短編

桃赤

プリ小に一回投稿したものです😖💦

「付き合ってよ」

初めて俺と会った時

桃ちゃんは急にこう言った

俺は理解が出来なくて

だって、付き合うっていうのは好き同士がすることで、

俺は桃ちゃんのことが好きじゃなかったから

変なやつだな、って思った

それから、毎日のように桃ちゃんは俺に告白してきた

「ね、好きだよ」

「幸せにするよ？？？」

「愛してる、！！！！」

そのたび、うまくかわしてたんだけど

告白され続けて1週間が経った頃

桃ちゃんは、俺のところに来なくなった

あんなやつ、好きじゃないし

居なくなっても、別に寂しくなんか、

桃ちゃんが取られる

その言葉に妙に焦りを覚えて

好きじゃないのに

苦手なはずなのに

桃ちゃんが他の女の人と手を繋いで

キスをして、ハグをして

そう考えただけで、吐き気がする

俺はスマホを開いて、桃くん宛のメッセージを打ち込んだ

"今日、一緒に帰れる？"

黄ちゃんはそう言うけれど

多分、いや絶対

桃ちゃんは遊びのつもりだったんじゃないか、

それを本気にしてしまっただけなんじゃないか、なんて

そう、思ってしまう

黄ちゃんは優しく微笑んで

俺の頬を優しく撫でた

その瞬間

物凄い勢いで扉が開き

桃ちゃんが飛び込んできた

桃ちゃんは俺を抱き寄せながら

黄ちゃんに怒鳴った

黄ちゃんは意地悪に微笑んで

鞄を持って、さっさと帰ってしまった

俺は、というと

恥ずかしくて、話に追いつけていなかった

引いてみたらいいんじゃないか、なんて

そんなことを言いながら、しゅんとした顔で俺を見つめる

こんなことを言うのは恥ずかしいけれど

伝えなければいけないような気がした

今伝えないと、一生伝わらない気がして

口を塞がれて、おずおずと桃ちゃんを見上げる

俺と、付き合ってよ

返事は、もちろん、