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俺は警察犬
結構頭は良い方だった
あの時は
今は違うけど
でも
あの頃は
本当に
楽しかったな
担当の警察さんと仲良しだったし
沢山構ってくれたし!
楽しかったなー
…ご愁傷さまです…
同僚) ポロポロ
上官) ポロポロ
あの時まではね
本当に
楽しかった
死んじゃったんだって
俺の
大切な人
担当の警察さん
大好きな人が
死んじゃったらしい
何もかもが楽しかった
なのに
全てが変わった
楽しくないし
嬉しくない
担当も変わって
人生も変わった
いつも通り
訓練場で
体を鍛えてた
あっきぃ
その日は逃げた犯人を噛んで
身動きが取れないようにする練習
警察犬は皆
担当の警察さんの腕や脚を噛む
怪我はしない
警察さんは腕や脚にチョッキを付けてるから
怪我させないで済む
警察) よくやった (撫
あっきぃ
何をされても
合図が出るまで気を抜いてはいけない
それがルール
だから俺は
褒められた時も
撫でられた時も
「嬉しい」けど
我慢して
姿勢を良くしたまま、微動だにしない様にした
そこまでは良かった
だけど
警察) 戻るぞ
あっきぃ
いつもの様に
指示通り戻ろうとした
その時
バッ
そんな音がした
何かと思って当たりを見回したが
かなり自分の視線が高い事にふと気付いた
自分の体を見る
でも
そこにあったのは
紛れもなく人の手
あっきぃ
俺は驚いた
担当の警察さんも驚いてた
俺は
人になってた
頭を触る
フサフサしたものが二つ
おしりを触る
フサフサしたものが1つ
「獣人だ…」
俺は理解した
その場には偶々
俺と警察さんの2人だけだったから
特に支障はなかった
だけど
俺はその日を境に
警察犬として生きる事が出来なくなった
人間で言うと「解雇」だ
悔しかった
行く場所もなく
ただ公園や色んな所を一人歩いてた
体力は大丈夫
でも
あっきぃ
お腹は空くものだ
あっきぃ
あっきぃ
あっきぃ
あっきぃ
あっきぃ
あっきぃ
野良猫) シャーッ
あっきぃ
バッ(変化
あっきぃ
あっきぃ
あっきぃ
でもやっぱりお腹の虫は鳴り止まない
そう言う事で
住宅街を彷徨った
あっきぃ
ご飯をくれそうな家を探し回った
どの家も賑やかだ
でも一つだけ
気になる家があった
俺の目に止まった家は
その、静かな家だ
ちぐさ
ちぐさ
あっと
あっと
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ピンポーン
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
あっきぃ
ちぐさ
あっきぃ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
全てが変わった人生
過去を持ち
共に歩む
過去と仲間と家族
それはもう
皆同じ価値だ
「犬。2」