フェイ
僕達はあっちの方行ってくるから、じゃあね!
吹雪(無印)
気をつけてね〜!
一星
俺たちだけこんなにのんびりしていていいんでしょうか…
吹雪(無印)
僕がいるから、こうして話した方が早いでしょ?
吹雪(無印)
それに、3人ともぎこちないし。僕達に早く慣れてもらわないと、こっちがやりずらいよ。
吹雪
同じ顔の人が目の前にいたら、誰だって戸惑うよ…
吹雪(無印)
飲み物飲もうか!みんな何がいい?
一星
あ、ありがとうございます。お茶でいいです!
吹雪
僕は自分で入れるよ。
アツヤ
俺コーラ。
吹雪(無印)
はは。やっぱアツヤだ!
アツヤ
…なんだそれ
吹雪(無印)
ううん。なんでも、じゃ、行ってくるね!
一星
…アツヤくんは、さ、俺のことなんとも思わないの
アツヤ
あ?
一星
俺、2人に対して無神経なこと言ったから。
アツヤ
事実だろ。
アツヤ
…でも、
一星
でも…?
アツヤ
俺だって怖い
アツヤ
こっちの世界じゃ俺は死んでる。でも俺はここにいる。もし、俺が死んでいる世界線が正しかった場合、
アツヤ
俺は、どうなる?
一星
…その場合は…
一星
俺の、兄ちゃんみたいに…
吹雪(無印)
はい、お茶。
一星
あっ…ありがとう、ございます…
吹雪
アツヤも、コーラ。
アツヤ
さんきゅ。
吹雪(無印)
何話してたの?
一星
え、えっと…
アツヤ
俺たちのいた所と街並みが違うなって話だぜ
吹雪
確かに、雷門の近くには来たことがあるけど、少しずつ違うね。
吹雪(無印)
ねね、フェイくんから聞いたんだけど、君たちの世界には「スマートフォン」ていうのがあるんだよね!
一星
はい。もちろん…って、ここにはないんですか?!
吹雪(無印)
ここにも一応あるはあるらしいんだけど、僕はそれの存在すら知らなかったよ、超便利な携帯なんだってね!ペラペラなのに連絡も取れるし写真も撮れるしゲームだって…って、ごめん…盛り上がりすぎちゃった…
吹雪
あはは…まるで過去から未来へ来た人みたいだね。
一星
…その可能性はありえます。
アツヤ
?ここはパラレルワールドで過去じゃねえんだぞ?
一星
すごく説明しにくいんですけど、
一星
例えば、アニメで考えてください。
吹雪
アニメ?
一星
はい。スマホがあまり流行っていない時代…2007.8年あたりですよね。その時に、あるアニメが放送されたとします。
一星
そのアニメは大人気になり、2期、3期と次々とシリーズは続きます。しかし、3期で放送は終了します。
一星
次に、続編として、パラレルワールドの世界を舞台としたアニメが、2017年に放送されるとします。
一星
そのパラレルワールド世界のアニメには、2007年に放送していたキャラクターも出ていたり、追加されているキャラクターがいたりします。
一星
もちろん年齢は変わらないまま。
一星
こう考えてみれば、過去であり、パラレルワールドであることにも納得できるはずです。
アツヤ
…何となくだけど、わかったぜ。
アツヤ
つまりその、2007年に放送していたアニメの登場人物がそっちの吹雪士郎。
吹雪(無印)
僕だね
アツヤ
そんで、2017年に放送を開始したアニメの登場人物の方がー
吹雪
僕達、か…
吹雪(無印)
今起こってること自体、アニメみたいなものだから、すごくわかりやすかったよ。君、すごいんだね。
一星
い、いえ!俺よく、兄とアニメを見ていて…似たような感じのが実際にあったので…
アツヤ
(俺がこの世界で死んでるのも、アニメのワンシーンってことか…)
アツヤ
(なんか…わけわかんなくなってきた)
明日人
みんなー!
吹雪(無印)
お!明日人くんたちだ!
アツヤ
もう島見に行ってきたのかよ
明日人
うん。俺たち、普通にサッカーしてたよ。
一星
そうなんだ…どうします?先に俺たちだけ戻ってますか?
吹雪
…そう、だね。いいことが聞けたよ一星くん。帰ってからみんなにも話してみよう。
一星
はい!
基ヒロ
…そういえば、君たちの世界には「永世学園」なんてものがあるんだってね。
タツヤ
こっちにはないんですか…?
基ヒロ
うん。ここにはお日さま園…孤児院だけさ。学校か…みんなバラバラだから少し羨ましいよ。
タツヤ
基山さんは…基山さんは、宇宙人のフリして…
基ヒロ
もう過去のことさ。
基ヒロ
完全に「吉良ヒロト」になりきっていた。ならなくちゃいけなかったんだよ。
基ヒロ
でも、円堂くんが俺を救ってくれた。
タツヤ
…円堂さんはどの世界でも円堂さんなんですね…
基ヒロ
悪いね。付き合わせて。わざわざ東京から電車で来ることなかったよね。
タツヤ
い、いえ!ここはこっちもあっちも変わらなくてよかったです。
基ヒロ
ただ1人を除けば…だけどね
タツヤ
…ヒロト…
続く