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映画 ういらぶ。

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映画 ういらぶ。

1 - 映画 ういらぶ。

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2019年03月28日

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坂下 暦

じゃ、学校行こ。二人で💗

暦は優羽と腕を組み、さっさと歩き出す。

実は暦、凛に負けないくらい、友達として優羽を溺愛しているのだ。

春名 優羽

ていうか、凛に見られたら殺されるよ

坂下 暦

逆に凛が死ぬんじゃない?

坂下 暦

嫉妬のあまり

そう二人が小声で話していると!ようやく噂の主、凛が姿を現した。

ただし優羽の前では、いつものクールツンデレの仮面をかぶっている。

和泉 凛

オラ、行くぞ

春名 優羽

は、はい!

凛はすれ違いざま、優羽に自分のカバンを押しつけた。

それを受け取った優羽はよろよろしながら、凛の後をついていく。

坂下 暦

コラ凛!優羽も嬉しそうにカバン持ちしない!

暦は優羽のために怒るけれど、優羽本人はちっとも嫌がっていないようだ。

春名 優羽

暦ちゃん、凛くんは...

春名 優羽

ダメな私を治そうとしてくれてるだけだから...

坂下 暦

もう、優羽ってば~...。

坂下 暦

ホントお人よしなんだから!

和泉 凛

...(フッ)

天使のように優しい優羽と、勝利の笑みを浮かべる凛。

悔しそうな暦と、3人の様子に呆れる蛍太。

これがこのマンションで繰り広げられる、毎朝の光景だ。

和泉 凛

優羽、置いてくぞ!

春名 優羽

は、はい!

こうして4人は毎朝同じ高校に登校していく。

もちろん幼なじみ4人組は、高校内でも超有名だ。

校門をくぐればすぐに、周りの生徒が凛、優羽、蛍太、暦の4人を遠巻きに見て、ヒソヒソと噂し合う。

高校の人たち

あの4人、幼なじみなんだよね~?

高校の人たち

しかも同じマンションの同じか階

高校の人たち

しかも全員のあのビジュアル、最強だよね~

男子生徒からも女子生徒からも、称賛と憧れの声が上がる。

女子たち

マジイケメン。和泉凛。アイドルみたい。ヤバーイ!

女子たち

あたしは藤蛍太くん推し!

男子たち

美人だよなあ、坂下暦。あのちょっとキツそうなところがいい!

男子たち

でも彼女にすんなら春名優羽じゃん?いー子そーだし

4人は4人ともイケメン&美少女だったので、学校中の注目の的だった。

ただしその中で1人、自分に自信が持てないキャラがいる。

もちろん優羽のことだ。

坂下 暦

いや~~、優羽モテモテだね。

坂下 暦

ま、優羽はあたしのものだけど🎵

大好きな親友を誉められて暦は上機嫌だった。

でも肝心の優羽といえば、またいつものように髪を両手で握って、真っ青な顔をしている。

春名 優羽

ごめんなさいすみませんごめんなさいすみません...

坂下 暦

なに?どうした?

春名 優羽

み、みんないってる...

春名 優羽

なんであんなゴミが一人混じってるんだって...

坂下 暦

言ってないから!むしろモテてるから!

暦はすかさずツッコんだ。

なんと優羽は自分への誉め言葉を、脳内で悪口に変換しているようだ。

暦は前を歩く凛に抗議する。

坂下 暦

もう、凛のせいだからね!

坂下 暦

優羽がこんな自信ない子になっちゃったの!

和泉 凛

...いい仕上がりだ

けれど凛のほうは、ビクビクとおびえる優羽の様子に満足していた。

自分をゴミなんだと勘違いし続けていれば優羽は誰にも恋をしない。

これからも自分のそばから離れていくことはないだろうから。

和泉 凛

気にすんな。誰もゴミなんか見てねーよ

春名 優羽

......!

今にも泣きそうな優羽の耳元で、またまたひどい言葉をささやく凛。

普通の人ならここで落ち込むだろうが、優羽の場合は少し違う。

春名 優羽

(そっか。私はゴミだから誰も私なんか見ていない。)

春名 優羽

(おびえる必要なんかないんだ......)

発想の逆転で、優羽は凛の言葉に安心してしまうしまつだ。

春名 優羽

ありがとう、凛くん...

和泉 凛

よし、行くぞ

凛にひどいことを言われても、その言葉を信じて笑顔でついていく優羽。

こうして2人の関係は修復されないまま、日々こじれていった。

しかもそのことに当人たちだけが、気づかないのだった。

ある日、科学の授業が終わった後、教室は生徒に来週の予定を告げた。

科学の先生

じゃあ来週の授業は実験だから、それまでにペアを決めておくよーにな~

チャイムが鳴って、他の生徒は次の授業の用意を始める。

優羽は窓際の席に座る凛をチラリと見たそうです

胸をドキドキさせながら、勇気を振り絞って近づく。

春名 優羽

あの、凛くん...

和泉 凛

......

実は話しかけられた凛の胸もドキドキしているが、そんな素振りは意地でも見せない。

春名 優羽

実験のペア...誰と組むか、決めた...?

凛は優羽にばれないように、ゴクリとつばを飲み込んだ。

これはもしかしなくても、愛しの優羽からのペアの誘い...。

凛は優羽が自分を必要としてくれたことが、嬉しくてたまらない。

和泉 凛

お前以外に誰がいんだよ

春名 優羽

凛くん...

凛がそう答えれば、優羽も頬を真っ赤に染めて微笑む。

和泉 凛

イヤとか言わせねーし

思いが溢れた凛は席から立ち上がると、衝動的に優羽をギュッと抱きしめた。

優羽が好きだ。優羽が好きだ。優羽が好きだ。

抱きしめる腕の強さから、この想いが全部伝わればいい。

そう願いながら。

和泉 凛

優羽...

春名 優羽

...凛くん?

ーハッ!

...が、会話の途中からは、すべて凛の妄想だった。

気づけば凛は優の代わりに、スポーツバックを抱きしめていた。

ちなみに優羽は凛の意味不明の行動を、きょとんと見つめている。

和泉 凛

......ヤベエ...いてー、俺

クールイケメンを気取っていたはずが、いつの間にか妄想垂れ流しのヤバイ奴になっていた。

そんな自分が恥ずかしくて、つい冷たい態度をとってしまう。

和泉 凛

実験のペア?

春名 優羽

う、うん...

和泉 凛

お前以外の誰か

春名 優羽

......え

優羽の表情が固まるのを見て、凛はしまった!と思った。

けれど一度口から出た言葉を今さら訂正することはできない。

和泉 凛

お、お前と組むとろくなことなさそーだし

春名 優羽

......っ!

ショックを受ける優羽の横を通りすぎて、凛は早足で教室を出た。

チラリと背後を振り替えれば、優羽は悲しそうにがっくりと肩を落としていて。

その姿を見れば見るほど凛の中で罪悪感が膨らんでいった。

ー昼休み。

屋上で昼食を食べる凛は、わかりやすいほど落ち込んでいた。

ちょこんと小さく体育座りしている凛の隣に、蛍太が近づいてくる。

藤 蛍太

どうした、凛?

和泉 凛

またやっちまった.....優羽に超絶ひどいこと

藤 蛍太

ここんとこ特にひどいね

蛍太は売店で買ってきたパンを、涙目になっている凛に手渡す。

和泉 凛

あいつのこと好きすぎる自分が怖え......

藤 蛍太

あのさ、お前のその気持ち1ミリも優羽に伝わってないだろ?

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コメント

5

ユーザー

平野紫耀最高

ユーザー

YouTubeでういらぶ映画フルって調べれば、見れるよ!

ユーザー

ういらぶめっちゃよかった!

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