4年生のある日、私は“お呪い”をかけた
優奈
強く、強く願った
太陽みたいに明るくて、ポジティブで、ちょっとからかってくる所も全部好きだった
優奈
陽太
優奈
2年後
『いつか告白すればいいや』その考えが間違っていた
美穂
優奈
美穂
美穂の恋バナは前から聞いていた。でも、本当に付き合うなんて思っていなかった
優奈
美穂
優奈
美穂
美穂の事は嫌いじゃなかった。話やすいし、今も友達
優奈
優奈
私は、いつの間にか感情を無視する術を身につけていた
美穂
優奈
校門前に飾られた卒業の看板
啜り泣く声
陽太
陽太
優奈
あれ、優奈って俺の事苗字さん付けで呼んでたっけ…?
微笑んだ時の笑顔は、あの頃から変わらない
美穂
陽太
美穂
陽太
ツキンと細い痛みが身体を突き抜けたような気がした
相変わらず微笑む優奈に何か違和感を感じた僕は、一旦美穂を置いて優奈の方へ向き直った
優奈
僕は手を引かれがら、恐る恐る優奈に話しかける
陽太
優奈
優奈
陽太
やっぱりおかしい 優奈はこんな不自然な笑顔を創る人じゃない
陽太
ブツブツと何かを言っている優奈に声を絞り出して話しかけた
優奈が笑った
あの不自然な笑みで
身体が中に浮いた
耳を切り裂くようなブレーキの音と震える優奈の声が聞こえた
陽太くん、今日でもう会えなくなるね
別に寂しくはないけど
ちょっとしみじみって感じw
遠くから走ってくる車が見えた
優奈
気づけば私は陽太くんを押していた
あ、バランス崩しちゃった
陽太
優奈
私は血と涙でぐちゃぐちゃになったまま意識を手放した
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!