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ルル
98
楪羽*yuzuriha*
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コメント
3件
神崎、、ナムルにされる準備はできてるよな?
屋上のシーン、すごく好きでした。「もう二人だけで抱え込まないで。僕たち九人でしょ?」という阿部ちゃんの言葉にじんときました。秘密を抱えたままでも隣に仲間がいる——その描写が温かい。一方で神崎が「命紡」の存在に辿り着いてしまって、次の展開が心配です。彼の穏やかな執着が怖い……。九人の絆がどう試されるのか、続きが気になります🤍
コン……。
屋上へ続く扉の前。 阿部亮平は、伸ばしかけた手を止めていた。
阿部亮平
阿部亮平
二人が何かを抱えていることは分かる。
それでも。 無理に聞き出すのは違う気がした。
数秒迷ったあと。 阿部は小さく息を吐き、踵を返そうとする。 その時だった。
宮舘涼太
屋上の扉越しに、宮舘の声が聞こえた。
阿部は驚いて立ち止まる。
宮舘涼太
静かな声だった。
阿部はゆっくり扉を開ける。
夜風が吹き抜ける屋上。 柵にもたれる渡辺。 その隣に立つ宮舘。
二人とも、どこか覚悟を決めたような表情をしていた。
阿部亮平
渡辺翔太
宮舘涼太
阿部は少し苦笑する。
阿部亮平
渡辺も小さく笑う。
渡辺翔太
その一言で、少しだけ張り詰めた空気が和らぐ。
しかし。 沈黙は長く続かなかった。
阿部は真っ直ぐ二人を見る。
阿部亮平
阿部亮平
宮舘と渡辺は顔を見合わせる。
そして。 宮舘が静かに頷いた。
宮舘涼太
阿部はそれ以上急かさない。 黙って待つ。
宮舘は夜空を見上げながら口を開いた。
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
阿部は少し考えた。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
渡辺は目を閉じる。
渡辺翔太
宮舘は小さく笑った。
宮舘涼太
また静かな時間が流れる。
やがて。 渡辺がゆっくり話し始めた。
渡辺翔太
渡辺翔太
渡辺翔太
阿部は黙って聞く。
渡辺翔太
渡辺翔太
渡辺翔太
渡辺翔太
渡辺翔太
宮舘も続ける。
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
阿部は目を伏せる。
研究施設で育った子どもたち。
どれほど過酷だったのか。 想像するだけで胸が苦しくなる。
渡辺は苦笑した。
渡辺翔太
渡辺翔太
渡辺翔太
阿部は静かに顔を上げる。 渡辺は宮舘を見る。
宮舘も優しく頷いた。
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
阿部の表情が曇る。 宮舘は続けた。
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
そこで言葉が止まる。
宮舘は少しだけ首を振った。
宮舘涼太
宮舘涼太
宮舘涼太
渡辺も静かに頷く。
渡辺翔太
渡辺翔太
渡辺翔太
阿部は二人を見つめる。
二人とも嘘はついていない。 ただ。 まだ話せないだけだ。
阿部は優しく笑った。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
宮舘涼太
阿部亮平
阿部亮平
その言葉に。 渡辺は思わず笑ってしまった。
渡辺翔太
宮舘の目にも少し涙が浮かぶ。
宮舘涼太
その時。
ガチャッ。
屋上の扉が勢いよく開いた。
佐久間大介
向井康二
ラウール
深澤辰哉
阿部は苦笑する。
阿部亮平
佐久間は三人を見比べる。
佐久間大介
渡辺は肩をすくめる。
渡辺翔太
佐久間大介
全員が笑う。
その笑い声で、屋上の空気は一気にいつものSnow Manへ戻っていく。
深澤は柵にもたれながら夜景を見る。
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
岩本照
目黒蓮
宮舘と渡辺は静かに顔を見合わせた。
そして。 同時に小さく笑う。
宮舘涼太
その返事だけで十分だった。 九人は並んで夜景を眺める。 今はまだ、すべてを語る時ではない。
けれど。
秘密を抱えたままでも。 隣には仲間がいる。 それだけで二人の心は少しだけ軽くなっていた。
しかし、その頃。
神崎の研究室。
研究員が慌ただしく部屋へ入る。
研究員
研究員
神崎は書類から目を上げる。
神崎
研究員
神崎の表情がわずかに変わる。
神崎
モニターに映し出されたのは、ノイズだらけの古い映像。
幼い二人の子ども。 顔は判別できない。 だが、一人が掌に小さな花を咲かせ、もう一人がそっとその花へ手を添えた瞬間──
花が淡い金色の光を放つ。
神崎は画面を見つめ、小さく笑った。
神崎
神崎
神崎
その映像は途中で途切れていた。
肝心の子どもたちの顔は、最後まで映ることはなかった。
神崎は椅子にもたれ、静かに呟く。
神崎
神崎
神崎
翌日。
珍しく全員が朝早くから事務所へ集まっていた。
向井康二
佐久間大介
ラウール
深澤辰哉
ホワイトボードには昨日までの情報が並ぶ。
・エルフレ・バルサム ・二十年前の研究施設 ・花を生み出した能力者がいる ・神崎がその能力者を探している
岩本照
誰も答えられない。
……一人を除いて。
阿部は静かに資料へ目を落とした。
阿部亮平
阿部亮平
昨日の屋上での約束。
“もう少しだけ時間をくれ”
その言葉を阿部は守ると決めていた。
だから。
阿部亮平
阿部は何事もなかったように言った。
阿部亮平
深澤も頷く。
深澤辰哉
その一言で話題は切り替わった。
宮舘と渡辺はほんの僅かに安堵する。
阿部はその様子を見ても、何も言わなかった。
午後。 Snow Manは失踪事件の追加調査へ向かっていた。
今回の依頼。
エルフレ・バルサムについて書き込んだ後、姿を消した人物。 その自宅だった。
目黒蓮
岩本照
佐久間大介
棚の上から古いノートを見つける。
佐久間大介
深澤がページを開く。 そこには。
『エルフレ・バルサムは実在する』
『能力者が作ったらしい』
『二人いる』
『名前までは分からない』
『でも、守らなきゃ』
その先は破り取られていた。
向井康二
阿部はページを写真へ収める。
阿部亮平
やはり。 神崎以外にも真実へ近付いていた人間がいた。
その時。 宮舘が小さく呟く。
宮舘涼太
誰にも聞こえないほど小さな声。
しかし。 阿部だけは聞いていた。
聞こえたからこそ。 何も反応しなかった。
帰り道。 九人で並んで歩く。
いつものように佐久間と向井が騒ぎ。 ラウールが笑い。 岩本が呆れ。 深澤がまとめ役に回る。
そんな中。 阿部は少しだけ後ろを歩いていた。
隣へ目黒が来る。
目黒蓮
阿部亮平
目黒蓮
阿部は笑う。
阿部亮平
目黒は前を向いたまま言う。
目黒蓮
阿部亮平
短い会話だった。
阿部は改めて思う。
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
阿部亮平
その決意を胸に秘めたまま。
阿部はいつも通り仲間たちの輪へ戻っていった。
そして、その様子を遠くから見つめる者が一人。
黒い帽子を深く被った男は通信機を耳に当てる。
怪しい人
怪しい人
通信の向こうから神崎の声が返る。
神崎
神崎
男が尋ねる。
怪しい人
神崎は静かに笑った。
神崎
神崎
神崎
その一言が。
次なる事件の始まりだった。
夜。 人気のない研究棟。
神崎の私室には、机の上のランプだけが灯っていた。
壁一面には古い研究資料。 能力解析データ。
そして、一枚だけ厳重に保管された写真。 幼い子どもの後ろ姿だった。
コンコン
研究員
若い研究員が部屋へ入る。
神崎は視線を資料から動かさない。
神崎
研究員
研究員
神崎は静かに頷く。
神崎
研究員は少し迷ったあと、口を開いた。
研究員
研究員
神崎
研究員
研究員は神崎を見る。
研究員
部屋が静まり返る。
神崎は紅茶を一口飲み、小さく笑った。
神崎
神崎
研究員は驚く。
研究員
神崎は机の引き出しから、小さなガラスケースを取り出した。
中には一本の髪の毛。
二十年間、大切に保存されてきた最高傑作の唯一の手掛かり。
神崎はケースを静かに眺める。
神崎
神崎
研究員は頷く。
研究員
研究員
神崎はゆっくり立ち上がった。 窓の外を見つめながら、静かに語る。
神崎
神崎
机へ一冊のファイルを置く。
そこには古い実験記録。
《命紡 能力考察》
研究員がページをめくる。
『生命情報の活性化』
『対象が保持していた情報の再現』
『生体由来試料への干渉可能性』
研究員
神崎は微笑む。
神崎
神崎
研究員はさらに読み進める。 最後のページには、研究員の走り書きが残されていた。
『毛髪・血液など、生体由来試料へ命を与えた場合』
『所有者との共鳴反応が起こる可能性』
『理論上、個体識別が可能』
『さらに、本来の姿を映し出す可能性あり』
研究員が息を呑む。
研究員
神崎はガラスケースを指先で持ち上げる。
神崎
神崎
神崎
神崎
神崎
一拍置き、穏やかに続けた。
神崎
研究員は思わず呟く。
研究員
神崎
神崎は頷く。
神崎
神崎
研究員はようやく理解した。
研究員
研究員
神崎は研究員の言葉を引き継ぐ。
神崎
神崎
神崎
神崎
研究員は複雑な表情で尋ねた。
研究員
神崎は小さく笑う。
神崎
神崎
神崎
その言葉は穏やかだった。 だが、その穏やかさの奥にある執着は、研究員でさえ背筋が冷たくなるほどだった。
神崎は再びケースの中の髪を見つめる。
神崎
神崎
神崎