何も変わらない日常
ただ時間は過ぎたようで、
いつの間にか私たちは…
墨花
ねぇー!
墨花
どゆこと!
墨花
僕の猫耳付きフリルヘッドセットどこいったの!?
千夏
いや、今回は本当に持ってないからね?
墨花
もー!
墨花
絶対千夏!
千夏
違うって、ほんとに…
小石
はぁ、
小石
ここに、落ちてるけど?
墨花
え、
千夏
え、
小石
まぁ、千夏の近くだけどね
千夏
ちちち、違う!うちじゃない!
墨花
💢
小石
はぁ
小石
今日ぐらい仲良く静かにしてくれ
小石
せっかくの、花蓮の誕生日なんだから
暮葉
そうだよ、用意手伝ってー
千夏
はぁーい
墨花
はぁーい
花蓮
ふふっ
あれからもずっとあの路地裏で過ごしている
そして月日は流れ、いつの間にか…
暮葉
20歳の誕生日、おめでとう
小石
おめでと
墨花
…おめでとぅ
千夏
おめでとう!!可愛いかれんちゃぁぁぁん!!!
花蓮
あ、ありがとうございます…//
いつの間にか、20歳の誕生日が来てしまったようです
暮葉さんは21歳、小石さんは22歳、墨花さんは23歳、千夏さんは24歳になっていた
暮葉
小石とケーキ作ったんだよ、食べて食べて!
小石
暮葉、下手すぎたけど
暮葉
しーっ
花蓮
ふふ、いただきます!
花蓮
んん、美味しいです!
花蓮
ニコッ
小石
よかったね!
暮葉
うん!
墨花
僕も料理、手伝ったんだよ
食べて
食べて
花蓮
はい!
千夏
そうだよそうだよ〜!
小石
千夏は何もしてないでしょ
千夏
ぎくっ
花蓮
ふふっ
花蓮
お気持ちだけでも十分嬉しいですよ
千夏
かーれーんー泣
小石
はぁ
暮葉
そういえば、本部長からメール来てたよ
花蓮
え、
本部長
花蓮、誕生日おめでとう
20か、早いもんだな
今日は依頼しないから、ゆっくり過ごしてくれ
また頼んだぞ
あの日のことは忘れない
20か、早いもんだな
今日は依頼しないから、ゆっくり過ごしてくれ
また頼んだぞ
あの日のことは忘れない
本部長
本部を、暮葉を、救ってくれて、
ありがとう
ありがとう
本部長
では、また
花蓮
…!
暮葉
私も、忘れたことはないよ
暮葉
あの時、私を庇って撃たれてしまった時、
暮葉
花蓮が心停止して意識が戻らなかった時、
暮葉
もう、追いかけて、行ってしまおうかって、ずっと迷ってた
暮葉
でも、行かなかったのは、
暮葉
花蓮が、戻って来てくれるって、信じてたから
花蓮
暮葉さん…
暮葉
だから、本当にありがとう
小石
…
千夏
もう花蓮も大人の仲間入りだね〜!
千夏
あの時はまだ高校1年生だったのにねぇ
墨花
時の流れは、早いね…
小石
…ほんとにね
暮葉
…
花蓮
そうですよね、
花蓮
あっという間、でした
あれから私は高校に通って卒業した。 ただ入院してた期間の単位が足りず、でも出席日数のおかげで何とか卒業できた
そして、その間に両親は、離婚したらしい
父が、捕まったそうだ
母が証拠を集めて警察に相談したらしい
でも、もう私はあの家には帰っていない
でも、時々、外でお母さんと会ったりはしている
元気そうで安心した
千夏
もう20歳ってことは、お酒飲めるジャーン
花蓮
え、
千夏
ほら、お酒とタバコ!
千夏
一緒にするか!
花蓮
え、えっと…
小石
ちょ、、
暮葉
…千夏
千夏
っ…!
暮葉
やめてくれるかな、困ってるよ?
千夏
ひっ
千夏
ご、ごめんって…
小石
おぉ
墨花
すご
花蓮
あ、ありがとうございます
花蓮
ま、また、機会があれば…
千夏
まってるねぇ
墨花
って、千夏、酒くさ
千夏
え、そーかなぁ
墨花
だる絡みやめろ
千夏
すーみかちゃぁぁん
墨花
おえっ
千夏
おえってなんだよ、おえって、、
千夏
ちょ、すみかぁぁ
墨花
くるなぁぁ!
小石
はぁ
花蓮
ふふっ
花蓮
暮葉さん、
暮葉
ん?どうした?
花蓮
こちらこそ、ありがとうございます
花蓮
あの時、路地裏に連れて来てくれたから、
花蓮
私は、今も生きてるんです
花蓮
幸せ、なんです
暮葉
っ…!
暮葉
これからもどんどん幸せになろ
暮葉
不幸を経験した私たちだからこそ、きっともっと幸せになれるよう
小石
ほんとだね
花蓮
…!
花蓮
はい!
花蓮
これからもよろしくお願いします!!
暮葉
こちらこそ、よろしくね
小石
よかったね
これからもきっと変わることはない
そうやって、幸せを知っていく
周りから見たら、
少し歪んだ友情かもしれない
でも、何も変わらない、これも友情なのだ
花蓮
これからもずっと一緒にいれますように。