劉顺蘭
なぁ、もう探すの辞めようぜ、薇俊杰……
劉顺蘭
見つかんないって、何年も前なんだろう?
薇俊杰
……
劉顺蘭
俺はお前の体が心配だ
よそよそしく触ってくる彼の名前は劉顺蘭(リュウ シュンラン) 犬猿の仲だ
薇俊杰
腹立たしい。
劉顺蘭
……なぁ、名前とかないのか?
劉顺蘭
あればすぐ見つかる。
なぁ、?
なぁ、?
勝手についてきておいて斯う様
薇俊杰
名はない。
私が名乗らなかった為
向こうも名乗らない
私が名乗らなかった為
向こうも名乗らない
薇俊杰
歩くのがしんどいならば去るがよい。
単独行動は慣れている
単独行動は慣れている
劉顺蘭
っ~~、薇俊杰、
劉顺蘭
君って奴は……
ざざっと何が通る音がした。辺りが暗い為、何者か判断が出来ない
薇俊杰
……ライトは
劉顺蘭
え?薇俊杰、君が持っているんじゃないの
薇俊杰
……
何故ついてきたんだ。腹立たしい 何者かが数人で移動しているようだった。街灯を頼りに歩いてきたが、その街灯もたちまち消えてしまった 誰かが操っている?そこまでして私を通したくないのか……
薇俊杰
一応聞くが、お前ではないのか。
劉顺蘭
え?俺を疑うのか、?!
薇俊杰
……いい。私は先に帰る
劉顺蘭
まて置いてくなよ~~、
真夜に見えたのに、町に出ると何故かまだ辺りは明るかった。一対、誰の仕業だ?
劉顺蘭
見てみろよ、薇俊杰。
美味しそうじゃない!?
美味しそうじゃない!?
食べなくても分かる、甘そうなものを誇らしそうに劉顺蘭は私にそれを見せつけた
薇俊杰
…………無礼だ
劉顺蘭
……?何が無礼なんだ。
私は呆れたと言わんばかりに立ち去ろうとしたが、劉顺蘭は私の腕を掴み足を止めた
劉顺蘭
なぁ、一口だけ!
食べてみろよ上手いぞ!
食べてみろよ上手いぞ!
薇俊杰
劉の名は偉大なモノだ。汚すな……
劉顺蘭
なんだ、連れないなぁ、
薇俊杰
…身の程をわきまえろ
拗ねている様子だった。そんな彼を御構い無しに私は歩き出した やっと交わしたと言うのに劉顺蘭は次々と、甘そうなものを私に見せつける。居ても立っても居られず私は本音を溢した
薇俊杰
劉顺蘭。もう一度その面を私に向けたらそなたの首はないぞ
劉顺蘭
……はい、すみません…
私は裾をポンッポンッと叩き、ついたホコリを丁寧に落とし町を去った