[月曜の放課後]

初めての恋人同士の2人には、まだまだ慣れないことばかり。

[ファーストフード店]

それからは、他愛もない話をして 写真なんて撮ってみたり 次も暇な日行こうねって約束したりした

案外、恋人っぽくなれてきてる気がして嬉しくなった。

お店も出て、日も落ちてきて、 2人で人気のない道路を歩く。

きゅっと、手を繋ぎながら。

黙っていても、何故か気まずくない。

なんだかこう、国見と一緒だと落ち着く。 安心できる。

けどまだちょっとドキドキする。

今までこんな感情、知ろうともしなかった。

けど、国見や及川さんが、それを教えてくれた。

それにかほも円香ちゃんも。 こうして国見の傍にいられてるのは、皆のおかげ。

たくさんたくさん、感謝しないと。

どんどん距離が縮まって、コツン、と合わさる額。

すぐ目の前に、少し赤く染った彼の顔。

上手く声が出せない、恥ずかしくて。 けど、断る理由なんてない。

だから、代わりにこくりと頷いた。

─────。

夕方、綺麗な海の傍で 私たちの影が重なった。

それはもう、優しくて、甘い。

相手が彼で本当に良かった。 すっごく幸せ。

好きだよ、大好き。

教えてくれて、ありがとう。

[END]