主です
主です
先生
ザワザワ
静かだった教室が一気に騒がしくなった
💗
💙
確かに特になにかの節目でもない時期の転校生は珍しい
先生
ガラガラ
?
その瞬間、 時が止まって、
周りの騒音も全て聞こえなくなった
❤
❤
ガタンッ
💙
💗
💗くんが僕の顔を覗き込んできて、
周りの人の視線も一気に集まる
その中には❤くんの視線もあって、
パチンと音を立てて目が合った
気がした
❤
❤くんの驚く顔を見て確信する
そうしたら頭の中が真っ白になって
弾かれたように教室を出た
💙
なんで、なんで、
なんでっ…
ガチャンッ
💙
思い切り走ってきたせいで息が辛い
バタンと勢いよく扉を閉めると共に
壁にもたれかかり、深く息を吸って呼吸を整える
真っ赤な髪に黒のメッシュ
紫と黄色の綺麗な瞳に
僕よりも小柄な身長
透き通った声にはにかんだ笑顔、
忘れるわけがない、
大好きだった僕の友達
なんで、どうして、ここに来たのかは分からないけれど
💙
❤くんが無事なことに心から安心する
あの後、どうなったのか確認のしようがなかったから、
本当に、本当に良かった…
できることなら今すぐそばに行って抱きしめたい
離れていた分、沢山、沢山話したい、
だけど、
いざ正面から向き合って話したら…
❤くんは あんな光景を目の前で見て、
あの日のことも、僕のことすら思い出したくないのではと不安になる
また怖がらせてしまうかもしれない、
またあんな顔をさせてしまうのが怖い、
拒否されてしまうのが嫌だ
こうやって自分の心を守ろうとして
目の前のことに向き合わずに逃げている自分が嫌になる
💙
分からないこととか気になること、
喜びや不安がぐちゃぐちゃになって上手く頭が回らない
そう思うと、どっと疲れて、意識が霞んだ
?
?
誰かの声が頭に響く
うるさいなぁ…
今は寝かせてほしい
ちよっと、疲れたんだよ…
目が覚めると真っ白な天井が目に入った
💙
どれくらいの間寝ていたのだろう
一瞬だったような気もするし、1時間くらい寝てしまったような気もする
でも、少しスッキリした気がする
体勢を変えたくて身体を横に向けた
💙
そこにはすやすやと寝息をたてている❤くんがいた
ガバッと起き上がって布団を引き寄せる
❤
その反動でか、❤くんが目を覚ます
ギュッ
と同時に僕を抱き寄せた
❤
❤
❤
❤くんは僕の名前を連呼していた
ああ、❤くんだ…
懐かしい匂いに目の奥が熱くなる
だけど、僕の手はベットの上に置かれたままで、動かすことが出来なかった
やっぱり怖がられることが嫌だ…
この期に及んで、まだ自分を守りたいんだ
ほんと、最低だな
そう考えると、抱いていた疑問が口をついた
💙
💙
💙
💙
❤
力が緩んで、❤くんが離れるのがわかる
❤
❤
💙
やっぱり…
心配だったことが本当で、頭が真っ白になる
❤
💙
あの時は❤くんを助けるために無我夢中だった
記憶も曖昧な程だ
❤
❤
❤
緩んだ腕がまた強くなって
僕を抱きしめる
❤
❤
❤
💙
💙
💙
💙
気づいたら僕も❤くんの背中に手を回し
強く抱きしめていた
💙
💙
❤くんの体温改めて感じ、
❤くんは怖がっていないんだと分かると
涙が溢れてきて止まらない
💙
❤
💙
💙
💙
❤
❤くんはずっと相槌を打っていたけれど
途中から泣き出してしまって
2人して目が腫れるくらいボロ泣きした
やっと落ち着いた頃には既に2時間目が終わっていた
コンコン
ふとドアをノックする音が聞こえて先生が来たのかと顔を向ける
少ししてドアが開き、そこに立っていた人物に目を見開く
💙
一度止まりかけた涙がボロボロと溢れ出す
💙
💛
と、すぐに視界が塞がれて、❤くんごと包み込まれた
💛
💙
嬉しさと驚き上手く言葉が出てこなくて、
ただ名前を呼ぶことしか出来なかった
一度止まりかけた涙は💛くんとの再会によって再び溢れ出してベットを濡らした
❤
💙
❤
そういう僕も、もう涙が出ないんじゃないかと言うくらい泣いていたし、
💛くんこそ何も言わなかったけれど涙は止まりそうになかった
しばらくして、一度腕を緩めて顔を見渡す
そして、もう一度強く抱きしめた
お互いがいることに安心して
クスリと笑い合う
💙
💛❤
主です
主です
💙
💗
❤
💛
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