、もうひとりの「らん」が立っていた。
髪も、目も、姿も。
全部似てたのに、同じだったのに、表情だけが、違った。
冷たい笑み。
らん?
らん
らん?
らん?
らん?
らんは後ずさる。
らん?
らん?
らん
らん?
らん?
らん
らん?
らん
らん?
頭の中に、再びあの声たちが鳴り響く。
声
声
声
声
らん
らん?
らん?
らん
らんは、叫んだ。
その声が、夢の空間に響くと同時に――
現実の世界で、同じく叫び声が響いた。
いるま
暗い寝室に、いるまの声が響いた。
ベッドの上で、らんは苦しそうに身体をよじっていた。
額には汗、手は震えている。
らん
いるま
いるま
いるま
額に手を添え、冷たいタオルを取り換えながら、いるまは何度も呼びかける。
いるま
いるま
いるま
いるま
その声に、らんのまぶたが微かに揺れた。
涙の混じるまつげの奥から、ゆっくりと瞳が開かれる。
らん
いるま
いるま
いるま
らん
らん
らん
その言葉に、いるまは黙って、額をそっと撫でる。
いるま
いるま
らんは、震える手でそっといるまの服の袖を握った。
らん
らん
夜はまだ続いている。
熱も、まだ下がらない。
でも――らんの手は、誰かの袖を掴んでいた。
それだけで、夢の中でさえ、絶望に飲まれずに済んだ。
たとえ“もう一人の自分”が疑いを投げかけてきても。
たとえ、記憶が嘘を混ぜてきても。
今、そばにいる“誰か”の体温は――確かなものだった。
次の朝、らんは少しだけ熱が下がっていた。
そして、夢の中のもう一人の自分の言葉だけが、消えずに残っていた。
らん?
その一言が、心のどこかに、小さな棘のように刺さっていた。
第17話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡180
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