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未彩達が病院で舞婪の治療を見守っていた頃
キーン……
透き通るような、響くような…
そして、繋ぐような、耳鳴りにも近い音が月影神社中に響く
そんな音と共に、1人の少年がそっと置かれるように現れる
??
少年は気を失って倒れている
白いパーカーに黒いTシャツ、グレーのズボンに黒いスニーカー…
手荷物のようなものは見当たらず、計画性もなく飛び出したのだろうと推察できた
コツコツコツ
そんな少年に近付く1人の少女
本李 遥花
彼女は本李(もとい)遥花(はるか)
未彩の友人であり、よく月影神社に遊びに来る
本李 遥花
本李 遥花
先程響いていた耳鳴りのような甲高い音は、麗流楼水へ新しい人が辿り着いたことの合図となっている
町中を結界で囲われている麗流楼水への入口は、月影神社にしか存在していないため、新しい住人がやってくると、この場所に現れるのだ
本李 遥花
本李 遥花
遥花が顔をぺちぺちと叩きながら声をかけると、少年がモゾっと動き出す
??
少年が体を起こすと、遥花が話しかける
本李 遥花
少年が目を開くと、どこか昔ながらで、どこか幻想的な神社
…と、こちらを睨んでくる少女
…いや、睨んでいるというよりは、それがこの少女の元の目付きなのかもしれない
??
??
少年は遥花の顔や神社を交互に見る
本李 遥花
本李 遥花
??
本李 遥花
??
??
火桜(ひざくら)志杏(しあん)
彼は状況が呑み込めず警戒しているのか、恐る恐ると名乗った
本李 遥花
本李 遥花
本李 遥花
本李 遥花
遥花はそれだけ言うと、志杏の腕を掴んで無理矢理立たせる
火桜 志杏
本李 遥花
本李 遥花
火桜 志杏
遥花は志杏の困惑に気付いていないのか無視しているのか…
腕を掴んだまま神社を後にする
火桜 志杏
一方その頃、病院にいる未彩達の様子
星川 悠希
星川 悠希
悠希はカルテを書きながら問いかける
或那 舞婪
星川 悠希
星川 悠希
星川 悠希
悠希が舞婪に詰め寄っていると、未彩からガチガチと歯を鳴らすような音が聞こえてくる
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
未彩が声を震わせながら言うと、悠希と澪は若干蔑んだような表情で未彩を見つめる
冬本 澪
星川 悠希
冬本 澪
前科あったのかよ
星川 悠希
或那 梨菜
冬本 澪
或那 梨菜
結構酷いことやらかしてるじゃねぇか
冬本 澪
歩けなかったの関係ねぇじゃねぇか
星川 悠希
星川 悠希
月影 未彩
月影 未彩
その言い方はコカしたのは認めてるんだよ
或那 舞婪
或那 舞婪
或那 梨菜
或那 舞婪
冬本 澪
星川 悠希
或那 舞婪
何してるんだよ
冬本 澪
その通りだよ
星川 悠希
星川 悠希
そりゃそうだ
未彩達が会話をしていると、誰かが治療室に入ってくる
本李 遥花
入ってきたのは、未彩を探していた遥花と志杏だった
月影 未彩
或那 舞婪
火桜 志杏
月影 未彩
本李 遥花
本李 遥花
本李 遥花
月影 未彩
星川 悠希
本李 遥花
遥花は、背後にいた志杏をグイッと押し出す
火桜 志杏
月影 未彩
火桜 志杏
志杏が状況説明を願おうとすると、未彩はわざとらしく咳払いをする
月影 未彩
星川 悠希
冬本 澪
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
未彩はドヤ顔で志杏に向かって手を伸ばす
本李 遥花
火桜 志杏
火桜 志杏
火桜 志杏
火桜 志杏
本李 遥花
月影 未彩
未彩はドヤ顔を維持させたまま問う
火桜 志杏
月影 未彩
月影 未彩
火桜 志杏
未彩が「決まった」とでも言うようにドヤ顔で言うと、澪と悠希が歓声を上げる
冬本 澪
冬本 澪
星川 悠希
月影 未彩
月影 未彩
月影 未彩
火桜 志杏
或那 舞婪
或那 梨菜
んな訳あるか
星川 悠希
冬本 澪
冬本 澪
月影 未彩
月影 未彩
星川 悠希
悠希が嘲笑うように言う
本李 遥花
本李 遥花
遥花がボソッと呟く
そして未彩と遥花、志杏は神社へと向かった
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